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車型変更によるご意見対応【鉄道員さんありがとうシリーズVOL1】

【車型変更によるご意見対応】

※このシリーズは鉄道の現場で働く方をリスペクトし、後方支援したい想いから現場の皆さまへの先輩からの「少しでもお役に立てるといいな」的アドバイスです。一般の方には全く関係ないことも書いていますし、もしかするとお客様の立場からはご不快な表現も含まれる可能性がありますが、寛大な心でスルーして頂けましたら幸いです。

・特急車形変更でご意見対応

事故の影響で特急の車型が変わり座席数が大幅に減りました。
事前のご案内が行き届かなかったみたいでお客様より複数のご意見を頂戴してしまいました。
(首都圏私鉄の車掌さんより)

〈高萩より〉
予備車を潤沢に持っている鉄道会社などありませんから、事故や車両故障による特急車両の長期離脱は鉄道会社には頭の痛い問題です。昭和の話をすると笑われますが、私自身も担当した特急車両の長期離脱により変更になって充当されたのはなんと通勤用のロングシート車両。

特急券はもちろん全額払い戻しですが、当時はまだ特急には喫煙車もありました。誰が考えたのか、通路に駅から持って来た灰皿を置いて対応していました。今、考えるとドリフのコント級の扱いです。牧歌的な時代でした。

以下、私の個人的な見解です。

・十把一絡げに対応しない

数百名の乗客全員に画一的な対応をして済ませようとしないこと。
(心がこもってない形式的謝罪、言い訳など)

満席の乗客の内、6割は車型変更に関心なし。座れたらそれで良し。もちろんお詫びの必要もなし。

2割は協力的な乗客。「仕方ないよね、そう言うこともあるさ」と速攻で理解してくれ、時には援軍となってくれる。

2割は「ちょっと何か言いたい」乗客。程度にはかなり差があり、一か月前に発売と同時に購入して楽しみしていた、とか、席番や海側山側、号車にこだわりがあり、実害を被ったと感じている方を筆頭にして、「なんだよ、ちゃんとやれよ」的にやや上から目線で乗客神風を吹かせる方など。

・空気を作る

車内巡回などで、強く意識すべきは「車内の空気を作る」こと。

車内には2割の援軍、2割の「なんか、言いそうな方」そして6割の「様子見」の方がいることを「強く」意識してください。

そして、この6割の「様子見」の乗客全員が、あなたの顧客対応が上手く行くか、大失敗に終わるかのキーマンになるのです。

つまり、初期の早い段階で、車内に「良い空気を作る」ことが出来れば後の対応は楽になります。

ヘコヘコと形式的な謝罪をしてやり過ごそうとすると、最初に「言いがかり系」の中年男性に呼び止められて、あたふたしているうちに、そうだ、けしからん!と言う空気が出来てしまい、あとはサンドバッグ状態になってしまいます。

キビキビ、ハキハキ、毅然として、不用意な謝罪などはせずに、まずは2割、プラス、サイレントマジョリティーの6割を味方につけるような空気を作れたら、2割の「ちょっと何か言いたい系」の方々はクレームを付けにくくなります。

状況は変えられないのですが、空気は変えられます。

まずは車内の空気が作れるか。ここがスタートラインです。

続く。

〈YouTubeにて「鉄道員さんありがとう」シリーズをスタートしています。駅員さん、写真さんを中心にお役に立てる内容を提供できるように頑張ります。ご興味ありましたらチャンネル登録をお待ちしています。〉

・鉄道員さんありがとうシリーズhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLf5lqAdcdXszVYvh3je-W0qiYzybQ9gDb







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