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#Self-developement Book Summary 01

#スタンフォードの自分を変える教室
The Willpower Instinct
Based on a Wildly Popular Course at Stanford University
著者: Kelly McGonigal

初めに
本書と出会ってから自分に当てはまる点が多くあり、読んで学んだことを残しておきたいと思い下手なりにまとめてみたものです。
自分は何故こんなにも弱いのか、何故続けられないのか、
このような疑問を全て科学と実践から導き出された見解が記されています。
自分がどのようにして失敗するのかを学べる素敵な自己啓発本です。
それでは要約と解説にいきましょうか


意志力
: 脳の前頭前皮質という領域によってコントロールされている
     簡単に言うと、あなたにやるべきことをやるように仕向けることが                  意志力の機能

本書では「やる」「やらない」「望む」力を意志力とし、
それを自己コントロールする方法について解説

  • やる力 … 前頭前皮質の上部左側の領域がつかさどっている。                                         難しい仕事に着手してやり続ける力

  • やらない力 … 前頭前皮質の上部右側の領域がつかさどっている。                                         衝動や欲求を感じてもすぐに流されないようにする力

  • 望む力 … 前頭前皮質の中央より少し下の領域がつかさどっている。                             目標や欲求などの望みを記録する力

意志力を磨くこと=
「なりたい自分に向かって最短距離で邁進することができる」

✔️脳は1つでも「自分」は2人いる
 
1つ目は自己が衝動のままに行動して、目先の欲望を満たそうとすること
2つ目は自己の衝動を抑えて欲求を先延ばし、長期的な目標に沿って行動すること

人間の生活はこのふたつのせめぎ合いが日常で起きている

ではどうしたら意志力が高められるのか?
私が本書を読んだ中でも特に胸を打ったポイントが9つある。


①意志力が最も高まるのは朝である

研究結果によると、自制心が最も強いのは朝で、時間とともに衰えていくから、仕事終わりにジムにいったり、家族と大事な話をしようとしたりしても、意志力は空っぽになっているかもしれない。
もし意志力が必要ななにかを実行に移したいなら、なるべく朝はやくに手をつけたほうがいいということ。

→朝に勉強するのは良いことだ、とかよく言われているのもこれのこと

②空腹だと衝動に負けやすくなる

意志力が消費されるものだとして、回復することは?→できる!
糖分を摂取することで血糖値を上げれば、意志力を回復させることができる。逆に血糖値が低い状態では、衝動に負けやすくなることが研究結果に出てる。
空腹だと衝動的な行動に出やすくなる。

とはいえ、甘いものを大量に食べればいいかというとそうじゃない。
大量に糖分を摂取して血糖値を上げたからといって、それを適切に意志力のために使えるとは限らないのだ。
あくまでエネルギーは脳だけでなく体全体が欲しているものだから
やたらに糖分をとれば、血糖値が急に上がったり下がったりして糖分をきちんと消費できなくなるし、血糖値が高いのに意志力が低い状態になる。

より良い方法は、持久性のあるエネルギーを与えてくれる食べ物を摂取することである。
それは血糖値を一定に保つための「低血糖食」。
具体的には、脂肪分の少ないタンパク質、ナッツ類、豆類、食物繊維の豊富な穀類やシリアル、果物や野菜など、素材そのままで添加物が入っていない食品をさす。

性格を変えるのではなく、食生活を変えるだけで意志力が高まる。

③意志力は鍛えることができる

意志力を使って自己コントロールする力は、生まれながらの才能によって決められているものではない。
というのも、意志力は筋肉と同じように使えば使うほど鍛えられるからだ。
「やる力」「やらない力」「望む力」を日常的に駆使していると、意志力は増強される。

目標をたてて実行したり、将来のヴィジョンを思い描いたりすることで、
着実に意志力は増強されていく。
また、本書で簡単に意志力を高める方法として紹介されているのが「瞑想」で、注意力、集中力、ストレス管理、衝動の抑制、
自己認識といった自己コントロールのさまざまなスキルが向上する。
ある研究では、瞑想の練習をたった3時間おこなっただけで、注意力と自制心が向上するという結果が見られた。

④選択した瞬間を振り返ると意志力はアップする

自己コントロールを高めるために必須の力が自己認識力。

“意志力を発揮するためには、いま自分がどんな選択をしようとしているのかはっきりと意識することが大事。
「自分がいつ目標を達成するための選択、あるいは妨げてしまう選択をしたのか」を分析してみる。
自分の選択を振り返って意識することで、いい加減な選択の数が減っていく。→意志力は確実にアップする。”

スタンフォードの自分を変える教室 著ケリー・マクゴニガル
第1章 やる力、やらない力、望む力


意志力を無理やりコントロールしようとしてもうまくはいかない。
むしろ逆効果なときすらある。
大切なのは無理やり自分と戦ったりせず、自分の存在を受け入れること。
戦うのではなく注意を向ければ、意志力を高めることができる。

⑤意志力は鍛えられる

“疲労はもはや肉体で実際に起きているものと考えるべきではない。むしろ、感覚や感情というべきものだ”
第3章 疲れていると抵抗できない

スタンフォードの自分を変える教室 著ケリー・マクゴニガル
第3章 疲れていると抵抗できない

意志力を使うと体に疲労が溜まり、もう動けないと感じる。
しかし実際にはこれは本当に意志力を使いきってしまったのではなく、意志力の限界がきたと錯覚しているだけであると説いている。
エネルギー消費量の多い活動をしようとすると、まだ余力があったとしても脳がブレーキをかけてしまう。
この仕組みが分かっていると、疲れたときにそれを超えることができるようになるし、疲労を感じてもそれが実際の限界でなく思い込みに過ぎないことが分かっていれば自分が思っている以上の意志力を発揮できるようになる。

⑥良いことをすると悪いことをしたくなる

モラル・ライセンシング効果というものがある。
これは、よいことをするといい気分になって、その反動で悪いことをしたってかまわないと思ってしまう現象。

意志力の対象をモラル的(道徳的)な善悪で判断しようとすると、
このジレンマに陥る。
わかりやすい例を挙げれば1度間食を我慢したことで自分を褒めると、バカ食いするリスクが高まる。
午前中に一生懸命がんばると、午後はだらけてしまう可能性が高まる(がんばった自分へのご褒美ってやつ)。
これでは一歩すすんで二歩下がるような結果になる。

もっと悪いのは、しようと考えただけでこのモラル・ライセンシングに陥るということ。つまり、ボランティアしている自分を想像しただけでいい気分になり、普段は我慢していた衝動買いをしやすくなってしまう、だとか。

道徳的に正しいかどうかで判断しようとすると、相反する行動をとるリスクが高まる。
「やりたいこと」を「したほうがいいこと」だと思うと、「やってはいけないこと」をやりたくなってしまう。
言葉にするとわけが分からないが、誰にでも心当たりはあるはず。

この問題の解決法は「なぜ」を考えること
進歩した結果を考えるのではなく、努力する姿勢に注目する。道徳的にではなく、自分が「なぜ」それをやっているのかを考えればモラル・ライセンシングから抜け出せる。

“モラル・ライセンシングのワナにはまらないようにするには、「ありのままの自分が最高の自分になることを望んでいる」のだと、そして、「自分自身の価値観に従って生きていきたい」のだと、しっかり自覚する必要がある。”

スタンフォードの自分を変える教室 著ケリー・マクゴニガル
第4章 罪のライセンス

⑦報酬の「予感」に振り回されていないか?

ドーパミンの働きについて書かれていた箇所だが、驚いたのは、ドーパミンには期待を高める働きがある。
実際に喜びが得られるまでその期待に集中させられる。ポイントはドーパミンが与えてくれるのは「喜び」ではなく「期待」である点。
ドーパミンが放出されるとなにか良いことがあるという「期待」を感じる。
これは飽くまで期待なので、もうちょっとで気持よくなれそうという衝動に振り回されることになる。

そして、いま私たちにドーパミンを大量に放出させてくれているのがパソコンとスマホである。
メールやTwitterやFacebookなどのSNSはその筆頭で新着のお知らせがあるとドーパミンが放出され、なにか良いことがあるのではないかという「期待」に胸を踊らせる。でも「期待」と「喜び」は違うので、
なんらかの喜びが得られるまで延々とインターネットの海をさまようことになる。

ゲームが辞められないのもこのドーパミンの効果によるものである。

あともうちょっとでレベルがあがるかも、次は良いアイテムが手に入るかも、次はもっと良いスコアが出るかも、といったドーパミンの働きによってゲーム依存症に陥るということ。
実際、ゲームのやり過ぎで死者が出ているほどだ。
自分が日常的にどのようなものによってドーパミン放出が引き起こされ、
どのようにドーパミンの働きに従っているか自覚すると、このような無限ループから抜け出すことができる。

⑧ストレスを抱えていると欲望に負けやすくなる

ストレスを感じると、脳はとにかく気が晴れるようなことをさせようとする。
効果的な気晴らしの方法を理解して実践できていれば良いが、ストレスに襲われているとそのような思慮分別を失いやすくなり、
目の前の欲望に飛びつきやすくなる。

そしてもう1つ似たようなメカニズムとして、
人は死の恐怖を感じると、無力感を打ち消そうとする衝動が生まれる。
自分がいつか死ぬ運命にあることを思い出すとき、ありとあらゆる誘惑に負けやすくなる。
楽しい気分になれるものに飛びついて、ホッとしたくなる。これを「恐怖管理理論」呼ぶ。

これのなにが厄介かというと、テレビもインターネットも死の恐怖を煽るような情報が日常的に飛び交っていること。ニュースでは連日のように死亡事故を放送していて、もしその後に人の衝動を煽るようなCMが流れたらどうだろうか。あっさり誘惑に負けてしまうかもしれない。
そして一度誘惑に負けてしまうと歯止めがきかなくなる。
「どうにでもなれ」と自制心を失うからだ。

⑨意志力は伝染する

私たちは良くも悪くも周囲の人から影響を受けている。
機嫌の悪い人を見ると自分も機嫌が悪くなってくるものだし、
明るい人を見ると自分も明るい気分になってくるもの。
これは意志力でも同じことがいえる。衝動に負けやすい人と一緒にいると自分も衝動に負けやすくなり、自制心の強い人と一緒にいると自分の意志力も高まる。

”社会的流行は、地域の区画などおかまいなく、互いに尊敬し合い好意をもっている人たちのネットワークを通じて
広まっていく。
(中略)
いちばんいいのは、あなたができるようになりたいと思っていることを習慣にしている人たちに出会うことだ。
あなたが見習いたくなるような新しい”仲間”を見つけよう。”

スタンフォードの自分を変える教室 著 ケリー・マクゴニガル
第8章 感染した!

意志力を高めるために孤独に筋トレを続けるようなことはしなくて良いし、意志力を高めたいなら意志力を高めるチャレンジをしているコミュニティに入り込むのが手っ取り早いということ。意志力の高さは感染するからだ。



-Summary-

本書を読んでみて、思い当たり節がいくつもあった。
実際無意識でおこなっていた行動の裏側にはさまざまなメカニズムが関係していたことに気づいた。

大事だからもう一度まとめると、

✔️選択した瞬間を振り返る

自己コントロールを強化するには自己認識力を高める必要がある。
まずは何かを選択した瞬間を意識する。例えば、スマホを触った瞬間に「なぜスマホを触ったのか」を意識してみる。
振り返ることで、いい加減な選択の数が減る。
 
✔️呼吸を遅らせる

呼吸を遅らせることで自制心を発揮することができる。呼吸の数を1分間に4回から6回程度意識的に減らし、自己コントロールを適切な状態へもっていく。
本書では「瞑想」することを推奨していたが、
晴れた日に公園やベランダなどでするのも一つだろう。

✔️睡眠時間を確保する

睡眠時間が多いほど、集中力や自己コントロール力が回復する。
夜眠れない場合でも、その分を補填するために寝だめすることや居眠りも有効。
 
✔️屋外の自然に触れる

外で活動する。
仕事などで行き詰ったら近所を5分程度歩き回り、気分転換。

✔️望む力をつくりだす

誘惑に負けそうになったり、目標を諦めそうになったときに「自分が望むこと」を思い出すこと。単純に思い出すだけでも、やる気がでる。
 
✔️「なぜ」を考えれば姿勢が変わる

良いことをしたのだから自分をあまやかしても構わないと気付いたら、ちょっと落ち着いて、それがごほうびに値するかどうかではなく、自分はなぜ良いことをしたのか考えてみる。
 
✔️「明日も同じ行動をする」と考える

明日も同じ行動をすると考えておけば、「明日からちゃんとやればいいや」という言い訳ができなくなる。
 
✔️失敗した自分を許す

失敗しても、思いやりを持つこと。罪悪感を持ちすぎると失敗を繰り返してしまう。自分に対しては思いやりをもつことで罪悪感が和らぎ、自分自身に対する責任感が増す。
 
✔️10分待ってみる

どんなに誘惑を感じても必ず10分待ってみると良い。その10分の間に、誘惑に打ち勝ったら手に入るはずの報酬を想像する。
例えば、ダイエットしているのであれば、間食でお菓子を食べるか、食べないかを10分待ってみよう。
 
✔️背水の陣で挑む

決めたことを実行するためにあらかじめ対策を講じ、自分の本当の望みに反することをやりにくくしよう。
買い物しすぎる場合は、買い物に出かける前にクレジットカードを家に置いていき、現金で買い物をする。何か習い事を始めたい場合は、申込金を一括で払ってしまうなど。


意志力でもっとも大切な3つのこと

  • 自己認識

  • セルフケア

  • 自分にとって最も大事なことを忘れないこと


拙い文章ではありましたが、いかがでしたか?
自分がどういう人間なのか、なぜ失敗したのか、自分にとって大切なことや
目的はなんなのかなど
常に考え続けることで内面的成長につながるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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