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Design War season1-2

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前回の続き
Design War season1-1

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登場人物

多彩 翔 (たさい かける)
現在就活中の26歳。絵の勉強をしたいと思いつつも、女でひとつで育ててくれた母のためできることを探そうと葛藤中。いまだに将来が見えない男。今すぐ求人を見て仕事を探すように相沢に急かされる。

相沢 東周 (あいざわ とうしゅう)
多彩翔の大学サークルの先輩。大学を卒業後、翔が家に引きこもっていた時期にも定期的に会っていた唯一の友人。翔とは奢り奢られの関係。

黒尽く目の男
何やら山岳での爆発に関係があるようだ。

———

俺は東周先輩のジムニーに乗ってアカギ山を目指した。
車には持ち運びできる小さなラジオが爆破事故のニュース速報を流している。

「工場への爆発の前後を、近くの俯瞰カメラが捉えていました。爆発の直前、大きな揺れが起き、その後工場だけが爆発をしています。地震のあと、この化学工場が爆発している映像現場付近にいた住民によると…

この定食屋から現場までは近いものの、どうやって現場まで行くのかなんて分からない。東周先輩はGoogleマップを開こうと携帯を取り出す。

「たーちゃん、ごめん。充電ないからGoogleマップでルート調べてよ

「おまけにガソリンもなさそう

「え…

「いや、ガソリン代が無いと言った方がいいかも

「東周先輩…なんでそんなに金ないんですか?

「っていっても、たーちゃんは車持ってないじゃん

「そうっすね…。まあ、おれはそうですけど!東周さん家ってお金持ちっていうか、豪邸に住んでるじゃないですか。、でも、なんで一人暮らしの家があんなにボロいっていうか…

「ボロい方が価値あるだろー

「ちょっとは奢ってくださいよー

東周先輩は何を言ってるんだ。
とはいったものの。

先輩とのやりとりは楽しい。浪人をし、自分から遠ざけた同級生や、知り合いも居ない中で、唯一サークルで最初に声をかけてくれた先輩だった。

浪人をした事もあり、東周先輩と僕は同い年だった。

でも、東周先輩は初めて会った時から先輩と呼んでいる。


「何を言ってるのたーちゃん。たーちゃんの方が先輩でしょ?

「同じ年だよ!

「でも、1日だけ早いんだよねたーちゃんの方が。

そのやりとりが、東周先輩との最初の会話だったのを思い出す。

「東周先輩、とりあえずここ左に行けばたぶん現場付近には行けると思います。

「ありがとたーちゃん。でもさ、現場に行けるってことは、結構不思議なことだと思わない?
わくわくするでしょ。

何を言ってるんだ先輩。

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とある研究施設
「お、、おれたちを雇う…?!何を言っているんだ!

重装備をした部隊が突然研究室に入り、1人のスーツ姿の男が後ろから歩いてくる。
「驚かせてすまない。君達に手荒な真似はしたくないんだ。
少なくとも、殺したりはしない。

「お、お前は…。

黒尽く目の男
「すまない。もう時間がないんだ。THINK-2計画は昨晩開始された。お前たちは救われた。

研究者
「何をいきなり言い出すと思ったら…。そんな計画は、もうとっくの昔に頓挫したはずだ…!

研究者
「花鳥さん、その計画とは、なんなんですか…?ここはただの埋蔵生物研究所ですよね…?

花鳥
「ああ、その通りだ。しかし、この施設の前身はTHINK-2計画の…!

黒尽く目の男
「死傷者はゼロだ。少なくとも今は。あなたらを生かす。捕えろ。

横にいた数人の黒尽く目の男たちが花鳥らの腕を掴む。

黒尽く目の男
「いいか、絶対に殺すな。この方々は重要なローラだということを忘れるな。

スキャンをし、ローラとして使えそうならその場でサンプラーにかけろ。使えないものは私の施設で働いてもらう。

花鳥
「おい…!やめろっ…クゥ…!

黒尽く目の男
「他の研究者も全員残らず探せ。27人、管理者の調色と周り数名がいる。

花鳥
「きけよ…クゥ…

黒尽く目の男
「ここで18名か。少なくとも10人は居る。

研究者
「ひぃ…。、助けてくれ…

花鳥
「きけ!ザクッッ!!!

黒尽く目の男の動きがピタッと止まる。

ザク
「ほう…。お前は計画を知っているのか?ローラか、それとも職員か迷うところだな…。

花鳥
「あぁ…。いつ来るかは分からなかったが、いつかは来ると思っていた…。こうなるだろうとな。反対していた俺の親友が殺されたんだ。必ず復讐すると誓ってな!

ザク
「ふぅ。そういうやつほど、俺の望むローラだ。従順さは要らない。復讐心こそ、私の欲する人材だ。

花鳥
「そうだろうとも…しかし、俺たちが何も手を打たないとでも?

花鳥は黒尽く目の制止を振り解き、ポケットからボタンのついた装置を取り出す。

ザク
「ふん。いいだろう。おい、お前たち、絶対にこいつらを守れ。お前達が死んでも、こいつら研究者たちを絶対に守り抜け。

花鳥
「死んで…やる…!!!!

ボタンを押した瞬間、一瞬の爆発とともに研究施設は研究者、花鳥達諸共吹き飛んだ。

ドォン!!!!

———

「ここで臨時ニュースです。先ほど、群馬県高崎市の工場にて爆発が発生し、その火が燃え移り山火事が発生しています。


(続く)

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