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駐妻とキャリアの悩み

最近はワーママも増えているので、駐妻同士のおしゃべりでも自分のキャリアについて話題に上がることが多い。

仕事をしていた駐妻にとって、帰国後に仕事どうするっていうのは大きな悩みの一つじゃないだろうか。

私は今回で2回目の帯同になるのだけれど、1回目とは少しキャリアについての考え方やスタンスに変化があった。

辞める?休職する?復帰する?

中には休職制度を使って帯同している駐妻ママ友もいて、その場合は帰国後に元の会社に戻れるけれど、復帰するかどうか迷っている人もいれば、復帰したいのに夫の赴任期間が終わらないので「仕事を辞めてこちらに残ってくれ」と夫に言われた人もいる。

戻る会社があるといっても、元の部署に戻れる保証はないし、仕事の感覚をすっかり忘れてしまうので戻るのが怖いということもあるかもしれない。

私のように仕事を辞めてきた場合には、一から転職活動をしなくてはならないわけで、ブランクに加えて帰国する頃には今の年齢+αになる自分を雇ってくれるところがあるのかどうかというのも考えると不安になったりする。

キャリアを失うことが怖かった1回目の駐妻時代

思えば、1回目の駐在の時、私はそんな不安でいっぱいだった。

当時は30代前半で、働いていない自分は想像できなかったし、私はそれまで手放したことのなかった「正社員」という立場を失うことが怖かった。

帰国する頃には30代後半で、同じ条件では再就職も難しそうに思えた。

条件の良い会社だったので、同僚の女性から「仕事辞めるのもったいなくない?」と言われたのも引っかかっていた。

それまで仕事が人生の中心だったから、仕事を辞めるということは自分のアイデンティティを失ったような気がしたのだと思う。

しかもそれが夫の赴任帯同によるものだったから、「こうやって家族の都合でキャリアを諦めなくてはいけないのは、いつも女性なんだよね」と夫に愚痴ったこともある。(←実際には妻の赴任に帯同する夫もいるし、帯同先で働く妻もいます)

帯同すると決めたのは自分の意志なので、被害妄想も甚だしいと今は思うけど……。

SNSで同期や友達が仕事で成果をあげているのを見ると、遅れをとっているような気がして焦ったり、もやもやする気持ちがどこかにあった。

不安が消えた2回目の駐妻生活

でも、今回は2回目の赴任帯同で、不思議なことに1回目と違ってキャリアを失ったという喪失感があまりない。

それはなぜかと考えてみたんだけど、前回の赴任から帰国した後にフリーランスで仕事を得ることができて、仕事のスタイルって様々なんだということに気がついたからだと思う。

それまではフルタイムで働くことしか選択肢になかったし、フリーランスなんて考えたこともなかった。

でも、実際にやってみたらフリーランスは自由度が高くて、子育て中の自分にはちょうどよい働き方だったし、年齢も関係なかった。

その経験のおかげで、ブランクがあっても「どんな形であれ仕事はできる」と思えたから、キャリアを失うという不安がない。

むしろ、「キャリア=仕事」ではなくて、子育てとか海外生活とか専業主婦生活も含めた人生経験がまるごとキャリアなんじゃないかなと思うようになっている。

それに今回は帰国する頃には40代後半で、もう普通の企業にフルタイム復帰は厳しいと思うし、それならもっと他の働き方考えたほうがいいよね、という潔い諦めみたいなのもあるかも。

不安に縛られるより、今しかできないことを

今回、また夫の赴任に帯同することは自分で決めたことだし、帰国した時の子どもの年齢や自分の気持によっても選ぶものは変わってくるのだから、今考えすぎてもしょうがない。

それよりも、ここでしかできない経験を楽しんでいきたいなと思う。

海外での文化や暮らし方を経験することで、今までの常識が打ち破られたり、それまで考えたこともなかった選択肢に出会えたりするはずだから。



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