トイレのドアの前で思う
例えば今目の前のドアを思いっきり引っかいたり殴りつけたり木の繊維に沿って捲ったらどれだけ気が済むだろう。
シミとホクロしかないこの腕にありったけびっしりタトゥーを入れたらもう誰にもなめられないだろうか。
夜中、0.1秒ほどそう思う。
しかし、ズボンを上げ水洗トイレのレバーを引いた時には
賃貸やからドアなんて壊すどころか傷もつけられん
銭湯好きやからタトゥー入れるのはなぁ
なんて考えている。
真面と狂気の間に挟まれてる
それは自分だけじゃなくきっと周りも。
私はたった抽選70億に選ばれた幸運の持ち主でありながら
その強運の使い所を迷いあぐねている。
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