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世界のEV業界に革命を起こすQuantumScape (NYSE:QS)のまとめ

SPAC企業として知っている方もいるかと思いますが、QuantumScapeは、固体リチウム金属電池の先駆者として、EVに搭載されているバッテリーに革命を起こすことが期待されている企業です。
 ※参考:公式HP https://www.quantumscape.com/

パートナーであるフォルクスワーゲンの協力により、EVが道路で主要な車両となる2034年のCATL※の現在の時価総額(1130億米ドル、7400億元)に匹敵する世界最大のEVバッテリープロバイダーの1つになる可能性があります。
 ※中国の世界最大手のEV用の電池メーカー

以下は現状の超ざっくりな概要
・QuantumScapeはまだ開発段階にあり、2024年までバッテリーの商業生産の予定はない。
・2024年に1400万ドルの予約売上高を見込んでいるが、2028年には64億ドルに急増すると見込んでいる。
・3月22日
1株あたり40ドルで1,040万株を売り出し(増資)
→基本的に前向きに捉えています。
・4月
フォルクスワーゲン契約の最終支払いに必要な技術的条件(マイルストーン)を満たした後、全固体電池メーカーへの投資に1億ドルを追加
 ※本記事では多層セルのテストなど技術的なことには触れません。

●気になる電気自動車・自動運転車との関係について

内燃機関を動力源とする自動車(ガゾリン車)から電気自動車への移行という出来事は、100年に一度の変化と言われています。
EVの人気が高まっているにもかかわらず、バッテリーEVとプラグインハイブリッドの両方を含めた場合でも、EVの市場浸透率は低く、自動車市場全体の約2%にとどまっています。
この理由は、主に現在のリチウムイオンベースのバッテリーがマスマーケットの消費者のニーズのすべてを満たすことができないことだと言われています。


QuantumScapeは、マスマーケットで成功するEVバッテリーは、車両の総コストが30,000ドル未満、300マイル以上の航続距離を安全に提供する必要があると考えています。さらに15分未満で急速充電できる必要があり、バッテリーの寿命は少なくとも12年と150,000マイルである必要があります。
QuantumScapeは、これらのニーズを満たすことができると考えているバッテリーを開発しました。革新的な技術により、その固体リチウム金属電池はエネルギー密度を劇的に高め、15分以内に0%から80%まで充電し、リチウムイオン電池に見られる火災安全性の懸念の一部を回避します。また、材料と製造コストを削減して寿命を延ばしました

●QuantumScapeに投資する最高の機会

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