iIMEという、IMEのオン/オフ(あ/A)をLEDで表示する超小型USBデバイス
1.iIMEとは
iIMEとは、IMEのオン/オフ(あ/A)をLEDで表示する超小型USBデバイスです。情報風景インスティテュート株式会社から発売されています。
以下、ホームページから引用します。
かつては、Amazonで販売されていたようです。
2.iIMEの動作について
IME オンのとき、日本語入力であり、タスクバーにひらがな入力を示す「あ」が表示されています。このとき、 LED3個が全灯します。
IME オフのとき、英語入力でありタスクバーに半角英数入力を示す「 A」が表示されています。このとき、 中央のLED1個が点灯します。
取り扱い説明書を見てみると、常駐ソフトがIME状態を検知しており、このUSBデバイスの点灯状態を制御しているようです。
3.フリーソフトによるIME状態通知
IME状態を通知するフリーソフトには以下があります。はっきり言って無茶苦茶多いです。そして、文字カーソル(キャレット)で状態を表示するものと、マウスカーソルで状態を表示するものと、ウインドウ画面に状態を表示するものに大別されます。
自分としては、文字カーソルで状態表示する方が直接的でよいように思いました。本当なら、Microsoft社が、IMEの状態表示されるタスクバーがカーソルから遠すぎて不都合が生じていることを認知し、OSレベルで対処してくれればよいのですが。
・ImeCaretColor は、IMEの入力モードに応じて文字カーソル(キャレット)の色を変更するものです。これはなかなか便利そうです。但しUWPアプリ非対応ということで、改良すべき点はありそうです。
・IMEステータスは、日本語入力システムの状態を示すインジケーターをマウスカーソル付近に表示するものです。ストアアプリでかつ有償なのですが、120円という絶妙な価格です。
・IME Cursorも、IME状態をマウスカーソル付近に表示するというものです。
・akinosignは、入力画面の背景色でIMEオンオフ状態を表示するものです。
・IME Indicator は、文字カーソルの色と大きさでIMEの状態を示すものです。
・ImePointerは、マウスカーソルにIME状態を表示するものです。
・aimemonは、IMEがオンなら画面上に枠線を虹色表示するものです。
・SmartCaretは、IMEをオンしたときに、キャレット(文字カーソル)の点滅速度を変えるというものです。
・Dimeは、IMEがオンなら画面(ウインドウ)の色や枠で表示するものです。
4.シリアルポートによる実装
「お嬢様 投資をはじめる!」の著者のスダ/渡波郁さんが、ComポートのTxDでLED表示を試作されています。
5.IME状態表示手段を搭載したキーボードの提案
iIMEのようなガジェットは面白いのですが、IME状態の視認性向上という二ッチな機能のためだけに数千円を払うのもコストパフォーマンスが悪いです。
そもそも、IME状態表示手段はキーボードについていて然るべきではないのかと思います。
キーボードには、NumLockランプ、CapsLockランプ、ScrollLockランプの3つが搭載されており、それぞれNumLock状態、CapsLock状態、ScrollLock状態を示しています。すると、日本の109キーボードは、変換・無変換キーとひらがな/カタカナキーに加えて、IME状態を表示するランプを搭載して然るべきではないかと思いました。
以下が、USBのHID(Human Interface Devices)の規格書です。
https://www.usb.org/sites/default/files/documents/hut1_12v2.pdf
第61頁と第62頁にLEDに関する規定があります。
IME Status Indicator (IME状態表示インジケータ)は、Usage ID: 4E あたりに定義するとよいと思います。これにより、現在のHIDインタフェースを小変更するだけで、キーボードによるIME状態表示に対応可能です。
これだけIME状態を表示するフリーソフトが頒布され、ガジェットが発売されているということは、やはりIME状態の認知しずらさにユーザが困っているということだとおもいます。この問題を解決し、IME状態表示機能を搭載したキーボードを開発するのは、やはり日本のキーボード会社でしょう。メーカーのご担当者さま、是非とも、IME状態表示機能付きキーボードをご検討ください。
自分としては、東プレ株式会社がRealForceにIME状態表示機能を搭載するか、または株式会社PFUが、Happy Hacking KeybordにIME状態表示機能を搭載してくれるとよいとおもいました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?