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5月の御所グラウンド③

 最終日。今日も鴨川沿いの朝散歩から始めた。どんだけ鴨川気に入ったんだか、朝の空気も気持ち良いし、気分は、京都に住んでるみたいな。けどわかっている、今日は帰る日。さびしい気持ちもちょっとどこかにかくれている。けど、にこにこ川沿いを行く!
 今日は、まず地下鉄に乗り、七条駅から出町柳駅へ。そこから、鴨川デルタを目指す。そこから駅前にと帰ってくる。そう、昨日とは逆コース。まず遠くに行き、昨日のスタート地点に戻って来るのだ。 

今日もお天気が良い

 鴨川デルタは、高野川と加茂川が合流し、鴨川となる地点にある三角州。そこから飛び石が続いている。飛び石を渡る。川に落ちないかドキドキした。
 最終日の今日は、ひとつくらい展覧会を見ようかなと思い、博物館での雪舟展へ向かうことにする。しかし、雪舟展最終日、みんなの考えることは同じであり、開館前からものすごい行列ができていた。時間のない我々は、すぐにあきらめ、向かいにある三十三間堂を見学することに。   
 そういえば、鴨川を歩きながら、夫の話で三十三間堂が出ていたのだった。わが夫、学生時代、西洋史を専攻したと思っていたが、なんと日本史も専攻したというダブルなのであった。今まで知らなかった。周りからは「地獄の選択」と言われたそう。
 「なんで2つ取ったの?」
 「どっちも好きだから」
そうだよね、好きこそ大事。
 彼が言うには、京都は宮本武蔵のエピソードの宝庫。特に有名な雪の三十三間堂での闘いというのがあるのだと。彼の頭の中には、三十三間堂があったのだ。しかも雪の。
 「三十三間」は、柱間(本堂の柱と柱の間)が33個あることが由来だとか。そのだだっ広い横に長い本堂に観音様がズラリ!!いやはや、圧倒された。暗い本堂の中で、渋く光っているその姿たるや。
 ああ、これ見た!BRUTUSの「杉本博司を知っていますか」の特集で。修学旅行では見たのか?こんなすごいもの見ていたのか?お散歩クラブの同期の仲間が「修学旅行で見たよ」と教えてくれた。「白鷺城も見たし、錦帯橋も見たよ。」ええ〜っ!そうなのか?なぜに覚えていないのか?単に興味なかったのか?記憶力ないんだな。若さとは、・・バカさ。(私の場合)

2009年1月1日発行

 このBRUTUS見た時、なんじゃこの仏像!と、うなった記憶はある。
 今度はその本物である。がぁぁぁぁ〜ンと鐘がなった。その数に、その迫力に、そのお姿に。

パンフレットより

 この写真の大きな像を中心に左右に各500体(国宝)、合計1001体の御本尊が並んでいる。「十一面千手千眼観世音」といい、頭上の11の顔と40種の手に表現されると、パンフレットにある。
 では、パンフレットの写真を続けて紹介。

国宝雷神と風神像 
国宝観音二十八部衆像

 わずか600円で、これほどのものを見られる。
 外に出ると、素敵な庭園が広がっていた。

ガクアジサイ
南天の花
「太閤塀」と呼ばれる築地塀(重要文化財)

 満足して、駅へ向かい、お土産、昼の弁当を買う。
 見送りに来てくれた息子と別れの挨拶。昨日あまり歩き過ぎてズックに穴があいたと話していた。さもありなん、興奮した我らは息子を連れ回し過ぎた。また会おう。

ばら寿司のお弁当
蓋を取ったら・・

 東北新幹線では、奮発してグランクラスに。赤ワインで旅の乾杯を。

初のグランクラス

 この旅のあと、京都が舞台の本を何冊か読んだし、今も読んでいる。本のことはまた改めて。
 大人の修学旅行、また出かけたい。


 


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