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ドア の先の物語

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心の中のエレベーターを降りると、薄暗い水族館みたいな場所に着く。右側の方に歩くとドアが並んでいます。そのドアを開けた先に広がる物語です。 いつでもドアが開くわけではなく、今にあっ… もっと読む
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記事一覧

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜陰陽

こんばんは。id_butterです。 どうでもいいことなのだけれど、最近わたしの記事によく登場するトマトさんをこっそりセロリさんに改名した。 トマトより、セロリの方がイメージに合うから。 このセロリさんは、性格こそ異なるもののザイオンみたいなひとだ。 いやザイオンそのものだ。 彼が現れてから、止まっていたこの物語も続きが書けそうな気がしてきたのだ。実は、わたしには今までザイオンがよくわからなかった。 この物語にどうして彼が出てくるのか、まったくわからなかったのだ。 ▼前回

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜追憶

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けいたします。 終わりは相変わらず見えない上に主人公たちが全く出てこない。 さすが素人です。 ▼前回 ▼アーニャside ふと我に返ると、夕方が終わりかけていた。 男の記憶だということを忘れるほどに、入りこんでいた。 母親が自分を見つめる冷たい視線。 どうしようもない孤独。 わたしにも覚えがある。 やっぱり思う。 この人、わたしと本当に同じだ。 わたしには、両親の記憶は本当に小さい頃

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜罪と罰

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 ▼前回 ▼アンside 求めているのは、「治療」というよりそれ以上のものだった。 体の中の空洞が餓えている。 暑くて喉が乾く。くちびるはカラカラだ。 あのとき、汚らわしいと思った行為が、今したくてたまらないのだった。 目の前の男に蔑まれている。 自分ですら自分の中の女が浅ましくて持て余しているのだから、当然だ。 でも、

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜葛藤

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 書くほどに終わりが見えなくなってしまう。 ▼前回 ▼ザイオンside 〜過去 母の浮気相手であるその男は、ロイドといった。 父の死後、母と直接連絡を取ることはなく、男から母と妹の様子を聞くほど、俺と男の関係は良好なものになった。 父が死んだ後に母と男が再婚することになったからなのだが、この時の俺にはそんなことを知る由もない。

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜渇望

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 ▼前回 ▼サキside アーニャの部屋を出て、自分の部屋に戻る。 どうしようか迷う。 アーニャとのことも、アンのザイオンへの視線も、気になる。 座りかけて、やめた。 ザイオンの部屋に行くことにする。 アンとザイオン? この数日間で何があったの。 あの二人に接点なんて、あっただろうか。 普通なら、何かあったからと言って口

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜旋風

こんにちは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 ▼前回 ▼アーニャside 目の前で新しい薬師の男とサキが話している。 サキは大人の女だ。 きれい、そう思った。 内側からやわらかい光を放っているみたいだ。 お母さんになるからなのかなとふと思う。 ヒースとは、どうなったのかな。 ふたりの間にあれから何があったのか、わたしは知らない。 というかそもそも、わたしは知らないこと

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜種火

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 ▼前回 ▼ザイオンside 女を部屋から追い出したのち、舌打ちした。 また誰かが俺の体を勝手に奪う。 こいつは、相手が言われたい言葉を言うのが得意だ。 そして、相手を依存させる。 そのせいでやっかいな面倒に巻き込まれたことは何度もあった。 けれど、今回は想定内というより、俺の意図も含んでいる。 本来俺は女相手に喋れない。

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜表面張力

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって逃げてください。。。 ▼前回 ▼ザイオンside アーニャと呼ばれるその女を見て、全身の細胞が沸きたつ。 探して求めてきたのは、間違いなくこの女だ。 渇望、といってもいい。 その女が俺と同じような力を持っていることは一目瞭然だった。 周囲の空気が陽炎のように揺らめいて見える。 本当にいたのか。 数十年、半信半疑のまま、生きながらえてきた。 内

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜変調

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって避けてください。。。 ▼前回 ●アーニャside 「わたしの後任になる、薬師のザイオンよ。」 そうサキに紹介された目の前に立っている男を見て、ひっくり返りそうになった。自分の絵の中に登場した、空想上の男が現実に現れたのだから、当然だと思う。 けれど、誰も驚いていないようなのだ。 もしかして誰も気づいていないのだろうか。 わたしにしか、わからな

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜運命

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって避けてください。。。 ▼前回 ●サキside 薬師であるこの男のことを忘れるはずがなかった。 苦い記憶とセットなのだ。 けれど、誰よりも優しいことは知っていた。 じいちゃんとヒースとその村を訪れたとき、わたしは妊娠していた。 それに気づいたのは、子が流れたからだった。 突然の激痛と止まらない血に驚き、生理が来ていなかったことに気づいた。 じいち

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜暗中

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって避けてください。。。 ▼前回 ●アンside 真っ白な怒りにのっとられたわたしは、その後涙を流しながら、ヒース様にすらすらと嘘をついた。普段はヒース様と言葉を交わすのもやっとだったわたしの口から、ヒース様をどん底まで追い詰める嘘がすらすら出てきたのだから、憑依されていたとしか思えないけれど、これもわたしなんだろう。 サキ様がヒース様のあとを追っ

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜忿怒

こんばんは。id_butterです。 突然ですが。 怒りには、4種類あるらしいです。 赤(憤)・青(怒)・白(忿)・玄(怨) アンの怒りは、真っ白に見えたので、「忿怒」というサブタイトルをつけました。 彼女がどうか癒されて安らかに生きられますように。 ▼前回 内容が、自分で書きながらお腹痛くなりました。 性的・暴力的な表現を含みます。 自分の中にあったものが怖くなってしまったので、途中から有料設定にさせていただきました。すみません。 今回がなしでもなるべく話がつながるよ

有料
500

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜孤独

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって避けてください。。。 そして、残虐表現を一部含むので、苦手な人は飛ばしてください。 全体的に穏やかなシリーズになると見込んでいたのに、計算外。 ▼前回 ●ヒースside アーニャの薬師、それはあのときのことをどうしても想起させる。 じいちゃんと合流して、流行病が収束したのち、俺たちはアーニャの塔を再び訪れることになった。 あれから、4ヶ月近く経

18禁じゃないスピリチュアル 緑のドア 〜幾夜

こんばんは。id_butterです。 今日もただの脳内妄想、自己満足100%でお届けするので、必要のない人は全身全霊をもって避けてください。。。 そして、残虐な表現を一部含むので、苦手な人も今回は飛ばしてください。 前のより内容的には軽いと思うのに、今回は書くのがしんどい💦なぜ。 ▼前回 ●ヒースside アンから聞いた薬師の名前は忘れようがなかった。 塔を一気にかけ降りて外に出ると、嵐だった。 かまわない、冷たい雨は怒りに燃え盛る体を冷やしてくれた。そうでもなかった