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映画で知り、本で生き、舞台で弾ける。

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映画、本、観劇の記録です。 この3本の柱でわたしは成り立っています。
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2020年7月の記事一覧

Modern Love...滑らかさで恋をして

夏場は恋愛したくないなと昔から思っていた。それは今も変わらない。でもまあこの年齢になって恋愛はまずない。夫もいるし、不倫なんて夏の恋愛以上に嫌なこと。夏の恋愛が嫌なのは暑くて意識が平常ではない上に、汗でネチネチベトベトしているからだと思う。学生時代に夏休み明けの女子たちによる「ひと夏の恋」と題された恋話を聞くのがうんざりだった。夏は汗ダクで手なんて繋ぎたくないし、ハグもしたくない。それ以上のスキンシップなど身震いしそうだ。それと同時に苦手なのが日本の恋愛ドラマ&映画。それは恋

髪をゆらす風にさえ気がつかない世界がここにある

私は死にたいという言葉で安易に自分の憤りを処す人間で在り続けている―。一歳と四歳の娘と始めたパリでの母子生活。死から逃れるための突然の帰国。夫との断絶の中、混迷する東京での日々...。生きることの困難を綴る二年間の軌跡。 (Google books紹介文より) 「パリの砂漠、東京の蜃気楼・金原ひとみ」を読み終えた。 金原ひとみさんがパリと東京で過ごした日々を綴ったエッセイ。まずこれを読んで思ったのが、金原さんは気取った女性なんだなということ。でも自分の思いに素直で忠実だと

死はオーガズム

「ライオンのおやつ・小川 糸」を読んで... 夢のような死に方だと思った。 死についての表現はいろいろタブーなことがあるが、誤解を承知で書くことにする。死を美化することはよくないのかもしれないが、夢のような幸せな死に方っていうのは確かにあるのだろうとこの本を読んで思った。もちろん小説は作られてもので、ドキュメンタリーではない。ましてや、死んだ人間の気持ちを生きている人間がわかるはずもない。ただ、あぁこの人は幸せだったんだろうな...そうであって欲しいな...と願い想像する