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ウニャイテッドキングダム・オブ・フンゴロニャオが開かれた。 コマ・フンゴロニャオ1世

体重2Kg あるかないかの小さなサビネコ、ボブテイル。 尾の形はティーゲル大王に似ていた、体重差は1/4(笑)

彼女の居場所は、ほとんど僕の部屋。 けれど、降りてきて、母に出してもらい、庭へ行く。

他の猫には魔境である当家の庭。 他所の猫が入り込み、命を落とした場所。 立体起動する犬、甲斐犬の華と清正のテリトリー。

寂しいと、清正と混ざって寝ている。 赤虎毛の甲斐犬とサビネコはほぼ同じ毛並み。 南側のバルコンに置いた、僕の手作りの不細工な陸屋根の犬小屋の上に清正が眠り、そこに背中をつけてコマが寝ている。

大小のさび色が混ざる光景は、たびたび見掛けた。 ベランダの内側から、見掛けるキジトラ、鯖虎がふんっと鼻を鳴らす。 彼らが庭へ入れば大騒ぎになる。(笑)

前の飼い主に棄てられ、寒い外で一冬、なんとか命を繋ぎ、清正の散歩にくっついてきた幸運?なサビネコ。

来たときはガリガリで、飯を食いまくり、ノミだらけなのを、フロントラインも無かった時代、除虫菊の駆除剤を買ってきて、くしけずりくしけずり(笑)

夜は、いつも僕の寝床に入り込んできた。 首元から布団にするっと入り、尻を外に出したまま考え込む。 ボブテイルを扇の様に開いて すでにゴロゴロ喉を鳴らしながら。

「寒いじゃん、はよ入りなよ」 僕が身体を掴んで、布団の中でターンさせると、広げた腕と脇の間に嵌り、顎を二の腕に乗せて 喉を鳴らして眠る。

どこへも行くなと腕に爪をかけ、右目から涙を流す。 目は獣医にかけても治らなくて、きっと見えていなかった。  額の毛がビロードみたいで、頬に押し付けてくる、うれしいうれしいと言ってくれている。

何故か、僕の事が大好きで、僕の足音を聞きつけ元事務所だった僕の部屋から飛び出し、53度角度の着いた違法建築の階段の3階から見つめているのと眼が合う。 小さな体で駆け下りてきて、2階の踊り場で かちあうと、抱けとスーツのスラックスに手をかけて立ち上がる。

右手を後脚の肉球、彼女の前脚は僕の肩。 耳ごと額を僕の左ほおに押し付けて にゃっにゃっえっえっにゃっ♪

ごはんを上げて、水を換えて、トイレを掃除して。

僕がカウチで本を読むと膝の上、さもなきゃ右側に座って背中を押し付けてくる。

愛情深い、小さなサビネコ ぶちゃいくだね、撫でると喉を鳴らした。 キジトラ、鯖虎に比べたら、整った顔ではない。 でも世界一可愛い僕の猫。

僕が嫁を貰うのに、部屋を改修しているときは、2階の妹達の所で、ティーやナッチと一緒に、こたつの中。

嫁を貰って、嫁の親戚に僕が寝室を追い出されて、コマと一緒に趣味部屋に寝る。

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(これは3代 マコさま 彼女が僕に懐かないのは?(笑) コマと同じサビネコだったので マコと着けた)

僕の心臓がパンクして、40日以上、いなかったときは、やっぱり妹たちのところ。 元嫁は動物が嫌い。

胸骨を縦に割られ、動けずに、元嫁に圧迫を加えられている僕の傍に寄り添ってくれた。 嬉しそうに10㎏痩せた僕の太ももに乗って、こたつで本を読む僕に寄り添って。

長女が産まれて、ベビーベッドを設えて。 元嫁が居ないと、コマは長女と寝ていた。 赤子の長女もコマを撫でて。 彼女が動物好きなのは、コマのおかげでしょう。

長女が1歳の時、コマは身罷った。 きっと老衰だったのだと思う。

小さなスプーンを買ってきて、老猫用のごはんを作って、食べさせる毎日。

 

ダイニングに置いた長女の布団で、粗相をしてしまった。 元嫁が烈火のごとく怒り、聞きつけた妹たちが下へ連れて行ってくれた。 赤ん坊を猫から守る自分がしたいのだ、だから大声で喚いた元嫁。 気合で抑えられるくらい、僕の身体が戻っていなかった。

暫くして、内線が

「お兄ちゃん、コマ死んだよ」

看取れなかった。 妹の部屋に行くと、横たわっていた。 無意識に正座して、見つめた。

涙が出ない。 本当に悲しいと涙が出ないのだと知った。

ぶちゃいくだね、愛してるよ、ごめんね寂しかったね。 世界一可愛い猫

ごめんなさい、看取ってあげられなかった、逝くときに、送れなかった、一緒に居なかった。 数十年経ても後悔が消えない。

7年6か月居てくれた。



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