書評#4|トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術

世界のトップ企業・トヨタの社員は
なぜ、すべての書類を「紙1枚!」でやり取りするのか

『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』の書籍情報

タイトル:トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術
著者:浅田すぐる(浅田すぐる)
発行所:株式会社 サンマーク出版
初版発行日:2015年2月20日

『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』の要点

■トヨタには、業務上の書類はすべて紙1枚に収めるという習慣が企業文化として根付いている。
■トヨタの1枚ならではの特徴は3つ。「一覧性」「テーマ」「フレーム」。一目で見れる紙1枚の中に、項目ごとに枠で囲んで情報が整理されている。
■書類を作る時は、書類の「読み手」と、読み手に「どんな反応・行動をしてほしいか」を考える。
■考え抜いて作られて1枚は、無駄な情報が省かれ、要点が分かりやすくい。内容が伝わりやすく、かつ説明の時間を短縮する。
■紙1枚にまとめる作業は、基本的に次の3ステップ。「情報整理」「考えをまとめる」「伝える」。
■情報を洗い出し、整理したい時は「エクセル1」が役立つ。
■論理的に考えをまとめて伝えたい時は「ロジック3」が役立つ。

感想

人に自分の考えを伝えたいけれど、考えがうまくまとまらない。
講義の内容をまとめようとすると、ついつい長くなってしまう。
そんな悩みを抱えることが多い私は、「紙1枚にまとめる技術」という言葉に惹かれ、本書を手に取りました。

特に「なるほどな」と思ったのは2つ。

1つ目は、まず最初に「情報整理」をすることが重要だということ。
たしかに、思いついたことから話してしまった時は、相手どころか自分でも何を言っているか分からないような話になってしまっていたなと思いました。
最初にキーワードを書き出し、特に重要なことを選ぶといった整理をする。
実際に試してみたところ、流れのある、要点のまとまった説明ができた気がしました。

2つ目は、「読み手」に「どんな反応・行動をしてほしいか」を考えることが重要だということ。
例えば講義メモを作成する場合、「自分」が見返した時、「講義の内容の概要を思い出す」ことができればいい。
講義メモを見て詳細が気になったら、配布資料や参考書を見直せば良いというようなことです。
私はすべての情報を盛り込もうとしがちだったので、目的に応じて情報を取捨選択していこうと思いました。

この2つだけでもためになりましたが、本書では他にも情報整理やプレゼンに役立つ考えや技術を紹介しています。
特に「エクセル1」「ロジック3」は効果的で、使い方も難しくありません。
手順が細かに書かれており、その流れに沿って進めるだけで考えがまとまっていきます。
それらについて詳しく知りたいと思った方は、一度本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
また、「エクセル1」「ロジック3」を紹介しているWebページもあるようなので、検索してみてもいいかもしれません。

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