エミルサロモンソンという男
SNSでよく「聖人エミル」と言う言葉を目にする。
試合中にファールを受けた選手に声をかけたり審判に水を渡したり、フェアプレー精神の塊のようなエミルサロモンソン選手。
SNSでサポーターから質問に答えるなど、ピッチ外でもナイスガイな一面を見せてくれた。
そんな彼を推してやまないのが、私の妻である。
彼女は今年初めてアビスパ福岡のユニフォームを買った。背番号は3。
グッズもたくさん集めて応援してきた。
譲っていただいた皆様、本当にありがとうございました。
毎日楽しかった。
そしてシーズンの終わりが近づく。
以前エミルが「最後は母国に帰ってプレーしたい」と話していたのをふと思い出した。
もしかしたらエミルとは今季限りでお別れかもしれない。
そう思った僕は彼女に提案した。
「ファンレターを送ろう」
サポーター歴16年の僕も今までファンレターを書いたことはない。でもホームページにはファンレターの送り先として本社の住所が掲載されている。
たくさん応援できた。
強いアビスパ福岡を作り上げてくれた。
だからInstagramのストーリーだけじゃなくて、自身の文字で伝えよう。
ありきたりな一言じゃなくて思っていることを全て伝えよう。
妻が手紙を買いに行った。
2人で文章を考えた。
妻の友人に英語に訳してもらった。(友情出演)
エミル大好きな妻が手紙を書いた。
僕が郵便局に行って出した。
郵便局の駐車場が空いてなかったのでアビスパ福岡のスポンサーの日本パーク様に車を停めた。
それぞれが連携してファンレターを送りました。
出したのは11月30日の火曜日でした。
金曜日にチームは東京に遠征する。それが最終節なのでチーム解散はその翌日いうことを考えると、もしかしたらエミルの手元には届かないかもしれない。
そんな不安もあったが祈りました。
「読んでくれたらいいな」
「届きますように」
12月4日土曜日。
最終節FC東京戦当日の朝、8時54分。
Instagramのアカウントに一通のDMが届きました。
アカウントはエミルサロモンソン選手。
エミル本人からのメッセージでした。
そこには、
ファンレターを受け取ったということ。
妻が書いた手紙に対するお返事。
我々夫婦へのメッセージ。
最終戦、勝とうということ。
そんなことが書かれていました。
どこまでも良い人なんだな。
あんまり内容を言うのはよくないですが、これだけはどうしても。
婚約者と会えない日々はあまりにも厳しく、苦しかったそうです。
そんなエミルを支えていたのは我々サポーターの声だった、と。
彼はどんなに苦しい時でも、前を向き、ひたむきにアビスパと向き合ってくれました。
エミルは母国の古巣、ヨーテボリに復帰します。
アビスパでの活躍が認められての古巣復帰。
婚約者とも会える。
だから彼は報われたと言っていいと思う。
僕達はエミルに感謝を伝え、そしてこれからの彼の幸せを祈らないといけない。
彼が僕達に幸せをくれたように。
あなたのことは忘れない。
ありがとう。みんなの右サイドバック、エミルサロモンソン。
いってらっしゃい。
🤝🇯🇵❤️🇸🇪
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