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今日の仕事中、石垣の上に在る椿を剪定していた
そろそろ花芽も着く頃 暑さが和らいできたとはいえ慎重に慎重に

「植木屋さぁん」

遥か下、足元から声を掛けらた7~80代のおばあちゃん
「はい、こんにちは、おじゃましています」
確か右側の隣家から出て来た

「◎〇さんち終わったら、うちのもついでに斬ってくれない?」
「少々お待ちを、ただいま、伺います」
拝見したら直径5~10㎝の庭木が高さ2~3mで4本
徒長枝と逆枝を除けば、かっこはつくな

「こちらのお客様が終って余裕が有れば伺います」
「お願いね」

14時にクライアントさんのリクエストを全てクリア
伝票にサインを頂いた

隣家に向かう
「植木屋です」
「やっていただける?」
「庭木4本で5千円ミニマムになりますが」
「たっかっ」
んだと ならけぇるわと心の中

1本1250円だぞ 駅前床屋より安いわ
んで悪いけど 僕も本職だ とびっきりバーゲンだっつぅの

「じゃあ5千円払うから あの鉢の植え替えもお願いできる?」
「畏まりました」
「それから、あっちも」
どちらも直径50㎝はある樹木の鉢植え 手入れが悪いから根が飛び出しているものと、鉢の底の穴がふさがり水はけが悪くなっている

やーめた♪
なーんで こういう人って価値が解らないんだろう

女の人にもてない男もそうだけどさ
物を知らない自分を知らない
えーいみーんな幸せになぁれぇええ 好きにしなぃ
おいらは一抜けた

花魁なら、
わっちは主様とは御縁が無いものと想ってくんなんし

植木屋を値切る婆も
OLでも酌婦でも自分が相手にして貰えると勘違いするとっつぁんも
野暮の極みにござんしょう

事務所の名刺を渡し電話で申し込んでくれるように告げて
帰って来た

自然物を相手に、きれいな形にする仕事
心根の小汚い人は相手にしたくない

きっとお茶を挽いている他のメンバーがやるでしょ


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