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アマゾン川流域にある集落のBarの人々の営み。


ブラジルはアマゾン川流域のBarに行ってきました。Barというよりは近所の人だけが集まり夜な夜な集まる地域の公民館のような、
お酒が飲めるみんなの井戸端のような場所。
僕が行ったアマゾン川本流域の下流エリアの集落には『一つの集落に一つのBar』が絶対あった。

そこは1日の終わりに人々が集い酒を飲み1日を終わらせる素敵な光景。
それは地域の集落にとって憩いの場なんだなと。
バーテンダーとしてバーの店主として忘れてはいけないものを見れたので自分の中の備忘録としてここに書き記しておきたい。

『一つの集落に一つのBar』



人生で一度はアマゾン川という大河を体験したく友人のバーテンダー数人とアマゾン川へ。

東京→NY→サンパウロ→ブラジリア→サンタレン
国際線2回とブラジル国内線2回を乗り継ぎ到着。

アマゾン川本流にある港町を拠点に動いた


アマゾンと言っても広大で
アンデス山脈から流れ出る源流域のペルーやボリビア、エクアドル、コロンビアの源流域からブラジル中流域、そしてサンタレンはアマゾン川の中流域から下流域の間の場所。
どちらかと言えばアマゾン川の下流の方になるから支流がたくさん本流に集まりもはや水平線のように川幅が広く対岸は見えない。

11月は乾季で干上がってる為ボートが着岸できず歩いて乗船。
ドラクエの毒の沼地みたいな場所を毒エイに刺されないように安全を確認して隊列を組んで船から陸へ上陸。


今回御宅訪問するいくつかの先住民族が住むアマゾン川の支流のエリア。川沿いに集落がポツンポツンと存在するエリアだ

いくつかの家を転々として
ホームステイをさせてもらった

昼は先住民の長老による植物探訪。
うなるような暑さなので途中途中に休憩を挟んで川に入浴して涼む。

植物探訪
ピラニアいるけどこの地域のピラニアは人を襲わないピラニアだから安全だとのこと。
周辺を案内してくれた長老。




ここからが本題。


昼間はフィールドワークでヘロヘロの僕らにアマゾンを案内してくれたブラジル人バーテンダーから夜中に
『今からバーに行って一杯やらない?』
って誘われた。
『えっ!?バーあるの?』
って感じで街灯もない深夜23時のアマゾンの暗闇の道を携帯電話のライトを灯してノコノコとくっついてたどり着いたのは集落の中心地に煌々と光りが灯る酒場。

ブラジルらしく音楽がガンガン鳴り響くのは僕らが想像するブラジル通りだ



そしてあるのはカシャーサとビール。
そして謎の薬草酒。

僕らはテーブルに腰掛け
ブラジルのローカルビールで乾杯
バーカウンターはこんな感じ
必ずあるのがビリヤード台
このエリアでのビリヤードは紳士の嗜みのようだ



又、ある日の別の集落のBar。
ここは比較的大きな集落で
道と道が交差する未舗装交差点のような十字の道を軸に両サイドに3つほどのBarが乱立していた。
さほど人口は多くはないと思うのにBarが乱立ししのぎを削っている。さながら銀座8丁目のようにBar密集地帯だ。

Barが乱立するアマゾン銀座で僕らがチョイスしたBarはこちら。ひとつのBarに最低3、4匹の野良犬達が取り囲むようにBarを見守っているのも一つの特徴


ここにもビリヤード台があり皆がビリヤードに興じる。僕らもいっしょに参戦だ


そしてここのBarの最大の特徴が酒類だけではなく雑貨屋も兼ねていること。

生活用品も売られていてコンビニとBarが合体したようなハイブリッドな両輪店舗。
生活に必要な米やらトイレットペーパーやボールペン、ハサミなども売られている。


今回アマゾン先住民が多く住む集落(現代に近い暮らしをしている先住民)に宿泊し集落を転々として思ったのは
『一つの集落に一つのBar』が
必ずあったこと。

集落の真ん中に必ずポツンと存在している。


夜になると街灯なんてものは集落の中心にあるBarの周りのみ。
風で森の中の木々がゆらめぎ音を立て
街灯の光には虫達が集まり煌々とする。

集落の人々が1日の仕事と夕飯を終え
ポツリポツリと集まりベンチの椅子を出してバーの軒先にドカっと座りビールやらなにやら片手に談笑をしている。
店主は暇があれば暇つぶしに携帯をいじる自由スタイル。

みんな思い思いにお互いが気を使わずに気楽に過ごして外様の僕らでさえ気楽になれる


そう、初めてなのにとても心地良い。


カクテルが上手なBarとか
とんでもないすごいお酒が置いてあるBarとか
めっちゃ話術得意なバーテンダーがいるとか
すごい内装のBarとか


そんなんじゃなくて
ただただみんなが1日の終わりに集まって談笑してちょっと寝床に入る前に呑む余白の時間。

良いBarだなぁって思った。
だってみんな笑顔だった

Barというよりは
酒が飲める公民館のような
酒が飲める井戸端会議場のような

でも原点だなと。

地域のコミュニティのみで成り立ってる酒場の素晴らしさを知れたアマゾン旅でした。




BenFiddichも頑張ります



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