米で快進撃を続けるFounders Brewing 公式輸入開始!3銘柄速攻レビュー。
2016年9月6日(火)正午。
横浜・元町中華街では、株式会社ナガノトレーディングによる「Founders Brewing Co. Launch Event」が行われた。
関東近郊のクラフトビール愛好家の方はご存知かもしれないが、ナガノトレーディングは多くのクラフトビールを輸入販売している会社である。
Ballast Point Brewing、Coronado Brewing、Green Flash、Karl Strauss、Lagunitas、New Belgium、Saint Archer、Sierra Nevada、Stone……などなど。
アメリカンなビールを何度か飲まれたことのある方なら、ひとつくらいは聞き覚えがあることだろう。また、同社が展開している横浜・関内の「アンテナアメリカ (Antenna America)」と聞いてピンとくる方もいるかもしれない。
そんなアメリカンクラフトビール輸入の雄が、新たに輸入を開始するブルワリー。それが「Founders Brewing Co.(ファウンダーズ・ブリューイング)」なのだという。
Founders Brewingは、1997年アメリカ合衆国ミシガン州のグランドラピッズ(Grand Rapids)に、Mike Steavens(マイク・スティーブンス)とDave Engbers(デイブ・エンバース)によって創業された。
元々はホームブリュワーだった2人。1994年から2〜3年かけて事業計画書を作成し、多額のローン融資を背負って創業を果たす。
当時人気の中心だったペールエール、アンバーエール、ウィートエール、ポーターを柱に出発したが業績は安定せず、2000年には地主に「賃料を支払わないとドアにチェーンをかけて締め出すぞ」とまで言われる状態に陥った。
しかしその場は奇跡的に地元の投資家の支援を受けることができ、倒産は回避することができたそうだ。
この経験から彼らはこう考えた。
「これまでのような市場に合わせたビール造りでこれだけの失敗をしてしまったのだから、どうせなら今後は自分たちの飲みたいビールを醸造しよう」
この考えは、現在も彼らのポリシーとして掲げられている。
Brewed for us.
今回のイベントで、Founders Brewingの実力を知るために2つの実績が示された。
ひとつはKBS(Kentucky Breakfast Stout)というチョコレートとコーヒーを使ったBreakfast Stoutという限定ビールをバーボン樽で寝かせたという樽熟成ビールの存在。
現地ではリリース前夜から泊まり込みで店に並ぶ人々が現れるほどの幻のビールだという。
もうひとつは、ビールのレビューサイトratebeerで2010年~2012年の3年連続「世界のブリュワートップ5」に選出。また、ラインナップの多くが100点満点を獲得。100点でなくてもそれに近い点数を獲得しているらしい。(※下図参照。イベント時のスライドを撮影。)
と、言われても、味わいは飲んでみなくてはわからないもの。
試飲することのできた3種類のレビューをお届けしよう。
Centennial IPA(センテニアルIPA)。
誕生は2001年。“新生” Founders Brewingのフラッグシップとして同社を支えた一杯。
スタイルはアメリカンIPAだが、2016年の現在主流のアメリカンIPAとは少し違い、「柑橘系の香りが爽やか」というものではなく、「骨太のホップの苦味」が印象的。飲み手によっては「少し昔のアメリカンIPA」と感じるかもしれないが、今でも十分なポテンシャルを感じる。
ABV:7.2% IBU:65
All Day IPA(オールデイIPA)。
2010年リリース。
セッションIPAの先駆けとされるこのビールは、その当時ありがちだった「水っぽさ」を感じるそれらとは一線を画し、しっかりとした柑橘系ホップの香りと味わいは、黙って出されたらセッションとは気づかないかもしれないほど。
飽きずに、爽やかに飲み続けられそうな華やかな味わい。
ABV:4.7% IBU:42
Rubaeus(ルーベイアス)。
ウィートエールをベースにフレッシュなラズベリーを5回に分けて投入することで、フルーティさを強調している。
味わいはフルーティそのもので、ジュースと見紛うほど。それでいてビールの骨格がしっかりしており、甘すぎず、軽すぎず、ベタつくこともない。
ビールが苦手な方にも、フルーツビールが苦手な方にも飲んでいただけるはずだ。
ABV:5.7% IBU:15
同商品群は、2016年9月15日(木)から19日(月・祝)に、さいたま新都心で行われる「第16回けやきひろば秋のビール祭り in さいたまスーパーアリーナ」でお披露目された後、一般流通が開始される予定。
今回ご紹介した3種類の他にもFounders Brewingのラインナップは随時輸入解禁され、KBSもその内のひとつとのこと。
【お問い合わせ先】
■株式会社ナガノトレーディング
■Founders Brewing Co.
[2016.09.06記]
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