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ベルテンポも会社ですから(当たり前だけど)
年間の取扱計画、各月の予約状況等、数字について考えるのは当然です。

とはいえ、ベルテンポはユニバーサルツーリズムのパイオニアとしての誇りと自覚を持って仕事をします。

くらぶベルテンポの旅の、
考え方の根っこにあるのは、
「ユニバーサルデザイン」的な旅です。

バリアフリーと言うと、バリアを取り除くと考えられています。


つまり(主に車椅子ユーザーの方が)

段差などが
バリアとなり不便を感じている場合、
段差にスロープをかけるようなイメージです。

判りやすいのは、地下鉄の駅の階段などにある「エスカル」というカゴのような乗り物。車椅子ユーザーの方は階段が使えませんから駅員さんがカゴを操作して昇降のサポートをします。

これが「バリア」をフリーにする価値観。

ところがこれ、
車椅子ユーザーの方は、いちいち駅員さんに連絡を入れて、駅で待っていて貰ったり、カゴを操作して貰ったり、「ありがとうございます。お世話になります」とお礼を言ったりする。

バリアは取り除けても、なにかちょっと自由ではない感じ。それに、ベビーカーを押すお母さんや、重たいスーツケースをひっぱる人はこのカゴは使えませんから、階段を使うしかありません。

ユニバーサルデザインは、

「誰もが同じく、ストレスフリーに(心理的ストレスなく)サービスが使える状態です。

スイスへ行くと、スイス国鉄には客車の半分ががらんとした荷物車みたいな車両がついていることがあります。

1両の半分が座席、半分は荷物車のようにガランとしています。そしてそこには「自転車マーク、ベビーカーマーク、車椅子マーク」サインが
デカデカと書かれており、中をのぞくとサイクリストや子供連れのお母さんや車椅子ユーザーや、なんとワンちゃんまでいます。

これがユニバーサルな状態です。
ご理解頂けますでしょうか?

ベルテンポは設立当初から「福祉ではなく、誰もが一緒に」をコンセプトに障害がある方もない方も、老いも若きも、みんなが一緒に旅をしたいと
ホノルルマラソンやはとバスの旅などを始め、ユニバーサルツーリズムを実施して来ました。

設立当初は障害がある方からはご批判を頂くことも多くありました。

「入浴介助をしないのですか」
「ボランティアをあっせんして欲しい」
「障害者割引はないのですか」

バリアフリーや福祉の看板を掲げていれば、
こういったご質問にもお答えできるのですが、
ユニバーサルツーリズムは「福祉特化」ではなく機会均等です。

もちろん、みんなと一緒に旅をするのは事実上厳しい、重い障害をお持ちの方もいらっしゃいますので、私達はスペシャルニーズ=特別な配慮に対応した重度障害の方やご家族のプライベート旅行のサポートも行っています。

もうひとつ、私たちが誤解を受けてしまうのは、
私が講演会等でご縁を頂いた方から、

「素敵なお仕事されていますね。」
「大変でしょう、頑張ってください。」
「あと20年したらお世話になりますよ、わっはっは。」

ベルテンポが高齢者、障害者専門旅行会社と勘違いされてしまうことです。

ユニバーサルツーリズムは、まだ今の日本では判りにくいとされています。

なぜなら「誰もが一緒に」という考え方は、まだまだ今の日本には根付いていないからです。

車椅子を使う方と、聴覚に障害がある方と、小さな子供さんを連れたお母さんがごく普通に一緒に旅をしていたら、おかしいですか?

これこそが、社会の姿そのものだと信じています。

旅行、観光業のみなさん、
これから先の10年、必ずやユニバーサルツーリズムの時代が到来します。

今から少しずつでも、この考え方をベースにビジネスを進めて行きませんか。

くらぶベルテンポの会員さまにも、このユニバーサルツーリズムの価値観こそがベルテンポの旅の根っこにある良さであると感じて頂けると嬉しいです。

これからも、どうぞよろしくお願い致します。

ベルテンポのホノルルマラソンは、
フルマラソンを走る人も、走れるはずがない添乗員も走ります。子供も大人も添乗員も、

みんながここでは同じ目線です。

美味しい食事とお酒にはバリアも国境もありません。

障害がある方もぜひ、一歩踏み出してみてください。ベルテンポの仲間は、拍子抜けするくらいナチュラルです。


「障害?それがどうかしましたか?」みたいに。

不便もあるけど、完璧とは行かないけど、
楽しいですよ、私達の旅。

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