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【引退選手ラストメッセージ】刈込真人選手「何をするよりもボールを蹴ることが1番楽しい。ボールを蹴ってる時間が本当に幸せ。」

2019/2020シーズン、3選手が現役引退を発表した。大きな決断をした3選手からのラストメッセージを掲載。今回は、ピッチの中でも外でも頼れる男としてクラブを牽引してきた刈込真人選手からのラストメッセージ。

ーサテライトでの4年間、トップチームでの8年間、本当にお疲れ様でした。全日本選手権が急遽中止となってしまい、めまぐるしく色々なことを思う時間だったと思います。率直に今の気持ちはいかがですか?

全日本選手権が無くなってしまって、ずっとモヤモヤしたというか自分の中で整理出来ない時間がずっと続いていたのですが、やっとここ2週間くらい(※取材日は3月9日)かけて徐々に気持ちの整理もついてきて、次へのステップを踏まなければいけないなと思ってきたところです。

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ー常々言っていた「ボールを蹴ることが大好き」な刈込選手が引退をするという大きな決断をされました。

もともと30歳で区切りよく辞めようというのは自分の中で決めていました。でも昨シーズンに入る時に仕事の環境が変わったというのもあったりして、もう1シーズンできるなと思って、それで今シーズンに引退という形になりました。引退を決断した大きな理由は膝です。19歳の時に前十字靭帯を断裂してしまって手術をしました。その手術の時に神経を傷つけてしまって、脳からの伝達が前よりうまくいかなくなってしまって、それが年を重ねる内にだんだんと左足の一瞬のスピードとか、瞬発力というのがここ数年で落ちていることをすごく感じていて、なんか誤魔化し切れなくなったなと。一瞬で相手を抜けていたのが、だんだんと一瞬でズラすことはできるけど、そこからもう1個いけることがなかなか無くなってきて、自分のイメージと自分のプレーが合わなくなってしまった。そこが引退を意識した理由です。

ークラブに在籍した12年を振り返っていかがですか?

当時19歳でロンドリーナに入団した時は、現サテライト監督の伊久間さんが現役だったり、今のS.B.F.C. LONDRINAみたいに若い選手だけではなく、10歳以上年上の大人もいました。その中で年齢問わず一緒にボールを蹴れて、勝負できて、何よりピッチ以外のところがすごく勉強になりました。

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トップチームに上がってからは勝てない時期が続いて、辛く、悔しい時期を過ごしていました。その中でもなんとか勝つ為には?をずっと考えていましたし、チームメイトが仲間でもあり、ライバルだと考えて自分を追い込めていたと思います。それは今シーズンも変わりませんでした。
初めてプレーオフに行けたシーズンは、実際なにが良くなったかわからなかったのですが、あのピッチに立てたことは最高に楽しかったです。キャプテンもやらせてもらって自覚や責任がさらに強くなりました。引退の決断をして、発表をしてからもらった皆さんからのコメントや反応がこの12年間を表してくれています。ここまでやってきて本当に良かった。

勝利のダンス_プレーオフ

ーキャプテンを務めたシーズンはいかがでしたか?

今までの人生でキャプテンになった経験がなくて、僕はネガティブなんで(笑)、最初は不安しかなかったです。本当にただただ不安だったけど、その代わりにそこで自分の中ですごく自覚と責任が湧きましたね。もう自分はクラブの中心で、クラブからも認めてもらえたのかなって思えたのもそこで、同時に絶対(クラブを)裏切れないなって思いましたね。キャプテンになったことで自分ことを覚えてくれた人もいると思うし、仮になっていなかったら「刈込真人」って選手をここまで認識してもらえなかったとも思います。副キャプテンとか、キャプテンを任されるようになってから自分のことももちろんだけど、どうやったらチームやクラブが良くなるかってことを考えるようになりましたね。キャプテンをやって人間として大きくなれたというか、その経験がなかったら今の自分は無いと思う。指名してくれたクラブにも感謝しているし、一緒に戦ってくれたみんなにも感謝です。キャプテンを経験できて本当に良かった。

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ー12年間の中で印象に残っているシーンはありますか?

やっぱり平塚開催のシュライカー大阪戦(2017/2018シーズン第20節)ですね、あの試合はどの選手も痺れた試合だと思います。もちろん逆転勝利という内容もあったけど、それが出来たのはサポーター、ファンの皆さんの力だったっていうのを今までで1番感じた試合でした。フットサルクラブのサポーターに加えて、サッカークラブのサポーターも来てくれて、ベルマーレファミリーが1つになったのがあの試合だったというのをすごく思います。あの雰囲気を作れるのはベルマーレだけだと思うし、クラブが存在する意味みたいのを大きく感じた試合だったな。

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ゴールでいえばペスカドーラ町田戦(2017/2018シーズン第7節)のループシュートかな。トラップで森岡選手を抜いて、GKのイゴール選手が出て来てしゃがんだ瞬間の首横のループ。

あとはパワープレー返しかな!パワープレー返しは気持ちよかったですね。デウソン神戸戦(2016/2017シーズン第32節)のブザービートで決めたパワープレー返し。あのゴールも僕の中では印象に残っているかな。

(刈込選手というと、ゴールシーンで真っ先に抱擁しにいくのが印象的です。写真に映っていることも多いです。
そんなことないと思うのですが…(笑)僕、ゴールももちろん好きなんですけど、アシストも同じくらい好きで。アシストすることが結構あって、ゴールを決めてくれた選手を祝福しに行ってるからだと思います!昔から本当にアシスト好きで、もちろんゴールが評価されるし取りたいんだけどアシストも重要だと思っていて好きなんです。

ー大切にして来た「8」番を籔内涼也選手に受け継ぎましたね。

8年間ずっとつけて来た「8」を誰かに渡すというのは僕の思いを渡すことと同じだなって思っています。その渡す相手となった涼也は僕がP.S.T.C. LONDRINAでコーチをしていた時に小学校4年生で出会って、ジュニアユースでコーチと選手として関わって、大事な教え子の1人です。自分の思いを渡すことにはなるけどそれを(涼也が)考え過ぎちゃうと自分のスタイルが崩れちゃうかもしれないから、涼也なりの新しい「8」っていうのを築いていってほしいと思っています。チームの中心になって欲しいし、試合にもたくさん絡んで欲しい。そこには自覚と責任は絶対外せないと僕の中では思っているから、そういう選手になってくれることを涼也には期待しています。

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ー次のステップはどんなことに挑戦するのでしょうか?

地元のサッカーチームのフットサルダイレクター兼テクニカルコーディネーターに就任して、中学生の指導をメインに全体の底上げをしていきます。ここまでずっとサッカー、フットサルに関わってきたし、僕は特にこれと言った趣味もなくて(笑)、何するよりもボールを蹴ることが1番が楽しいから、それを仕事にできたら本当に素晴らしいことだと思っているし、やりがいも感じるなって思っています。ボール蹴ってる時間が本当に幸せで、それを仕事にしていけたら最高だなと。僕の次の舞台となるサッカーチームは出身クラブでもある「FC緑」というチームで、フットボールの基礎を教えてもらった場所。そこでサッカーとフットサルの融合をしていきたいというのも、僕の中で1つのテーマでもあって、そこはやっていきたいですね。僕、夢があるんです。関わった選手たちが全国大会に出て活躍するとか、プロ選手になったりとか、湘南ベルマーレフットサルクラブに所属して活躍できる選手を輩出したりとか、そういう選手を育てていきたい。そういった部分で将来クラブに恩返しができるかもしれないと思っています。僕はFC緑に入って本当に上手くなったなって思っていて、今の自分の基礎ができたと思っています。ボール触る楽しさ、ドリブルって面白いなとかボール扱い楽しいなとか、それを試合で出来たらもっと面白いなとか、そんな気持ちにさせてくれてそれを教えてくれたのがFC緑だから、そんなクラブで俺を超える選手を作りたいね。

ー今後のクラブへ期待することは?

もちろん日本一になってほしいです。みんな長年やってるから日本一になる難しさって分かってると思うから今の努力以上にやってほしいし、さらにフットサルにのめり込んで、フットサルのための生活、トレーニング、情報収集をもっともっとやって、本当に日本一を取って欲しい。そしてマイナーなフットサルを広めっていってほしいし、僕も頑張って広めたいと思っています。たまには試合見に行くので、その時は絶対勝ってください。俺が来たから負けたって言われたくないからね(笑)

ー刈込真人 ラストメッセージ

まずは、長い間応援いただいて本当にありがとうございました。8年間ベルマーレに所属できて、たくさん応援、声援をもらって、ここまでできたのは本当に皆さんのおかげです。時には厳しい言葉もあったけど、そういう言葉をもらいながら成長できました。ベルマーレにしかできないものっていうのを感じたし、見られたのでそれをこれからも続けていってさらにベルマーレというものを大きくしていってほしいと思います。新しいベルマーレになりますが、今後とも湘南ベルマーレフットサルクラブ、そして刈込真人を気にかけてもらえてら嬉しいなと思います。本当に8年間応援ありがとうございました。

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誰に聞いても「カリはクールだよね」と言われる湘南のマジシャンは
ゴールが決まったら誰よりも先にチームメイトに抱擁しに駆け寄っていくし、自身のゴールが決まればサポーターに向けて熱いガッツポーズを披露する実は誰よりも熱い男かもしれない。

1度はフットボールから離れてしまった19歳のあの頃から湘南ベルマーレとともに第2のフットボール人生を歩み始めて12年。
膝の大怪我で思い通りのプレーができない歯がゆさをずっと抱えながらもマジックのようなプレーで私たちをあっと驚かせ、魅了し続けた。

そしてピッチの中ではもちろん、ピッチを離れても信頼厚い男へと成長していた。

「本当にボールを蹴ることが好きなんだよね」と話していた永遠のフットボール小僧は、今度はその素晴らしさを子どもたちに伝えるという道を選択した。

私たちはフットボールという共通言語で繋がっている。
いつか第2のマジシャンがこのクラブに加入し、私たちを魅了させてくれることを心待ちにしています。

刈込真人(かりこみ まさと)
1988年8月22日生まれ 神奈川県出身
静岡学園サッカー部出身。高校卒業と同時にフットボールから離れてしまうが、1年後、P.S.T.C. LONDRINAでフットサルキャリアをスタート。4年間のサテライトチームでの下積みを経て、トップチームへ昇格。2018/2019シーズンはキャプテンとしてチームを牽引した。2019/2020シーズンをもって現役引退を発表。
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