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短歌55「くちばし」

寝起きのビックマックはフランス語なんて言うのポンヌフにて


言葉では伝わらぬ色触れるだけ伝えてくれるウルトラマン


考えて 愛はひとつじゃないんだよ寒空の下 手で分けたケーキ


母親と通信宇宙的距離ノイズ混じりの砂の履歴


心が凍えて砂になる温度 風化が進み指輪転がる


出来ない逆上がりとか登り棒あなたの前では力が抜ける


くちばし君のくちばしが消費する後ろから抱く背中の骨


学校で休みの彼を待っている 授業はするり廊下抜け出す


焦げた跡火種がないか確かめる白い煙は真っ直ぐ昇る

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