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noteは小説より奇なり

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時々、思いついたら書いている小説集です。 連続短編小説「短い時間の長い瞬間」「Stairway to Heaven」「不幸中にしか幸せはないのか...」など
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#エッセイ

弧を描く白い絵の具 (サンプル版)

一歩進むごとに、過去の一歩が失くなっていく。 いつかこの場所もゼロになってしまうのだろう…

イトカズ
3年前
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不幸中にしか幸せはないのか、依子の場合[掌編小説]

もう何年になるだろうか、依子は結婚もせずに正社員として働きながら年々年老いていく母の面倒…

イトカズ
3年前
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不幸中にしか幸せはないのか、久子の場合[掌編小説]

久子は、今日10月22日に86歳の誕生日を無事に迎えた。そのことを手帳に書きながら、無事になん…

イトカズ
3年前
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Stairway to Heaven 8〜終わりの憂鬱

empty case 「ガキのわがままじゃなくて、大人のわがままが言えるようになりたいわね。」 …

イトカズ
3年前
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Stairway to Heaven 6

settle 目の前に立っている女の顔はびっくりするほど地味だった。何度も見かけているはずの顔…

イトカズ
3年前
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Stairway to Heaven 4

Before long あいかわらず、私の手は見すぼらしいままで不憫さ極まりない。 今日は久しぶり…

イトカズ
3年前
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Stairway to Heaven 3

Come on heresy 昨夜は、あれからしばらくリビングでカーテンを開けたままぼんやりと外を見ていた。ペットボトルの炭酸水もいつしかぬるくなった。水ならぬるくなっても飲めるのに、ビールと同じで炭酸水は冷えてないと何の役にも立たないと思う。炭酸水を冷蔵庫に戻し、眠れるかなという不安を抱えながらおそるおそる寝室へ向かった。浅い眠りだったと思うが夢を見たということは、きっと数時間は眠ったのだろうと思う。 朝、コーヒーカップを持つ手に小さな湿疹のように赤くなった部分が数カ所

Stairway to Heaven 2

No Individuality 私の住むマンションは大きな道路に面していて、近くには大きなホテルが鎮座…

イトカズ
3年前
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Stairway to Heaven 1

Stairway to Heaven 朝から雨が降っていた。 雨の朝は寝坊してしまうという今までの私の癖に…

イトカズ
3年前
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