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110年歴史あるプルケ専門Bar


Barの名前は
【Pulquería La Risa】

Barの入り口


創業は1913年。今年で110周年。
Risaは【笑顔】の意味。
メキシコシティの様々なBarに行ったが日本のBarと何が違うか?って言ったら皆が笑顔で楽しそうに仕事をしてるバーテンダーが多い。
この110年間でこのBarはたくさんの人を笑顔にしたのだろう。
店主曰くドイツのヒトラーもここに訪れそれ以外にも各界の著名人がこのBarに訪れたそう。

そんなBar【Pulquería La Risa】

ここの酒類は『プルケ』(Pulque)一択


プルケっていうのはわかりやすく例えるならば
テキーラやメスカルなどのメキシコの伝統蒸留酒の原料であるアガベ(リュウゼツラン科)の植物の樹液を発酵させて作るいわばメキシコ版ドブロクである。
アルコール度数は2%〜4%

樽に入ってるのがプルケ。
ドブロクと同じく白く濁っている。
このようにすくってグラスに注いでくれる

フレーバープルケも揃っていて
ココナッツ、ピンクグレープフルーツ、オートミールなどバリエーションもある。
因みにピンクグレープフルーツはカクテルの様に美味である。
因みにこのプルケは店内で自家醸造をしているのではなく首都メキシコシティから車で3時間くらいのところで自分達で作ってる場所があってここまで運んでくるのだそう。

バックバーは主にスタンディング
店内の主な構造は100年前と変わらないので
当時は女性はBarに来るものではなく
用を足すのは男性用の小のみ。
扉はなく開放型
【Bar Pulquería La Risa】
外の外観と
100年前のこのBarの外観の写真。


メキシコではビールなどが安く普及する以前というのはこの『プルケリア』と呼ばれる大衆酒場があちこちにあった。
今の現代は選択肢の多様性であり
プルケは歴史の一コマとして一部のオールドスタイルの人とメキシコシティでは観光客に飲まれている。

因みにメキシコのバーテンダーに
『プルケ好き?』って聞くと
『次の日頭痛くなるから嫌いだね』との返答をいくつかもらった。
若い世代はもうあまり飲まないのかもしれない。

ただ僕みたいな飲料物を扱う職業柄のバーテンダーであればプルケという飲み物はとても魅力的で惹かれる。
特に果実を混入したフレーバープルケは大いに可能性を感じて創造力を掻き立てられる。
こうやって時代に適合しながらプルケも生き残ってゆくのだろう

バックバーとプルケ

110年前から変わらずここにあった
Bar【Pulquería La Risa】
そう、110年間存続している事が何よりも
まだ人々から求められてるという事。

110年間✖︎365日=40150日
40150日✖︎1日平均50人=2007500人。
とても小さな小さなBarに岡山県全人口が来てくれた事になる。
歴史の賜物である。


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