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イヌの台詞 17 ~犬猿の巻 ~

小規模な農業をやっていることもあって、サルとの戦いは10年以上前から続いています。イチゴ栽培をしている時には、ハウスの中に侵入されることが一番の恐怖でしたね。最近は路地栽培の野菜が主に狙われますが、以前より頻繁になっており、なおかつ狂暴化しているのが問題です。

「犬猿の仲」という言葉のとおり、イヌとサルは仲が悪いですから、農作物のサルなどの被害から守るために、人はイヌを飼ったと言われています。現在でもインドなどでは行われているようで、沢山のイヌがサルの群れを追い立てる映像を見たことがあります。しかし、今の日本ではどうですかね?

4-5年前に起きた出来事です。妻が犬を連れて朝の散歩中に、隣の畑の中でサル三匹を発見。近寄って石を投げて威嚇すると、なんと三匹が揃って攻撃してきたのです。その時、悲鳴を聞いて近所の人が飛び出して来てくれ、サルは退散。何とか事なきを得ました。

問題はサルに襲われた時、妻が連れていた我が家の愛犬です。吠えもせず、助けもせず、一番に逃走―「お宅のイヌは何処に行きました?」
見渡すと、近くの車の下から恐る恐る顔を出してきて……情けない姿です。「ベリーちゃん!サルと戦わなきゃダメじゃん!」「……メンボクない」

コイツはもともと牧羊犬で、猟犬ではないですからね。 ヘタに闘って怪我をしても困りますし、許してやりましょうよ。争いを好まない「平和主義者」なのです。

もっと大きくて強いイヌだったらいいかというと、そうでもないと思いますね。サルは繋がれたイヌは全く恐れないですし、たとえ鎖を外しても、屋根や木の高い所に逃げますし、あまりイヌが役に立ちそうもありません。
イノシシのように殺処分ということもできないし、ホンマに困ったモンですよ。

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