『芋酒』を再現したカクテル。
【芋酒】というものが存在する。
材料は
日本酒と山芋のみ。
そう、山芋。
もうトロトロなんです。
カクテルに使ってみたいですよね
芋酒の発祥は正確には不明で江戸時代の文献にその記述が多くあるようなので少なくとも江戸時代には既に庶民の間で親しまれていた飲み物。
あの鬼平犯科帳にも芋酒は登場している。
鬼平犯科帳では皮を剥いた山芋を切って熱湯に浸して丹念にすり鉢で擦り、そこに日本酒を入れ燗にして出す。とある。
BenFiddichにある1810年〜の日本の様々なリキュール造りの指南書『手造酒法』にも芋酒の記載を見つけた。
ということで作ってみた。
鬼平犯科帳では皮を剥いた山芋を切って熱湯に浸して丹念にすり鉢で擦り、そこに日本酒を入れ燗にして出す。とあるがこちらの『手造酒法』の本では『山芋の白い部分を細かくおろし、冷酒にてよくかき合わせる』と書いてある。
鬼平犯科帳では燗酒にして出していたが
どうやらこちらでは冷たいようだ。
造り方に違いがあるのは
それだけ『芋酒』というのは文化が花開いた江戸時代において庶民に浸透し日常的に供されていたことがうかがえる。
地方色、もしくは様々な工夫が各々にあり千差万別な『芋酒』があったのだろう。
ゆえに自由。
という事は現代において様々な『芋酒』カクテルがあっても面白いんじゃないかと思う。
他にも
【杜松芋酒エッグノッグ】
ジン10ml
日本酒 60ml
山芋 30g
卵黄 1個分
卵白1個分
砂糖 2TSP
【造り方】
①卵白を別で泡立てメレンゲ状にしておく。
②卵黄、砂糖、擦った山芋を混ぜ合わせる。
後に日本酒を加える。
ジンをアクセントとして加える。
③元気よくシェークしてカクテルグラスへ注ぐ
or
燗にしてみても良いだろう。
その場合は牛乳を繋ぎとして45ml
足してもらいたい。
他にも試して絶品だったのが
バナナリキュールと山芋のカクテル。
これはもうじゃあバナナ使えよ‼︎って思うけど違うんだな。山芋のトロトロに香料のバナナリキュールという世界線。バナナを超えたNextバナナなんだよ。
『芋酒』
鬼平犯科帳でも分かるように江戸時代の庶民の間でも様々な『芋酒』を供する居酒屋があったようだ。鬼平犯科帳の『加賀や』の亭主の『芋酒』なんかがそうだ。Bar風で言わせればどこそこの街のなんちゃらというBarの『マティーニ』が評判で口コミで人が集まる。
江戸時代に花開いた文化だからこそ
『芋酒』の多様性が生まれた。
BenFiddichでも色んな芋酒を試してみたい。
BenFiddich店主
鹿山博康
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