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2022.11.16 at 札幌 BESSIE HALL / locofrank "READY? TOUR 2022-2023" w/FREE KICK

locofrank、ツアー札幌編、その記録。

locofrank自体はPOWER STOCK等で度々見てはきたものの、ロコのツアーに観に行くのは、振り返ると2010年9月以来12年振り。当時は、アルバム「STANDARD」のリリースツアーで、今は亡き青森県の弘前市にあったMag-Netというハコで見た時以来。ちなみにその時の対バンはマキシマム ザ ホルモンだった。

当時のセトリが探したら出てきたので、下になんとなく貼っておく。

locofrank "STANDARD TOUR 2010"

2010.09.10 弘前 Mag-Net

[マキシマム ザ ホルモン]
1 シミ
2 「F」
3 爪爪爪
4 ルイジアナ・ボブ
5 Kill all the 394
6 アナル・ウイスキー・ポンセ
7 生理痛は神無月を凍らす気温。
8 霊霊霊霊霊霊霊霊魔魔魔魔魔魔魔魔
9 握れっ!!


[locoflank]
1 Pack of mutts
2 Pledge
3 Mountain range
4 START
5 cycled promises
6 Gold mine
7 Tobacco Smoke
8 From eighteen
9 HOPE
10 TIME AFTER TIME
11 portmanteau
12 It's OVER
13 across time
14 signpost
15 voyage
16 Grab again
17 YOUR BACK
18 little wish
19 BE FULL
20 CROSSOVER
Encore
21 survive

今回、ベッシーに見に行こうと思ったのは、またライブの前日である。ヘイスミの羽田の時と同じである。こういう時の行こうと思ったのは直感以外何者でもない。

ただ、新譜のREADY?がサブスク解禁され、最初聴いた時に、何か身体に電流が流れるような衝撃があったのは覚えている。そして、あ、なんかライブ行きたいって思ったのだ。

行こうと思い立った時には前売券の販売は既に終了(e+って前日の18時で販売終了なんですね…)。当日券かあ…なんてTwitterを眺めていたら、FREE KICKのHIDEKI氏がツイートでメール予約があるツイートを出していたので、満を持して、数年振りのメール予約。どこか懐かしいこの感じ。函館に住んでいた大学時代、自分も本当にほんの少しだけバンドをかじっていたので、ブッキングライブはメール予約だったなあとか、もっと有名なバンドだったら、OVER ARM THROWの「Songs」のリリースツアーとかもメール予約だったなあなんて懐古的な気持ちになってたら、なんと返信が。それも形式的なものではない返信。顔も知らぬ一般人にこのような返信をくれる、ということにすごい嬉しかったので、なんとなく下に貼っとくことにします。この時点でもう楽しみが倍々増くらいしたのは確かだった。

公演当日は朝まだ福岡にいたので、札幌に戻る間の帰路はずっとフリキとロコを聴きまくってた。

そして、着いたBESSIE HALL。天気は勿論雨。だってそれは…locofrankのライブだから…爆。

定刻を少し過ぎ、場内が暗転し、フリキのSEが流れる。そして、客席の横にある楽屋からメンバーが連なってステージへと向かう。広いとは言えないBESSIEのステージ、フリキのメンバー全員(ちなみに今回、BassはサポートのDr.NYのノブヒロ氏)があがるとステージの密度たるや。

1曲目の『Everthing's Gonna Be Fine』から曲を畳みかけていく。フリキのライブの何が良いって、演奏しているメンバーがとても楽しそうに演奏している姿が本当に良い。フリキの曲調とそれが見事に噛み合ったものが目の前で繰り広げられていて、楽しくないわけない。

なので、ショートチューンはほんと数秒に感じるし、3曲目に演った『Crack Fuck Steady』も音源では2分半ほどありながら、ライブだとショートチューンくらいに体感で感じるくらいには楽しい。

「楽しい時間はあっという間に終わる」遊んでる時によく出てきがちな言葉だが、この言葉を体現しているバンド、それがFREE KICKだなあと思う。

『Pu Pu Ppi Do!』まで5曲を駆け抜け、ようやくMCに入る。

MCでは、とにかく「locofrank愛」に溢れていた。HIDEKIが、「皆んなと同じで、俺らもlocofrankのファン」であること、「(ロコが)とにかく優しい言葉をかけてくれる。他のバンドには色々言われた時もあるけど、このバンド(ロコ)には、一生ついていこうと思う。」「この平日の札幌にlocofrankが来てくれたこともヤバいし、一緒に演れることもヤバいし、何より、この平日にこうして観に来てくれた皆んなもヤバい」と、ヤバいを連発していたが、それくらいヤバい夜だったのは間違いない。

「明日になった時に、昨日すげー良かった。そう思える曲を」と言って始まった『Better Than Yesterday』。2021年に自主レーベル「WAX INDUSTRY」を立ち上げ、そこからリリースされたアナログ盤から『Keep it a Rolling』、そして『The End of Life』とこれまた曲を畳み掛けていく。

FREE KICKが演奏している間、ロコのメンバーが楽屋の扉の前でステージを見ている姿も印象的だった。客席から丸々見えるこの光景もBESSIE HALLならではであろう。

最後の曲の前のYUKI(Tr,Cho)のMCがとても印象的だった。

YUKI自身が、コロナに感染したり、諸事情で久々にライブを演れたこと(調べたら5人でライブをしたのは、前の日の旭川のライブが5ヶ月振りらしい)への喜び、そして弟のHidekiに対しての言葉、ロコへの感謝の言葉、そして涙ながらに話す姿。聞いてるこちら側も、言葉だけでなく、その言葉の発する温度まで受け取れるその熱量にとても気持ち持っていかれた。今日の対バンがFREE KICKのは必然だった、そう思う。

そして、後は曲を演るのみ、と言わんばかりに最後の曲『Just Do It』をプレイし、フリキの演奏は終わった。

楽屋に戻った時のHidekiの「お先でしたー!」の一言でこの二日間のロコとの親交の深さをどこか感じた。

[FREE KICK]
1 Everything's Gonna Be Fine
2 How Do You Fuck That Up?
3 Crack Fuck Steady
4 I've Taken Leave Off My Past
5 Pu Pu Ppi Do!
                         6 Better Than Yesterday
7 Keep it a Rolling
8 The End of Life
                         9 Just Do It


転換を終え、今度はlocofrankの出番。

2020年にオンラインのPOWER STOCKはあったものの、有観客の札幌公演は実に3年振り。

「大阪から来たlocofrankです!」

そう発し、木下正行(Vo,Ba)が思い切り曲のタイトルを叫ぶ。『START』始まりのライブ、応えるかのように客席の熱量も1曲目から凄まじい。そして、新譜「READY?」から『Motion』が続く。この曲はどこかこの、よこしん(Dr)が加入した新体制の3人を象徴するかのような歌詞が印象強く感じていて、新体制最初の音源の1曲目に相応しく感じる。

そこから、『Mountain range』、『Hate to lose』と畳み掛け、最初のMCに入る。

「YUKIがすごい良いこと言ってたなあ。俺らも歳取ってああいうMCされると気持ち持っていかれるねん(笑)。」

「昨日旭川着いた時、FREE KICKのメンバーが皆んな待っててくれててな、嬉しくて思わずひとりひとり抱きしめてしまったんや。でな、メンバー変わったって聞いたからな、ああ、この子かって思ってよろしくなってハグした女性、ただのカメラマンだった。あれ、ほんとただのセクハラやんな(苦笑)。後でもう一回謝ります。」

という見事なオチをつける話の上手さを感じると共に、やっぱりその地方によって人の話し方って全然違うなあということを感じていた。最近、関西のバンドのライブを見る機会が多かったから余計かな?(ヘイスミとかHump Backとか)

『Days』からの5曲は、のちに木下もMCで述べていたが、演奏がタイトですごいまとまっていたブロックだった。

「今の5曲、演奏すごい良かったなあ。よこしん今日めっちゃ良いドラム叩くやん!ずんずん来るわあ。」

勿論天気の話も自ら触れる。爆

「こないだまでdustbox来てたでしょ?すごい天気良かったらしいじゃん?そして、昨日今日俺ら来てどうよこの天気(苦笑)。そして、札幌は初雪?ですか。もうね、俺のこと冬将軍って呼んでください(笑)。」

自称雨バンド、locofrankは札幌に初雪をももたらすそのパワー、計り知れず…。

そして、フリキとの話に。今日の対バンは、木下がフリキのYUKIに電話でオファーしたことは、フリキのライブの時に、YUKIも話していた。

「あいつ、俺が電話する時は、怒られるかライブ誘われるかの二択しかない言うてたやんか。誰が怒るねん(笑)。」

「その時YUKIは出れるかわからないと言ってたけど、俺らは今日のこの日までずっと一緒に演ることを望んでた。望んでたから一緒にできたし、望んでたから今日、札幌でライブができた」

そんなMCを挟み『Want』をプレイ。そして、『voyage』、『It's OVER』と初期の頃の曲を畳み掛ける。

「踊れるか!」の掛け声からは、もうすっかり定番曲に定着したと言っていいであろう『Intertwining』が演奏される。客席のあちらこちらで振り付けを踊っている人がいる光景は、ロコのライブと考えると異様っちゃあ異様だが、違和感はなかった。ちなみに自分の横にいた女性もビール片手に踊ってた。

『Returning』からは、早くも終盤に。『reason』と続き、本編ラストは新譜から『See You』。See Youという言葉とは裏腹に、明るいその曲調は、この先を期待を含ませて見せてくれる、そんなメロディックパンクなナンバー。

「ワンモア!」と手拍子に応え、アンコール。

まずは『COCONUTS FINE』をプレイ、そして「皆んなが幸せになりますように!」と『HAPPY』をプレイし、アンコールは終了。

のはずだったが、止まらない「ワンモア!」の声と手拍子。その声からして発声の発起人は、フリキのHIDEKIの声だったのではと。それに呼応するかのように、周りも続き、メンバーが再び戻ってきてくれる。

客席から「START!!」の声に、「START2回演るやつがおるか馬鹿たれ(笑)」と話す木下だったが、これはもうフリだったのだ。

「最後もう1曲だけ演ります。お前(HIDEKI)が買った音源の曲や!『START』!」

なんとダブルアンコールは、この日2度目の『START』!。あの時の会場のボルテージの上がり具合たるや。

そうして、2度のアンコールをやり遂げ、locofrankのライブは幕を閉じた。

Twitterにも書いたが、ここにも書く。
先日福岡で見た某バンドの某ボーカルの言葉をまんま借りる。

ライブハウスは、エンターテイメントとドキュメンタリーの狭間にあって、バンドマンはその両方を兼ね備えるのだ、という言葉。

この日は、まさにこの言葉を目の当たりにしてしまったという感じ。
こういうライブを観ちゃうと、まだまだライブに行くことを辞められない。悔しいし、嬉しい。なんとも不思議な感覚だ。

また、せっかくなので、苫小牧にあるライブハウス、ELL CUBEのことも。
このハコ、個人的に何かと思い出が強いハコである。

大学時代、2012年、バンドをかじってた頃に、好きだった先輩バンドがラストライブをしたのもELL CUBE。
2018年にKen Yokoyamaが来た時、1曲目でとある客がステージ方向に水を撒いてしまい、健さんがブチギレて二曲目でいったん捌けてしまったというエピソード強いライブがあったのもELL CUBE。
そして、ついこないだSHANKの北海道ツアーでも行った。この北海道ツアーは個人的に函館以外の5本全て見たが、ELL CUBEで観たSHANKがぶっちぎりで良かった。それはセトリがとかではなく(勿論セトリも良かったが)、ハコが成す空気感だったんだろうなあと今だったら思える。

だから、ELL CUBEでまたライブを観たいなあと思うし、何よりこのツーマンを今度はELL CUBEで観たい。

この日も途中、ELL CUBEで見てるのか!?っていう錯覚に陥りそうだったし、そう思わせるフリキの持つパワーと、locofrankの持つエネルギーが噛み合った奇跡の夜だったと思う。ただただ最高でした。

残念ながらPOWER STOCK延期になってしまったが、またすぐ観れることを願って。

locofrank "READY? TOUR 2022-2023"
                        2022.11.16 札幌 BESSIE HALL
w/FREE KICK
                         1 START
2 Motion
3 Mountain range
4 Hate to lose
                         5 Days
6 NOT DEAD
7 share
8 Grab again
9 BRAND NEW WORLD
                         10 Want
11 voyage
12 It's OVER
13 Intertwining
                         14 Returning
15 reason
16 See You
                          Encore
17 COCONUTS FINE
18 HAPPY
                          EncoreⅡ
19 START

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