小林賢太郎氏が東京オリンピック2020の演出から解任された事件について
小林賢太郎氏が東京オリンピック2020の演出から解任された事件
小林賢太郎氏(以下コバケン)は2020年のパラリンピックの閉会式をプロデュースする予定だった。
私自身、ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏と小林賢太郎氏の大ファンなので、名誉ある国際的なイベントに両氏が参加するのは特別な期待感があった。
(ファンだからと言って偏った思考で記事を書こうとは思ってません)
2020年のパラリンピックの閉会式のプロデュースが発表されたのは2019年の12月であり、新型コロナパンデミック以前の出来事だ。
この後まもなく世界的にコロナ禍社会となり、オリンピック開催は延期された。
オリンピック自体が有耶無耶になり、2020年の12月に両氏はパラリンピック開・閉会式の演出から離脱した。
この頃にはオリンピック開催を行うべきかどうかという議論が巻き起こっていたので、両人がオリンピックから離れたことはファンとしては良かったと思っている。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏はその後、一貫して「コロナ禍のオリンピックは中止」というメッセージを発信している。
人の命を考えると当然のことだと思う。
執行責任者を担当していたMIKIKO氏の退任劇についての説明まで入れると、文字量が多くなってしまうのでここではスキップさせてください。
2021年の3月にMIKIKO氏は辞任の経緯を説明しています。
後任としてアサインされたのが小林賢太郎氏だったというわけだ。
パラリンピック閉会式担当からオリンピック開・閉会式を担当することとなった。
準備はおそらくこの頃から始められたと思います。
4ヶ月ほどであの開会式の演出が組み立てられたんだと思います。
オリンピック自体を「やるやらない」という問題になっていたので、クリエイティブチームが世の中に公表されたのはオリンピック開催の直前、7月15日のことでした。
Show Director:小林賢太郎
「あ、やっぱりコバケンがやるんだ」って思ったのを覚えています。
炎上からわずか半日で小林賢太郎氏が五輪開閉会式演出から解任
ホロコーストのことをコントでネタに使用することは非常に軽率であり、決して許されることではありません。
モンティパイソンはブラックジョークが得意で、ナチスドイツを風刺したコントがあることは有名です。
ですが、これを未熟なラーメンズが模倣するには難しすぎたと思います。
発した言葉も具体的すぎて弁明の余地がありません。
ですが、23年前の未熟な駆け出しのお笑い芸人の失態を、拡大解釈してコント全体の意味を考慮せずに拡散したことは、ネットマナーに欠けることであり、人権侵害です。
「昔のことだろうとこれは絶対に許されない」「国際問題になる」と印象操作をして拡散されました。
人権問題を考えている人が取るような行動ではないと思います。
半日で起こってしまった事件は、ネットリンチ・メディアレイプだと私は考えています。
せめてユダヤ人人権団体に直接連絡する前に、大会組織委員会に相談すべきだったのではないかと考えます。
ネットマナーに欠ける行動を取ったこと。
国際問題に故意に発展させようとした意図があったのではないか?ということは、もっと議論されるべきです。
開会式前日になぜこのような不自然なことが起こったのか?
五輪中止や政治的意味でダメージを与えるためには手段も人の尊厳も無視するのか?
小林氏の人格を著しく侵害する行為であり公平ではありません。
Tomo氏、中山氏の謎行動の真相はこちらにまとめました。
↓
小林賢太郎のカルマ、ラーメンズの「できるかな」のコントの大失態
NHKで放送されたとの誤解が広まっていますが、ビデオ発売のみ
前置きが長くなりましたが、「できるかな」のコントについて、私の見解を簡単に説明します。
ふじむらたいきさんが解説されていますが、私の見解は違うのでその点について説明します。
まず若かりしラーメンズは、わかりやすい象徴としてノッポさんを使います。
コントの大雑把な内容
BLという言葉が当時すでにあったかどう変わらなないですが、ジェンダー問題にも触れるコントの内容で、これも賛否両論あるでしょう。
非常にむずかしいネタを題材にしてしまって、それをうまく表現できなかったり、過剰に受けを狙ったと思っています。
ノッポさんはむかしは国民的人気があった人です。
人気者のノッポさんを誤解されるような題材にしたことが間違いです。
でもノッポさんに扮した方が観客には伝わりやすかったのだと思います。
「ノッポさんは本当は悪いやつなんだぜ」などとメッセージする意図はないけど、よく考えてみるとノッポさんを傷つける内容ですし、不快に思う人もいたかもしれません。
人気番組「できるかな」を茶化す意図はまったくなかったと思いますが、結果的にそうなってしまった。
このことはコバケンは悔いていたのだと思います。
ほかにも軽率なコントは存在していただろうと思います。
コバケンは「おもしろいじゃん」「みんな笑ってたじゃん」というような軽い考えは徐々に排除していき、「人を傷つけない笑いであること」を心がけるようになりました。
帰ってきたコバケン・ノッポさん
2016年に放送された「小林賢太郎テレビ8 Wonderland」のコントの中で「できるかな」のパロディーでリベンジしています。
コバケンと片桐さんがただただ愉快に遊ぶ様子は微笑ましく「コバケンのノッポさん久しぶりにきたよ!」と思った人も多いはずです。
NHKでリベンジできたことは長年のファンにとっても本当にうれしいものでした。
人が死ぬ描写でなぜ笑えるのか?
善人が残酷でバカな考えばかりする様子は非常に滑稽です。
これは本当に面白いと思いました。
ただ国際的な問題であるホロコーストについて具体的すぎるキーワードを使ってしまいました。
繰り返しになりますがこれは弁明の余地がありません。
ましてや自分がオリンピックに関わるなんて23年前のコバケンは予想もしていなかったでしょう。
23年たった今、コバケン自身にカルマとしてコバケン自身が世界から侮辱される結果を導き出してしまったのです。
・動画を違法アプロードされていたこと
・拡大解釈で炎上してしまい国際問題にまでなってしまったこと
これらのことはメタ的に見ると、やはりコバケン自身が原因となっているのでしょう。
(異論は認めます)
小林賢太郎氏の稚拙なジョークに対する世界の意見
日本国内では「言語道断」「国際的に大問題になる」と大きく騒ぎ立てて、一般人のコメントも「あれは絶対許されない」「日本の恥」と言われました。
私も同じように考えていました。
ところが海外の反応はそうでもなかったのです。
若かりし頃の小林氏のジョークは完全にNGだと思う。
この記事で絶対NGな冗談を擁護する意図はまったくありません。
アドリブだったとしても当時はやってた「ピー」音(放送禁止用語などに被せる音)を入れれば、「モザイク多すぎ」って言ってるのに禁止用語使うっていうより面白いコントになって、23年後のコバケンを襲うこともなかったかもしれない。
海外で反応が大きかったBBCニュースでも動画の再生回数は9万回再生にも満たない程度。
その中のコメントでも寛容な意見が多いのです。
これが国際的大問題って言えるでしょうか?
(意訳あり)ソースはこちらのスレッドから。
(訳してて泣けてきたぞ)
言葉の切り取り炎上と報道を行なった日本と対照的な全編英訳検証動画
ほんとにKOBAYASHIってコメディアンは「let's play holocauste 」って言ったのかどうかの検証動画がYouTubeにあげられています。
誰があげたのかは不明ですが。
英訳で全編観ても意見はほぼ同じで、行き過ぎたキャンセルキャルチャーを批判する内容になっています。
長々と書きましたが、ラーメンズ好きな人たちが心配するほどコバケンは批判されていないよってことです。
コバケンがどんな人間かはファンが一番知ってる。
爆笑問題の太田光さんのサンデージャポンのコメント
サンデージャポンで太田光さんのコメントをミスリードしたメディアの記事について。
コバケンは「できるかな」を茶化したのではなく、キャラクターを模倣したかったんです。
「圧倒的なよいもの、善なもの」の象徴としてノッポさんを引用した。
ノッポさんと言えば日本人なら「圧倒的なよいもの、善なもの」の象徴ということが説明せずとも観客に伝わるから引用したって説明してくれています。
太田光さんの解説は、コバケンの意図を完全に汲み取ってくれている解説でした。
ですが既に解説した通り、ノッポさんに扮するにはネタが不適切でした。
これは小林賢太郎テレビでラーメンズとして出演し、ただ愉快に楽しく遊ぶ表現でリベンジしたのです。
とまぁ、一部のマニアにしかわからないネタなのですが、できれば本当の意味を知ってほしいです。
まとめ 小林賢太郎氏が東京オリンピック2020の演出から解任された事件
これ、あえて「事件」と呼ばせていただきますね。
下劣な粗探しとネットリテラシーの低いモラルに欠けた軽率な一部の人たちが、たった半日で小林賢太郎氏を解任に追い込まれました。
これはテロ行為であり、ネットリンチでありメディアリンチです。
コバケンは、弁明するような性格ではないし、常に自分の稚拙だった頃のコントを反省し改善に改善を重ねてきました。
その結果がNHKの「小林賢太郎テレビ」であり、海外公演の評価、そして東京オリンピック開閉会式の演出を手がけるまでになりました。
今回の事件で問題なのはむしろ間違いを許さない「切腹文化」が残っている日本です。
海外の意見と日本の人の意見には大きな差があると思います。
コバケンは速やかに謝罪し解任を受け入れました。
「懺悔の機会」が与えられたのだと思います。
ですからこのことが開閉会式演出家の解任は厳しすぎる処分だと思います。
現に、開会式は海外でも高評価で素晴らしいものでした。
小林賢太郎氏の解雇を撤回されることを望みます。
そして予定通り閉会式が行われることを望みます。
今後も変わらず素敵なクリエイターである小林賢太郎氏の活躍を応援したいです。
PS:いろいろ調べていくうちに、行きすぎたキャンセルカルチャー、メディアレイプは、コバケンだけではなく小山田圭吾氏にもあてはまることがわかってきました。
あらためて記事を公開するかもしれません。
メディアレイプとは?
次にユダヤ人が見た今回の問題について解説・考察記事を書きました。
日本にも住んだことのあるユダヤ人の書いた記事です。
かなり参考になりますので必読です。
(2021年7月31日追記)
私は調べていく中でとあることに気が付きました。
コバケンはなぜ具体的すぎる「・・・ごっこ」というワードを使ったのか、理由がわかりました。
やはり計算され尽くして組み立ててることに気がついた。
1995年にマルコポーロ事件というのがあり、これは雑誌「マルコポーロ」がナチスのガス質はなかったなどとウソの記事を書いた。
これに対してアメリカのユダヤ人団体サイモン・ウィーゼンタール・センターなどからの抗議を受け雑誌が廃刊になった。
ラーメンズの「できるかな」のコントは1998年、もしかしたらそれ以前にもやっていたかもしれない。
「できるかな」のコントはやっちゃいけないことを「できるかな」って笑うコント。
その中でどんどんエスカレートして「・・・ごっこ」「放送できるか!」(抗議が来て番組が終わるから)
マルコポーロが廃刊になったというのは、当時どれぐらい話題になたのかは私は知らないんですが、時代背景を考えると、観客も「・・・ごっこ」はヤバすぎる!(抗議が来て番組が終わるから)ドッと笑いが起きる。
こういう構造なんですね。
だから具体的すぎる「・・・ごっこ」というセリフはあの言葉以外は考えられなかった。
でも23年後に実際にユダヤ人に見られて、SWCから自分が抗議されるとは思っても見なかったと思う。
「できるかな」の大筋は、仲が良すぎる男同士をテーマにした早すぎるBLネタ。
微笑ましい結末になっている。
こういうやさしさ、新しい価値観を肯定する演出というのはコバケンらしい一つの特徴です。
BLという言葉もまだなかった頃だと思うので早い感覚。
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