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面布と人生と交通安全

養蜂家にとって面布は大事な道具です。

多くの人が誤解していますが、面布はミツバチの攻撃から身を守るための特別な帽子ではなく、ミツバチの命を守るための大切な道具です。人間がミツバチに刺されるのは自業自得ですが、ミツバチは一度刺すと死んでしまうからです。何にせよ主観が対象に従うのではなく対象が主観に従うのだという意識を持つ事は非常に大事です。

最近読み始めた「夜と霧」という本の中に「我々は人生に問われている立場である」という一節があり、自分の中で日々反芻しています。「こんな困難な人生に一体何の意味があるのだろうか」と人生に対して問いかけるのではなく、「この困難の中でお前はどう行動するのか」と人生から問われているのだと作者のビクトールフランクルは言っています。

この一節が目に入った瞬間、私は昔父親からもらった交通安全のお守りを思い出しました。山登りが趣味だった父親が、高尾山で買ってきた天狗のお守りです。父親は「お守りがお前を守るわけではない。お前がお守りを守れ。事故に気をつけろ。」と言って、お守りを私に渡しました。非常に父親らしい言葉だなと思いました。

この春は困難な事が次から次へとやってきて、心が折れそうになりますが、原因はすべて自分にあります。こんな時こそ、天動説から地動説へと発想を転換し、面布をしっかり被って、交通事故に気をつけながら、前に進んでいかなければなりません^_^




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