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アイラモルトの沼熟成

こんにちはBenFiddich店主鹿山です。

2014年当時に書いた記事を
noteにて再投稿致します



今回は水中における熟成について



数年前バルト海で
約200年前のシャンパンが
飲用できる完璧な保存状態で
沈没船から引き揚げられたのは
記憶に新しい。

それ以外でも沈没船から
引き揚げられたシャンパンやワインが
時折大きな話題になる。

憧れやロマンがあるからだけでなく
海の波動で瓶がゆったりと揺れ
アルコールと水の分子がうまく合わさり
味がまろやかになる。
はたまた海中の1年は地上の10年に匹敵し
熟成が早くなるなど、
酒好きにはたまらない逸話が多い。


いわゆる最近流行りの
超音波による熟成促進と
同じ原理である。

そんなロマンを再現しようと、
海中で酒を熟成させる試みが
各地で行われている。

日本も例に漏れず泡盛の海中熟成、
最近では日本酒、ワインの
海中熟成が
南伊豆、北海道で
行われるなど
とかく海に沈める事が多い。

なので鹿山もムーブメントに
乗り沈める事にする

皆が海なので僕は沼にしてみる

アードベックを沈める

泥炭によるピーティな
味わいのアイラモルトである
アードベックを
泥にまみれた沼で沼中熟成は
アードベックにおいて
海中よりもロマン的整合性があり
沼中熟成は世界初の試みである
海中と沼中との熟成速度の違いは
海中では沼中より
波動を大きく受け熟成は進む。
深度にもよるが海水温は基本一定である。
沼中では深度は海底よりも浅く
水温は高めであるが
今回沈めた沼は鹿山の実家近くの為、
盆地気候で冬場は氷が張るくらい寒く
四季を通して寒暖差がある。
しかし海よりも水による波動が弱い為
プラスマイナス差し引いて
熟成速度は同じくらいではないかと考える。


沈めてみよう

使用材料

①ゲージ

②ロープ

③杭

**④アードベック **

ロープと杭は沼との側面に生えている
木の根の下に打ち込む

ロープでしっかり固定

では実践

ザブーン

ぶくぶくっ







あれから一年後 (2015年)





できたよ

さっそく西新宿にある
Bar BenFiddichに持ち帰る

通常のアードベッグ10年と飲み比べてみよう

結果速報

味わいは現行のアードベッグと大きく異なった
もちろん安い肉がA5ランクになるという世界ではなく、アードベッグ10年の世界観の中での変化が大きく起きた
これは興味深いと思う

是非、飲み比べ御賞味下さい




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