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ニ 松竹と大阪DNA

松竹新喜劇をむしょうに観に行きたくなりました。「♪おちょやんのせいだよー」です。

わたしが子どもの頃のお笑いはクレイジーキャッツさんやドリフターズさんも見ないわけではありませんでしたが、やっぱりそれは大阪の人間には「よそ行き」のお笑いであって、それよりなにより吉本新喜劇に、仁鶴さんに三枝さん、寛平ちゃんにコメディナンバーワンさんのテレビ番組にチャンネルを合わせる回数が圧倒的に多かったように思います。

そこにもってきて、藤山寛美さんのホロリとくる松竹新喜劇は、また別の存在でした。というか若い世代も巻き込んだ吉本興業に比べて松竹芸能は、高齢者のための渋の時間だと思っていました。

そのまさに高齢者になったいま、松竹の誕生を教えてくれる「おちょやん」に河内・道頓堀スピリットを見せられて、大阪DNAをくすぐられる思いがします。

ネット上では主演の名演技の割に、視聴率が2割に届かないとか書かれていますが、もしかすると味わいに違和感を感じる方が朝ドラファンの中の1~2割くらいはいらっしゃるのかなとか勝手に思い、それもまた河内・道頓堀スピリットのせいなのかなとか勝手に考えたりしています。世話好きのでしゃばり、ホンネを隠せないみたいなとこかな?

大阪の庶民のこころに潜んでる泣き笑いのDNA。五木寛之さんが京都よりも大阪を宗教都市と感じるとお書きになっている事とも、どこか重なる気がしています。

合わん人がいてはってもそれはそれでええんちゃうん?こっちは今の松竹、なんとしても観に行きとうなりましてん。