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スーパー記憶術 忘れられない覚え方

スーパー記憶術

なんだか雑誌の裏表紙に書かれている胡散臭い広告のタイトルのようだが、そっちではないので安心したまえ。ワシのnoteは、今のところ無料じゃ。

今回は趣向を変えて、ワシの記憶術を伝授しよう。一つずつ読み上げて貰った15項目を、忘れずに記憶する方法だ。いや「忘れずに記憶する」と言う表現は正確ではない。「忘れられない記憶」にする記憶術だ。

この記憶術は、ワシはいろんな所で披露したりしているが、その場にいる人たち、みんなも覚えてしまうスーパー記憶術だ。

今回は15項目だが、何度かやれば30項目に増やす事ができる。いや、30項目どころではない。ほんの少しこの覚え方の発想を変えれば、理論上、項目数は無限に増やす事ができる。それについて後述するが、まずはワシが伝授する15項目の記憶術を体験して欲しい。

リストの作成

まずは、何でもいいので15項目のリストを作成する。自分で書くより、誰かに書いて貰う方がいい。最初なので固有名詞はやめておこう。どこにでもある物、例えば家の台所やリビング、学校や職場にある物など、道具や食べ物でもいい。とにかく15項目のリストを作成してみよう。

今回は、ワシが例題を出しておく。実際に実演した時に、見せた相手が作成したリストだ。

1.テレビ

2.メガネ

3.スプーン

4.豆腐

5.椅子

6.靴

7.タピオカ

8.ジッパー

9.iPhone

10.アイスクリーム

11.ミシン

12.自転車

13.鉛筆

14.ライター

15.工具箱

こんな感じ。

この適当な15項目を覚えろと言われても、なかなか覚えられないだろう。

だが、ワシはこのリストを見ずに、一つずつ読み上げて貰うだけで記憶することができる。

ワシは目隠しをしてもいい。

15項目、全て読み終えたら、相手が指定した番号を、いつでも言う事ができる。

6番は、靴だ。
えーと、14番は、ライターだな。

どうだ!凄いだろ!

と、文書でやっても信じられないだろうが、本当に覚えてしまっている。

そんな訳で、覚え方を伝授しよう。

実演は何度もしているが、文書で教えるのは初めてでな。

ここからは斜め読みせず、声に出して読むスピードで読んで欲しい。ここから10分程度、ワシの指示に従って、一緒にイメージしながらやれば、読み終わる頃には、おぬしもこの15項目を記憶し、これからも使える記憶術が手に入るであろう。


覚え方

この記憶術はイメージで覚える記憶術だ。

物覚えが悪い人でも、恐怖や悲惨な経験の記憶はよく覚えている。特に痛みを伴った経験は、なかなか忘れられない。今回の記憶術はその原理を応用した「悲惨記憶術」である。

記憶ポイント

まず、自分身体に15ヶ所の記憶ポイントを作る。わかりやすく上から行こう。

この時、上から順に、その場所に手で触れながら「1番 あたま」と、声に出して欲しい。

   

1番 頭

2番 おでこ

3番 眼

4番 鼻

5番 口

6番 首

7番 肩

8番 胸

9番 おなか

10番 お尻

11番 もも

12番 スネ

13番 かかと

14番 土ふまず

15番 つま先

以上がこれから記憶するポイントだ。ここに悲劇が起きたストーリーをイメージをするのである。何を言ってるかわからないと思うが、この先を読んで貰えればわかるだろう。今はまず、この記憶ポイントだけを覚えてみてくれ。

コツとしては、1.頭、5.口、10.お尻、15.つま先、をキーポイントにしておけば、後から検索がしやすい。

悲惨なイメージ

では、ひとつずつ覚え方を説明しよう。
以下の通りに、自分の身に起きた事として想像してくれ。

1番 テレビ
1番は頭だったね。道を歩いていたら、突然テレビが落ちてきて、頭に当たるのを想像しよう。痛いねー。頭から星出るねー。頭から血が出ちゃう。頭蓋骨が割れちゃうかも知れない。

2番 メガネ
3番ならちょうどいいのだが、2番はおでこなので、少々煩わしい。
それなら、おでこにメガネで太陽光を集光されてみるのはどうだろう…ジュ!熱い!おでこがヤケドしちゃう!いや、焦げてるかもしれない!

3番 スプーン
これは簡単。目ン玉をスプーンで抉り取られたら…ぽん!…忘れられない記憶になるだろう。

4番 豆腐
ドロドロに崩した豆腐を大量に鼻から流し込まれたら、鼻の奥がツンとするね。いや、息も苦しくなるだろう。マジむせるって!

5番 椅子
うーん。口だから食べてみるのいいが…椅子の脚を口に咥えて寝かされて、太った誰かが座るというのはどうだろう。グサッ!…嫌な最期だ。


さて、ここでおさらいしてみよう。

おぬしの頭は、テレビが落ちてきて割れている。
おでこはメガネで黒焦げだ。
眼はスプーンで抉り取られてしまった。
鼻からは、流し込まれた豆腐が垂れている。
口には椅子の脚が突き刺さってる状態である。

さぁ、更に進めていこう!
ここからも、ちゃんとイメージしながら読んでくれよ。


6番 靴
靴ひもで首を絞められた。苦じい…。力が強ければ、首がち切れるか…も…。

7番 タピオカ
ちょと難しいな… 。タピオカ持った子供が、肩にぶつかり、タピオカをこぼされたら悲劇だねー。肩の辺りがベチャベチャのドロドロ〜。あ!クソガキ、逃げやがった!

8番 ジッパー
胸にジッパーを縫い付けられて「中身」を引きずり出された。俺のドクドクしてるヤツ!多分、ブチャラティの仕業だ。

9番 iPhone
固有名詞だが、まあいいだろう。何かの実験でお腹にiPhoneを埋め込まれたんだ。多分、爆弾になってる奴だ。こっちはジョーカーの仕業だな。

10番 アイスクリーム
座ったらアイスクリームが!お尻に冷たい感触が。パンツまで染みて肛門まで冷たい!

11番 ミシン
太ももの傷を、ミシンでガガガガガガッ!と縫われた!激痛!!!!

12番 自転車
自転車のペダルをスネにぶつける。コレ地味に痛いヤツだ。

13番 えんぴつ
削ったばかりの鉛筆で、カカトを刺し貫かれた!しかも何本も!カカトがひび割れしてたら更に痛い!

14番 ライター
土踏まずをライターで炙られた。熱い!

15番 工具箱
工具箱で蹴つまずいた。足の小指にヒット!誰だ!こんな所に工具箱置いた奴は!

以上。

これでインプットは完了だ。

ちゃんとイメージしながら読んでくれたかな?自信がなければ、戻りたまえ。

イメージができたら、適当な番号を選んで、思い出してみよう。

5番は?
口に何か刺さっていたね。

12番は?
足の方だよ。何かが当ったみただ。まだ痛むかい?

君の鼻から垂れてるその3番は何?

8番はどこだったかな?

3番は?

どう?覚えていたかな?

覚えていなければ、もう一度、「悲惨なイメージ」に戻って、今度は声に出して読み直してみよう。


覚えていたら先に進みたまえ。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

それでは、全部覚えているか、1番から順番に15番まで、覚えたものを口に出して言ってみよう。

1番!

2番!

3番!

4番!

5番!

6番!

7番!

8番!

9番!

10番!

11番!

12番!

13番!

14番!

15番!

いかがだろうか?

全部覚えてしまっただろ?

これで覚えてなければ、もう一度、記憶ポイントの所から読み直してみて欲しい。


覚えていたら先にに進みたまえ。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

15項目を全て、暗記してしまったのではないだろうか?

この記憶術を何度か実践し、少し慣れて来たら、左右に分けるだけで30項目は余裕だ。耳や腕など、記憶ポイントを増やしてもいい。

悲劇は忘れないという原理に基づく記憶方法なので、絶対に忘れることがない。

そう!絶対に忘れられないのだ!







さて、困った事になった…。

この、覚え方は忘れられないんだ。

おぬしの身体は、頭のてっぺんから足の小指まで、全て痛みをまだ覚えている筈だ。おぬしのお尻に残るあの感覚も、まだ忘れていないのであろう…。

覚えていても、なーんの価値もない、この15項目のリストを、おぬしは明日も忘れず覚えているだろう。生涯、忘れないかもしれない。もしもおぬしの最後の言葉が「7番 タピオカ…」だったら、実に悲し事だ…。南無…。


実は、ちゃんと忘れ方がある。
覚え方があれば、忘れ方があるのだ。


と…忘れ方を解説する前に、この記憶術について話しておきたい事がある。

記憶の宮殿

『羊たちの沈黙』を読んだ事あるだろうか。映画版では表現していなかったが、原作小説にはレクター博士の記憶術が出てくる。「記憶の宮殿」と言えば、読んだ事のある人ならピンと来るかも知れない。

近年では、英国の人気TVドラマ「シャーロック」でも、この「記憶の宮殿」が映像化されたシーンがあったのを覚えている人もいるのではないだろうか。

レクター博士は記憶の中に、1000もの部屋がある広大な宮殿を持っている。たとえ拘束されていようと、彼はその宮殿の中を自由に歩き回り、好きな部屋に訪問し、いつでも過去の記憶取り出す事ができるのである。そればかりではない。彼は取り出したり過去の記憶の中で生活する事もできるのである。

フィクションならではの夢のような記憶術のように見えるが、この記憶術は、中世の学者たちも使用した現実の記憶術のひとつである。

今回の悲惨記憶術は、この「記憶の宮殿」を持つ為の、記憶の訓練になる。

覚えた事が思い出せない人は、どこにしまったのかが分からないからだ。今回の悲惨記憶術は、身体に記憶する場所を作り、悲劇のストーリーを創作しながら、入力していく覚え方だ。この記憶術は絶対に忘れない。

ほら、おぬしのおでこはまだ、2番が何かを覚えておるな?9番はどうじゃ?

実はこの満身創痍になる悲惨記憶術は、訓練次第で悲劇にしなくても覚えられるようになる。大切なのは、記憶する場所だ。いろんな話のネタを持っている人は、よく「引き出しが多い」と言われる事がある。どの引き出しにどんなものが入っているかだけを、覚えているのである。

更に、記憶をしまった引き出しが置いてある部屋を、いくつも持っているのだ。

それが記憶の宮殿である。

部屋ごとにジャンル分けし、年代順や五十音順、重要度順などそれぞれの法則に基づいて、記憶を順番に、引き出しにしまっておく。

部屋によっては、昔住んでいた部屋をそのまま再現しておいてもいい。過去にそこで読んだ本を、その部屋の本棚にしまって置けば、記憶の中で、本を丸ごと一冊読み直す事も可能になる。

記憶の宮殿の構築の仕方は、書籍やネットに既にあるので、殊更ワシが書く事ではない。記憶の宮殿のオーナーになりたければ、自分で調べるだろう。

では、今回はこの辺で…。





え?何か忘れてる?

忘れ方?


おお。そうだった!
忘れ方を忘れていた(笑)


おぬしの開いた胸の8番を閉じ、カカトに刺さっている13番を抜かなくては。頭も割れたままだったな。わっはっはっはっ!



忘れ方

イメージで覚えた事はイメージで忘れるのじゃ。

以下は、目を閉じて想像すると効果的だ。
何?読めない?難儀だな。

読んでから、目を閉じてイメージしてくれ。


それでは、忘れ方だ。

あなたは独り、広いスキー場にいる。周りには誰もいない。あなたは自由に滑る事ができる。快適だ!現実のスキーは苦手でも、イメージの中のスキーなら、爽快に滑る事ができる。暫く滑っていると、何かに当たって転んでしまった!急な斜面で止まれない。あなたは雪の坂をゴロゴロと転がり落ちてゆく。身体に着いた雪がどんどん大きくなって、外の景色が見えない。あなたは真っ暗な雪玉の中で、なす術もなく、ただ雪山を転がり落ちてゆく。やがて、何かにぶつかって雪玉は割れて、落下が止まった。
辺りを見回すと、

全てが真っ白だった…。

おしまい。

これで忘れ方は終わり。


このイメージで、さっき覚えた事は、きれいサッパリ忘れられる。

注意点はひとつだけ。
忘れた事を振り返らない事だ。


大切な事なので、もう一度言う。


忘れるイメージをしたら、

忘れた事を振り返えってはいけない。

いいか、絶対に振り返るなよ。

忘れたかな?
4番…

とか、思い出したりしてはいけない!

絶対だぞ!

忘れたい過去は振り返らない!
それが鉄則だ。

忘れ方も、何度かイメージすれば、すぐにできるようになるだろう。

それではこの記憶術を、身近な人に見せて驚かせて見よう。そして一緒に覚えて、記憶力の訓練を楽しんでくれ。







えっと15番はなんだっけ?

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