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牛すじまん

書道家の米早食です。
肉まんといえば…諸葛亮が河の氾濫を鎮める為に人の首を49個捧げなければならないと言われた時に合戦で多くの人が死んだからこれ以上は人を殺すことはできないと言って…料理人を呼んで小麦粉をこねてその中に馬や牛の肉を詰めるように指示しました。
それを河に供えて祈ると氾濫は静まり河を渡れるようになったと『三国志演義』には記されており、これが肉まんの起源であると言われております。
これは当初、蛮頭と呼ばれておりましたが後に食用となり饅頭(まんとう)と呼ばれました。
これが日本に入ってきて「頭」が「ず」と訓読みされ肉まんじゅうとなりました。

人間の生首の代用品という物騒な起源を持つ肉まんですが日本人のネーミングセンスはなかなかのもので「〜まん」とつけることで可愛く肉まんじゅうを表現しております。
あんまん、肉まん、ピザまん、などなど…さまざまな「まん」が生まれました。

niftyニュースによりますと(2017年1月13日の記事)

1位 「肉まん・豚まん」 85.3%
2位 「あんまん」 40.1%
3位 「カレーまん」 23.4%
4位 「ピザまん」 21.7%
5位 「角煮まん」 20.5%
6位 「チャーシューまん」 14.6%
7位 「ごまあんまん」 11.5%
8位 「フカヒレ中華まん」 11.4%
9位 「海老チリまん」 7.2%
10位 「チーズまん」 5.6%

となっており、ここには私が好きな「まん」がランクインしていないのです…
私のイチオシの「まん」は「牛すじまん」なのですが…なぜランクインしていないのか…
おそらく「牛すじまん」があまり有名ではなく人目に触れていないのが原因であると思うのです…
餃子の王将の限られた店舗で肉まん類が販売されるのですがそのメニューのうちの1つが「牛すじまん」です。
全国にフランチャイズ展開する餃子の王将の中でも肉まんを扱っている店自体がかなり稀ですので「牛すじまん」を見つけると急ぎ買い占めてしまいます…

「牛すじまん」の何が美味いのかと言われると牛すじから出る極上のコクと旨みを孕んだゼラチン質がトロトロと口の中で「まん」とマリアージュされいつのまにかフワリと消えてしまうのです…
ああ、牛すじよ…どこに消えたのか…と何度も「まん」にかぶりついてしまう…
もう、やめられない止まらない…かっぱにきゅうり…そんな次第なのです…

おっと…牛すじまんへの情熱が爆発し興奮が抑えられなくなってしまいました…
「中華まん」と言われるとその中の具へと意見が集中してしまいがちですが、私はこの皮の部分である「まん」がもっと評価されてもいいのではないかと考えております。
具の入っていない「まん」だけの販売をすれば新しい文化が生まれるのではないかと…
中国ではご飯の代わりに「肉まん」が食べられている地域もありますし…日本ではおかずがなくても食べられる美味しいお米がもてはやされています…
最近では「乃が美」のように高級食パンが売られパン屋といえば惣菜パン一辺倒だったものが時代とともに変わりつつあります…

最高級のイーストと薄力粉を使った中身のない「まんまん」とでも言いましょうか、そう言ったものを1個1000円で売る…そんな商売が生まれてもいいのではないでしょうか…
本当に美味しい「まん」を私は食べてみたい…
ぜひ読者の皆様…高級「まんまん」を売るという新しいビジネスに挑戦してみてはいかがでしょうか…
私は「まんまん」が生まれるまで…「牛すじまん」を買い占めようと思います…

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