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【雑記/紹介/応援】スイーツと肉を両取りする恋愛ホラー。腐るまで待って#創作大賞感想

 颯爽と登場したダークホース。たらは親分の長編は多分初見です🐤

 作者はご紹介するまでもなく御高名なたらはかに(田原にか)様。奇妙奇天烈死屍累々のお題を毎週出してくださるツートンカラーの生命体です。
 ショートショートの名手というイメージですが、その方が長編を書くとこうなるようです。

ゾンビが人間と共存を始めた時代。ゾンビの恋人を持つ歩田藍一は、ゾンビの共存を推進する総理大臣やゾンビの存在を否定する人間達などに左右されながらも、人間とゾンビの愛を育んでいく。そして藍一はプロポーズをするが、自分がゾンビであることを理由に拒否される。その後、恋人は藍一の幼馴染に殺される。なぜ恋人は殺されたのか、同じく妹がゾンビ化してしまったインフルエンサーが藍一にインタビューをする。藍一の思い出話の中で判明する恐ろしい事件の真相とは...…

あらすじより

 あらすじの時点でたらはワールド全開ですね。あらすじの一文字目がゾンビですものね。

 実はゾンビには個人的に並々ならぬ関心がありまして。ここで語り出すと長くなるので省きますが、簡単に言えば、古くは遺体を叩き起こして労働力にするのが専らでした。または愛する人をよみがえらせるみたいな。それがバイオハザードシリーズによって生きている人が感染によってゾンビになりました。死体ではなくフレッシュな体です。活け造り並みです。元気なゾンビの登場です。ノロノロと足を引きずるように歩いていたゾンビが走る走る。大量生産できるできる。人間以外だって突然変異だって何でもできる。今のゾンビがあるのはアンブレラ社(⒞バイオハザードシリーズ)のおかげです(バタリアンのことも話したいけど割愛)。

 とまあ、今やゾンビが横を歩いていても不思議ではない世の中で、ゾンビと人間の恋愛が描かれます。これはもう、異種間恋愛です。ゾンビと知っていて恋をして、ゾンビだから結婚できず、反対派に狙われる。

 え、もう恋愛小説部門でしょこれ、と思いきやちゃんとホラー展開もご用意がありました。物語全体にあるコメディのような軽妙感と「腐るまで待って」というどんなテンションで聴けばいいのか分からない挿入歌。と思いきや、ラストの一文にも掛かるタイトル。こういうところにショートショーターの実力を感じます。


 マガジンは無さそうなので、こちらから順にどうぞ。全6話。


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