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鶴がとんだ日。

ぼくがこのタイトルで知っているのはふたつあるんですが、いずれにしてもECE-SMZ氏のオリジナル曲がまずはあまりにも鮮烈だったのでそちらからの情景が浮かびすぎるかな。いまも好きでずっと聴いてますね。

もう氏の個人サイトは運営されてなくて、残念なのですが当方はしょうもないメッセージを氏に何通か送って記事で紹介されてた記憶がありますが、やはりうれしかったしありがたかったです。

ちなみにその当時「鶴がとんだ日が大好きです」とメッセージを送ってみたら、返答で「日野日出志の鶴が飛んだ日は名作です」とあったので「日野日出志」とはなんぞや!それにこの名曲の「鶴が翔んだ日」がひとつ噛んでいてルーツになっているだと!などと思って近所の書店で「日野日出志」を探訪するんですが、まあ普通にお目にかかれる代物じゃあなかったんですよねえ。

当方、地域的にはもっとも素朴で質素な山陽地方のど真ん中ですからね。しかも当時学業終えた程度の若造ですからね。

インターネットはありましたが、まだガラケーとパソコンくらいの時代でしょうか。「日野日出志の鶴が飛んだ日」が収録されているのはどうやら「蔵六の奇病」という書籍があるぞ!というところまでは辿り着いたんですが、一切流通がなかったものであえなく途絶えました。日野日出志作品もなんか高かったようなイメージがありましたな。

そして時は流れて、ここ近年のはなしですが。ネットワークとはすごいものですね。あんなにも探し求めていた「蔵六の奇病」もキンドルにかかればイチコロでしたか。いつの間にやらこの手の奇書というべきかガロ系というべきか。そういった不思議な特殊漫画さえも手頃な価格で揃えてあるんですから。(解像度や画質はさておき。)

読んでみると「鶴が飛んだ日」も勿論なんですが、暗くて怖くて気持ち悪いはずながらどうにもやりきれない悲しい話ばかりで、日野日出志という作家にやられましたね。

そんなわけで、鶴がとんだ日を巡るぼくの物語はこれにて完結されたのです。もちろん個人的な見解ではあるんですが、長い年月を経て手に入ったとか知識として得たような感覚が強いと、思いもよりひとしおといった具合なんですよね。謎の達成感というやつなんですかね。

みんなも読もう、日野日出志。
※苦手な人はトラウマに。

ちなみに余談ですが氏の「鶴が翔んだ日」は「Kalavinka」としてアレンジされたものもありますので是非。ECE-SMZ氏ありがとうございました。

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