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メルボルン、クソカフェバイトの末路⑤バチギレクソ店長

前回の記事はこちら▽


バチギレの店長が、開口一番、電話口で何を話したか。

それは、私を早く辞めさせたことに対する正当化だった。

「さかなができるだけ早く辞めたいって言ったんだもんね??😊😊😊💢💢💢💢
だから早く辞めさせてあげたんだよ😊😊😊💢💢💢💢

といった内容を、盛らずにまじで10回くらい話された

その時点で、私は退職日が早まったことに関してはもう諦めていて、
私からはその話題には触れなかったのにも関わらず、だ。

彼女が同じセリフを喋りすぎて、頭壊れたんかな…??と恐ろしかったくらいだ。

自分がやったことの正当化、あなたの為にやってあげたんだよという押し付けを、嫌というほど感じた。

そして、いつも通り、喋る内容の字面やスタンスはあくまでフレンドリー。
しかし、普段とは比べ物にならない程ものすごい早口で、同じことを何度も捲し立て、私が何か言う隙を与えない程だった。
彼女のバチギレ具合は、その口調から十分に伝わって来た。

私はもはや、会話ではなく、脅迫されている気分だった。

(このヤバさを後で人に共有するため通話を録音しようと試みた程だったが(そこは冷静)、やり方がわからず諦めた…。無念…。)


そして話題はやっと、本題の給料手渡し問題へ。

私が希望する水曜か、店長が希望する月火か、お互いに一歩も引かない交渉。(ここは私も強気)

すると諦めた店長が、驚くべき提案をしてきた。

「もう分かった。じゃあ私が明日の朝、さかなの働いてる新しいカフェに給料を届けに行くよ😊😊😊それでいいよね😊😊😊😊


は?????????????


である。

意味が分からなくて、まじで一旦思考が停止した。


なんで????店に?????
来るの???????????


怖い。怖すぎるのである。

しかも、その日の翌日は日曜日。
彼女はもちろんクソカフェで働いている日だし、カフェの日曜の朝なんてゲロ忙しいのは明らかだ。
しかし、その忙しい中を抜けて、わざわざうちの店に給料を渡しに来ると言う。

怖すぎん?????どゆこと?????

しかもだ。

私の新しいカフェとクソカフェは、確かに遠くはない。
車を使えば5分程の距離だ。
だが、彼女にそのカフェの名前を伝えたのは、私がそこでバイトを始めた4ヶ月前の、たったの1度だけ。
住所なんてもちろん教えてない。

なのに彼女は、
新しいカフェの名前も覚えていて、住所もすでに知っていたのである

おしっこちびるかもしれん。(汚な)


もちろん、断固として拒否した。

しかしここでも、彼女は折れなかった。
びくともしなかった。

終わりの見えない交渉に、私はうっすらと勘づき始める。

あ、これは私が折れない限り、電話が永遠に終わらないやつかもしれない。

と。

そして私は諦めの境地に入り、こう言った。

「分かった。じゃあ明日来て。待ってるから。」

その時はもう怖さよりも、彼女の信じ難いほどのしつこさへの呆れで、もはや半笑いだった。

そして両者共にその案で納得(?)し、やっとのことで通話は終了したのであった。


通話終了後、しばらく呆然とする私。

何が起こったんだ。
そしてこれから、何が起こるんだ。

考えるとまた不安と恐怖が呼び起こされ、寒気と震えが止まらなくなった。
完全にパニックだった

とりあえず、彼女は明日、店に来る。

明日、私の他に出勤しているのは店長。

これはもう、店長に頼るしかない。

新しい方のカフェの店長(ややこしいので以下アサイー店長と呼ぶことにする(アサイー売ってるから))には、
クソカフェ店長のことは一部始終話していた。

彼なら今までのことも知っているし、助けてくれる。

私はすぐさまアサイー店長に電話をかけた。

いつもの彼の落ち着いた優しい声を聞いたら、
安心して堰を切ったように泣いてしまった
(恋……?ではない)

期待した通り彼は、パニック状態の私の話を親身に聞いてくれ、今回起こった一部始終を理解してくれた。

そして、

「大丈夫、明日は僕がいるから。
彼女が来ても僕が対応するし、さかなも毅然とした態度でいればいいよ。
それにそんなおかしな人は、さかなが怖がるに値しない。
いつも通り、落ち着いて対応すれば大丈夫。
明日は、不安に思うような怖いことは何も起こらないから。
大丈夫、心配しないで。」

と、取り乱す私を、何度も優しくなだめてくれた。
(恋……????ではない…)

アサイー店長と話し、なんとか落ち着きを取り戻した私。

しかし、体の寒気がまだ止まらない。
考えれば考えるほど、最悪な事態を予期せずにはいられない。

そうして眠れぬ夜を迎えようとしていた21時、
また携帯が鳴った。


クソカフェ店長から、新着メールが届いた


つづく

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