フリースタイル日記20191104

ざぶんと街に飛びこんだ。思い切って。
やっぱり性に合わない。乾いた浜辺に打ち捨てられ、ホットコーヒーを飲む。
何度も繰り返してきたこと。それでも今も生きているのは希望を捨てたから。希望を持ち続けると、いつか絶望する。絶望は死を招き寄せる。希望を捨てれば絶望しない。そういうこと。
窓ガラスに映る心霊写真みたいな人影を目で追う。窓枠がそれを遮断し、またべつの人影を追いかける。
いつもは温かい空気が流れてくるイヤホンから、冷たい空気が流れてくる。
窓ガラスのわずかな厚みの中に僕の人生はある気がする。
通知はこない。
スマホを振ってみたり、自由の女神のトーチみたいに高く挙げてみたり、両の手のひらで挟んで温めてみても、こない。デジタル怖い。
クロワッサンを一層ずつはがしていったら、何かもらえるだろうか? いいね、ならたくさんもらえるかな。
舗道のタイルを数えながら歩いたら、どこかにたどり着くだろうか?
髪の毛が一本落ちる。数秒前まで僕だったそれをふっと吹き飛ばす。
人生は音楽だ。
と言ってみたところで、悟れない。
「ない」の連続の先に「ある」はくるのか?
僕は後ずさりして、話題のネットニュースのことを考えてみたりする。

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