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メリクリ

書道家の米早食です。
今日はクリスマスイブですね…
若者はメリークリスマスをメリクリと訳すようですが…
今夜も恋人たちが手を繋ぎ…愛を確かめ合うのでしょう…

皆様ご存知の通り、クリスマスはキリスト教の行事なのですが…大晦日になると除夜の鐘を鳴らし、年が明けると初詣に行く…海外では日本は仏教の国だと思われていますが実際は完全にアミニズムや神道的な考えを持った多神教であると言えるでしょう。

実は宗教を知ることは芸術や小説を読み解く時に重要で、昔も今も宗教とは道徳であると考えられているので物語を読む時の共通の認識として使われることが多いからです。
例えばマトリックスの主人公はNeoという名前でしたが、Noeの文字を入れ替えるとOneとなります。
Oneの前にtheがつくと救世主や神を表す単語となります。
このように少し宗教の知識があれば作品の作り手もスタイリッシュに登場人物の説明を省いてもその人物の人となりを表すことができるのです。

ちなみに、アナグラムという字を入れ替える技法も使われていますが…このアナグラムも海外ではよく使われるのでデスノートの夜神ライトがゲイであるという考察が海外で真剣に議論されています…
YAGAMI → I'm a gay(ヤガミを逆から読む)

話が逸れてしまいましたが…日本人の宗教観では洋書を読む際に難しいと感じてしまうと思いますが…同時にその宗教観は素晴らしいとも思います。
海外では画家という仕事は自由な仕事ではなかったので、好きなものを書くことはできませんでした…
絵画を好み楽しむのはお金持ちだけで自分の好きな絵を描いたところで買い手がつかないので16〜17世紀になるまで西洋画は宗教画や肖像画など注文された絵画しかありませんでした…
日本の絵の文化を紐解いてみると最初は唐の絵の真似事のようなものでしたが、次第にオリジナリティーがではじめて、禅から生まれた水墨画ブームもありましたが描く対象は限られていなかったため様々な作品が作られ日本絵画に大きな影響を与えました。
19世紀後半にジャポニズムと呼ばれる日本文化ブームがヨーロッパでおきましたが、浮世絵に描かれた雨の表現に西洋画家が驚愕します。
西洋では雨を描くということ自体がなく、またその雨が線によって表現されているということに感銘を受けたのでした…
こういった表現ができたのも日本が宗教に制約されなかった部分が大きいのではないでしょうか…

宗教によるメリット、デメリットを挙げてきましたが…海外の古典を読み解きたいと考えるなら、宗教を学んでみるのも良いかもしれません。
しかし、宗教を学んだ上で信仰する必要性は全くなく信仰に縛られずに私たちの文化を豊かにする道具として使うべきでしょう。
人が便宜の為に生み出した宗教に人が縛られるなど愚の骨頂であると思います。

ああ…また話が脱線しましたが…
今日は思い切り恋人や家族でクリスマスを楽しみましょう…
それでは皆さま…メリークリスマス

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