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フリースタイル日記

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2019年12月の記事一覧

フリースタイル日記20191214

私は一日のほとんどを私の似姿を生きている。
窓際で脚を組みコーヒーを飲む。ドアフォンが鳴るが、出ない。電気ヒーターに向けた足。
いつの私も、どこの私も、何かに似ている気がする。
クローゼットいっぱいの服たちが、私の亡霊を呼び出すようだ。
沈黙の時間に溢れる言葉の暴走だろうか?
しかし対話の言葉もまたクローゼットに眠る服と似たようなものではないか。

フリースタイル日記20191208

新宿。たくさんの人々へフォーカス。溶け出し、煮えたつイメージ。一つの新宿から広がる無数のミクロな波紋。ふと我を忘れると、それぞれの新宿の重なりにいるかのよう。
新宿で傍観者であることは悪くはない。たとえばマクドナルドの二階の窓から見える光景の脈動にはカオスを内包した秩序がある。高架の上ですれ違う電車。信号で立ち止まる人と動き出す自動車のメタル。信号が変われば欲望が歩き出す。緩やかに走る電車の下を自

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フリースタイル日記20191201

一人暮らしとは時間と向き合うことだ。
就寝時間、起床時間、ドラマの時間、夕飯の時間。夜更かし。徹夜。告り告られる時計と私。
ゆっくりと独り言。時間の進みを遅らせようと。
時間はなかなか噛み切れない。噛み切られるだけの私。
なんでもクリーミーな、咀嚼が疎まれる現代。
コンテンツによる時間汚染。親指で操るタイムラインこそ現代の時間なのか。
真の時間は、たとえば炭酸水の気泡の破裂に現れる。
独り言と鼻唄

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