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三宅島
〜prologue〜
2023/8/31
『島行き片道切符願い提出』
俺は今、腐った街、東京にいる。
だがな、今日俺は島へ行く。1週間の生きる糧になっていてくれていた。
仕事もうまく進まず腹が立っていたが、それも全部この街のせいにして、溢れ出るうきうきをこぼさないように職場から家に帰る。
家に帰って1時間くらいあったので筋トレをしっかりして、支度をしていたら出発時間を見誤っていることに気づいてシャワーを浴びた後、猛スピードで支度する。汗だくになり、家事も終わらすことができず、虫発生の不安を抱えながら予定の一つ遅いのに乗り込む。危うくまじで乗り遅れるところだった。危なすぎる。到着してチケットを発行。その時点では、最高の2文字がこころを支配していた。
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何度もみているので甲板には少しだけ出て、後は就寝。エアーマットという神器を持ってきたから今回は快適に寝れるだろう。
今回行くのは三宅島。
この島も東京じゃんと言ったひねくれた質問をしたやつはぼこぼこのぼこ。
俺はありったけの夢をかき集めて探し物を探しに行く。
気持ちは片道切符で二度と戻る気はない。
行ってきます。
〜day1
2023/9/1
『島という名のこころのオアシス』
朝5時に錆ヶ浜港に着。圧倒的な島にぶん殴られる。天気は大快晴物語。運が味方についている。
今回のクルーはフジモ、ほっしー、たか、コバの5人。
テンション上がりながら、宿の受付へ向かう。今回は海楽というホテルの離れの別荘へ泊まる。今までにない高級宿(一泊約一万)なので期待させていただこう。
直ぐにバンを貸してくれてコテージへ。景色、プライベート感、BBQやシャワー、でかキッチン等施設面もフルスコア。極貧メンズにとつまて過剰な設備感は否めないが最高の宿なことには変わりない。
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とりあえず支度をして、釣りへ。海楽の釣具屋は5時半からやっており、釣えさ等を準備して、おすすめされた伊ケ谷港へ。浅めなところだが悪くない。俺は用意したピンクワームをひたすら投げる。が釣れない。アクションが良くないのか、対象魚がいないのか。根魚狙いなのに。他の奴らは胴つき仕掛けでぽつぽつ釣れていた。俺はぼうずピーヤ。
8時ごろまでやり、宿へ戻る。すると、携帯に2件電話が入っている。絶対レンタルバイクだと思い折り返すと、レンタルバイクのおっちゃんからだ。歩いて行くと言っていたのに、8時に迎えに行くと聞き間違えており、なんか少し怒っていた。だが内面はいい奴であることは滲み出ていたので、許してやった。
バイクを借りて島内を駆け巡る。しかし行き先は誰も調べておらず、俺が事前に調べていたところに行くことに。旅行先で行きたいところを一切調べていないこ奴らはおもろい。意志がないが、まあ俺の行きたいところに文句を垂れながらついてくるだけだからよきま。噴火で消え去った池跡地、火山岸壁のようなところに行き、地球を感じる。
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このサイズの火山岩が落ちてきたらどうするかという不毛な会話をしながら、三池海岸へ。波が荒れていたのでパスし、サタドー岬へ。断崖絶壁の火山島を最も感じられる景色だった。一滑りでもしたら血だるまになる溶岩道は怖かった。
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その後、あまりの空腹に昼飯へ。付近でやっている良いところがなく、観光協会の飯屋へ。島一周ルートを経て向かう。一瞬土砂降りになったけどとんでもなく爽快だった。やはり、原付はストレス発散になる。最高だ。途中コバのバイクが壊れ交換したり、その時借りてるおっちゃんにコーヒーを奢ってもらったり、それが賞味期限切れで捨ててる奴がいたりで飯屋へ。地魚出汁ラーメンを頼んだが、まじで美味すぎた。
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島クオリティを超えていた。その後ジャンケンでカキ氷買いを決めフジモに決定。個数は任せると言ったら2個買ってきた。漢だ。パッションフルーツとトマト。どちらもとんでもなく美味ちゃんだった。
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午後は大船渡海岸で海水浴。唯一の砂浜らしい。火山関係で黒い砂浜で肌触りは一級品だった。しかし、魚はほぼいない。式根島との違いを感じる。あんなに魚釣れんのに。軽く飛び込んだり、泳いだりして移動。長太郎池という魚のオアシスがあるらしく向かうことに。波が満潮なのと、海が荒れているせいで、入れる状態ではなくしょんぼり。少し水溜りがあり入ってみると、何と温かい。温泉だと言ってコバ以外入る。メダカみたいな魚がたくさんいて、ドクターフィッシュのようにつついてきた。何者なのかは分からないが、捕まえようと試みたけどとれなかった。
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その後バイクを返却。一旦宿に戻り計画を練る。夕焼けをみながら釣りをして、ホテル海楽で夜飯を食べ、風呂に入ることに。
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釣りは錆が浜港へ。朝言ったところより水深が深くいい感じ。俺はルアーを試して、2個失いぼうず。村野が爆釣で10匹弱釣っていた。カワハギやらマハタ、テルエビス等々。やはりその地にあった仕掛け、餌が重要という当たり前のことに気付かされた。19時過ぎに切り上げて、海楽のレストランへ。チキン南蛮を頼んだ。うーま。大浴場は割と綺麗で湯船に浸かった。日焼けがピリリとなる。コバは1人入らず。その意志の硬さに感服。22時ごろ宿に戻り、明日朝も釣りをするので就寝。
島ライフが帰ってきた。
楽しみ尽くすぞい。
〜day2〜
2023/9/2
『釣り、海、山。夏じゃん』
今日も今日とて朝釣り。4:30起き。この時間に起きることに何の文句も言わない異常集団。船が三池港に着くとのことで錆が浜港へ。門扉が閉まっていたけど、副船長こと村野の一声で隙間を進み入ることに。良いかどうかはわからない。昨日の夕方ほどは釣れなかったけど、何匹か釣れた。ソウシハギが釣れたがキタマクラと判断してしまい断念。他の皆もポツポツと釣り、BBQの食材の足しとしていく。2時間くらいやって、5匹くらい釣れる。
レンタルサイクルは13時30分からで時間があったので、宿で少し休憩。シャワーを浴びて1時間くらい泥のように寝る。
10時くらいにやはり時間が勿体無いと思い昨日バイクのおっちゃんがおすすめしていた七島展望台へ。星山の運転で、俺はInsta360を外に出しながら。運転狂いの隊長(俺)とモラル欠落者副船長(村野)の後継者育成として、ドライバー星山、副船長にコバが選出された。展望台はかなりの絶景。
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ほぼ島一周を見渡せて、今噴火すればとんでもない光景が見れるぞと想いを馳せる。火山岩を投げたりして遊んだ。
その後は三池浜で海水浴を試みるも、ほぼ魚おらず。そして、昨日の長太郎池リベンジ。干潮だったため池が穏やかだった。コバは入水する手前で転びメンタルが折れる。そこからは陸地から眺めていた。俺と村野が先行して泳ぐ。小魚が沢山いて、ちゃんと天然の水族館だった。式根島の1/50くらいの魚量だが。外側ざわついていたので見てみると、星山がすっ転んで後頭部を打ったらしい。尖っていたら死ぬくらい大胆に転んだらしくて一部始終をみたフジモ、コバが心配していた。こいつらが心配する時はまじだと思っている。死んでたらここに墓石作ることになるじゃん、毎年墓参りに三宅島くるのあつくねとジョークを放っておいたが、怪我なくよかった。コバ以外で鑑賞していると村野が少し焦り気味に沖方面から帰ってくる。聞くとダツが群でいたらしい。ダツ村出身のくそ小僧すぎて笑った。
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危険を承知で近づくことに。まじで50匹くらいいたし、近づいたら普通に怖かったが、おとなしい魚だった。村野が見つけた時は、まるでファインディングニモのクラゲのシーンの様に、1匹いるじゃんと思って視野を広げたら大群に囲まれていたらしい。笑った。満足いくまで泳いで宿に戻る。
チャリを借りに行き、昼飯をピクニックすることに。チャリを借りる人の第一声が「失礼を承知で言いますが、君たちの中で確実に誰かが転びます」と言い放ち、カス5人集のこころを掴んだのだ。彼はエリート営業マンだったと予想した。
まずは、火山遊歩道に行く。ここが凄かった。チャリを借りた瞬間歩くのは笑ったが、溶岩の名残、地球を思いっきり感じ、初めてのステージにこころ動いた。旅行の醍醐味といったところだ。
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その後、海岸線をチャリをを漕ぎ、屋根付きのパーゴラを見つける。インスタント麺と春巻きをバーナーで作る。うますぎ。その後はメガネ岩へ。微妙だったけど、そもそも海岸線が絶景で気持ち良すぎたから大満足。早くレンタル場所まで戻ってきてしまったのでカフェへ。パッションフルーツジュースを頼んだが、パックのまま注いでおり感動せず。景色最強なところは良かった。双眼鏡で港を見たり、ハイビスカスの写真を撮ったりしてゆっくりする。
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自転車を返してBBQ買出し。今日は時間がないので夕方釣りはせずに準備。魚捌きはフジモ料理長、下っ端の村野長谷川で行い、火おこしは星コバ。
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カワハギ、オヤビッチャは煮付けに。他の10匹弱の魚は全て天ぷらにすることに。下っ端村野の指示でバッター液を炭酸水で作っていたが、とんでもなく上手くできて、美味すぎた。天ぷらで久しぶりに感動した。大葉も揚げた。煮付けもうまい。うますぎる。
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魚が終わり、BBQ場所へ。肉を焼きながら、魚料理を嗜み腹一杯に。
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くだらない話をしながら、酒は一滴も飲まない。俺ららしすぎる時間を過ごす。雷を観察したり、星を鑑賞したりロマンチなこともしちゃたりだが、蚊の大群の中タンクトップトンガリ芝生で寝転んでしっかり不快を味わった。最後全員で同じ流れ星をみて、お開き。超連携で片付けをして、風呂に入る。出てくるとフジモが裁判にかけられていた。容疑はBBQの煙を見て、村野の水着だけ取り込まず他の人のを回収したというもの。結局有罪となり、晴れて罪人になっていた。くっそ笑った。
寝支度をして、ドブルをコバ以外でやる。俺の提案で負けたやつは脇毛を抜くという脇毛ドブルというゲームを行い盛り上がる。最後負けたやつは10本抜くとなり、星山が負けて終。
俺らの旅行に酒なんていらない。入る余地もない。共に島という土台を楽しみ尽くすことができるこいつらは貴重で稀有な存在なのかもしれないとふと思う。
〜day3〜
2023/9/3
『人がいない火山島、三宅島は地球』
当たり前のように4時起き4時半出で早朝釣り。引き続き文句など垂れるものはいない。今日は台風が近づいているのでちょいと不安になりつつも釣り。たまに雨が降る中カワハギやら、マハタ、サッパをポツポツと釣り上げる。コバと狙ってメジナを釣った時はあがった。やはり島のポテンシャルはすごい。ダツをルアーで狙うも釣れずで終了。
宿に戻り早速新鮮な魚を捌く。コバと2人で捌いたが、他の奴らは寝ていやがった。手が鱗で切り裂かれ、しまいには包丁で切りながらも捌く。お刺身盛り合わせとBBQ残り、宿にあったハヤシライスを朝食として食べる。
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左下からカワハギ、ベラ、マハタ×2
新鮮な魚は旨味がすごいわけではないが、弾力抜群。ぶりぶりのぶり。みんなで食べて休憩するかと思いきや、再びエンジンをかける。25の代、まだまだやれそう。
台風間近ということで外は風がぶんぶんいっている。船が止まることを心配している奴なんておらず、アホだから海に入りに行くことにする。富が浜という棚サンゴをみれるところに行ったが、当然大波バシャ。
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村野がそれでもいけるといっていたが、確実に帰ってくる時に血だるまになる。クレイジーすぎる。無し。残念ながら帰路に着く。途中、パッションフルーツ農園があることを思い出し、寄ってみる。自動で水やりをしている無人販売機にしっかりとお金を払い、2つ買う。
帰って身支度をして、パッションフルーツをいただく。
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初めて食べたけど、酸っぱくて、水分多くて、種がぱちぱちしてかなり好み。うまし。昼飯は飛び込みでカフェのようなお店へ飛び込む。残り30分くらいだが、地魚フィッシュサンドをいただき、海楽に車を返して錆が浜港に。ぎりぎり港に着いたけど、待ち時間があったので、写真撮影。集合写真を撮り、俺の発案で台風を表してジャンプしながら回転する状態の撮影をする。みんな笑顔で素晴らしい写真が撮れた。スマイルメーカーと呼んでよろしい。気づくと並んでいた列は無くなっており、大焦り大アサリで船に乗り込む。
出港。しまんちゅたちが手を振ってくれている。俺らも必死で手を振る。その手が俺らに向けられていないことを知らないふりをして。
この名残惜しさは普通の旅行では味わえない。出港してすぐに眠についたが途中で起きた時にみた夕焼けが旅への名残惜しさ、寂しさに追い討ちをかける。これがエモいというやつだ。
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竹芝桟橋着港。
気の向くままに過ごす日々が終わりを告げる。またな、と声をかけながら1人また1人と解散していく。
いつまでこんな旅行ができるのか。いつまでもしたいと思うけど、何事にもいつか終わりが来る。その時を待つのではなく、その時が来るまで全力で仲間と遊ぼうと思う。
it's my life
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end
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