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こんなに早く夏が来る

最近急に暑くなってきましたが、みなさんお元気ですか?Love Like Rock Limited vol.2 の東京公演が無事当選してほっとしているビールとpeenatsです。

僕は職場の近くのカフェがやっているコーヒーのサブスクプランに入っているので、昼休みにそこにコーヒーを買いに行くのが日課になっている。そのサブスクプランに入ったのは、ちょうど一年くらい前のことで、なんか昔の乃木坂46の歌みたいだな、と思う。

去年の6月 夏の服に着替えたころ

乃木坂46「君の名は希望」

半月くらい前の東京ははっきりしない天気が続いていて、暑くなったり寒くなったり、晴れていたり雨が降っていたりだったので、ホットコーヒーにしたりアイスコーヒーにしたり、という日々が続いていた。

もう一年近く、毎日のように通っているので、店員さんたちとも顔見知りになっているわけですが、最近どうもレジにいる店員のお姉さんの様子がおかしい。僕が店に入ってくると、ちょっとニヤッとしながら隣の別の店員さんと話して、そして僕が注文したら「ほら、今日はやっぱりホットだったよ」と言っている。

次の日もホットにしようかアイスにしようか微妙な天気の日だったけど、その日はアイスを頼んだら、そのお姉さんは満面の笑みで「よっしゃ、アイスだ!」と口に出しちゃってました。

そう、店員さんたち、僕がホットを頼むかアイスを頼むかを当てるゲームをしているようでした笑

いや、陰で変なあだ名付けられるよりは、ほのぼのしていていいかもしれないけど(いや、どうせ変なあだ名もつけられているとは思うけど)、お客さんに聞こえるように「よっしゃ」って言っちゃダメでしょ笑

でも、今週に入って急に暑くなってしまって、もう僕の注文はアイスコーヒー一択になってしまった。

もっと緩やかに季節が過ぎていってるのかと思ってた

夏服

でも、思った以上に静かに早く夏は近づいていているみたいで、店員さんたちのささやかな楽しみは終わってしまった。そうすると、それはそれでなんか残念だな、とまるでaikoの「夏服」のような切ない気持ちになるので不思議なものです。

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夏服は僕がaikoファンになってから最初に出たアルバムだったから、隠しトラックだったアルバム名と同名の名曲も含めて擦り切れるほど聞いた。

当時はよく河川敷をランニングしていて、MDに移した夏服を携帯MDプレーヤーで聞きながら走るのが日課だった。でも、AirPodsのような便利な機能はないので、走りながらだと早送り操作ができない。だから、夏服を聴くためには、初恋が終わった後の無音の時間を待つ必要があった。

初恋が終わって音が途切れると、ランニングをする僕の息遣いと川の流れる水音とセミの鳴き声が妙に大きな音で僕に迫ってきたのを思い出す。そして、川面が夏の太陽できらきら光っているのをみて、当時片想いをしていた女の子のまぶしい白い肌を思いだしているうちに、夏服の演奏が始まる。

その子は、少し暑くなってくるとすぐに夏服を着る子だった。だけど、僕とその子と間には、少なくとも川の両岸くらいの距離があったので、「その夏服を着ないで」なんてとても言うことはできなかった。だから、aikoが

あたしはそっちに行けない

夏服

と歌うのを聴いて、切なさを引きずったまま走るのが精いっぱいだった。

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あれから20年以上たったけど、相変わらず僕は家の近くの河川敷を走っている。変わったことといえば、携帯MDプレーヤーがiPhoneとAirPodsになったことと、音源がAmazon Musicになったことくらいだ。

でも、Amazon Musicになったのは大きな変化だ。Amazon Musicの夏服では、夏服は夏服としてトラックが切られているので、初恋の後の無音の時間はもう存在しない(ちなみに、「桜の木の下」の「恋愛ジャンキー」も同様だ)。

忘れてく思い出は 計り知れない

夏服

音楽配信サービスは本当に便利だ。でも、便利になった分、夏服の前の空白を埋めていたセミの鳴き声や川の水音とその上を行き交った感情は、忘れてく思い出になってしまった。その計り知れなさに少しだけ切ない気持ちになった衣替えの季節だった。

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