見出し画像

Very Very Beginner of My Life

人生は初めてですか?


あぁなんでこんなに生きるのがへたっぴなんだろう。

そう思うことはよくある。得体の知れない自分の中のもやもやに泣くのにも、自分の失敗にイライラするのにも、総じて世界の中で生きていくのに疲れてしまった。もっと上手く生きられたら良いのに。その上手く、が何を指すのかはわからないんだけれど、そのくらいにはへたっぴなんだけれど、そう思うことはよくある。

そういう時は、窓の外、街を颯爽と歩く人々や、働いている人や、姿は直接見えないのに車の中の人まで、みんな人生攻略上級者に見える。みんな頑張って、上手に生きている。それなのに、私は、またこうして原因もよくわからずひとりで勝手につまづいて、ぶつくさと文句を垂れているようだ。人の苦しみや喜びを、勝手に推し量って卑屈になっている。そんな自分に気付いて、また嫌になってしまう。

しかし一体この世の中に人生上級者なんているのだろうか?

前世だとか来世だとか、そういうのはいろんな考え方があるけれど、少なくとも私には前世の記憶はないから、実質人生初心者だ。私以外の人全てが前世の記憶を持っているなら話は別だが、テレビとかで前世の記憶についての特集が組まれているところを見る限り、多分多くの人がその記憶はないはず。つまり、だいたいみんな人生初めてだ。

ということは、だ。みんな人生初心者で、素人で、年を経れば経験値も上げていくことができるけれど、ずっと同じ環境ということもない。若い頃と歳を経た頃の自分も世界も違ったら、攻略法もちょっとは変わってくるはずだ。歳をとったって、お年寄りとしての人生は初めてだ。

そうならばみんな初心者なんじゃないかしら。みんなが初心者だったところで私に何か影響があるかと言われればないんだけれど、そう思ったら明日にでも友達の手をとって頑張って生きましょと言える気がする。だから人は話をするのかもしれない。向かい合って食事をしたり、手紙を送ったり、そういうのは初心者同士でどうにか生きていきましょうと慰め支え合っていることなのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?