使ってるWAVESプラグインの代替を考えた(追記済)
買い切りで使ってたWAVESのプラグインがサブスク移行に伴いアップデートしなくなる。正直、そんなに沢山の種類のFXを使うタイプの音楽家ではないのでサブスクで○百のプラグイン使い放題!!には魅力を感じず、おそらく流れに任せて使えなくなるプラグインを見送っていくことになるだろう。
そこで、現役で使ってるWAVESプラグインの代替を考えておく必要が出てきた。以下いくつか列挙していくけど、替えのきかないものはWAVES Vocal Riderだけだった。
WAVES Stereo Imager
SIは僕が曲作りの仕事を始めた頃にどうしても欲しくてGOLDバンドルを購入した思い出のプラグイン。SM処理だとか位相のコントロールの重要性を痛感していた頃、SIは大きな力となって仕事を助けてくれた。基本的に幅を縮めるために使っている。
代替案:iZotope OZONE 10 Imager
WAVES Non-Liner Summer
音響業のバイトを入れて「どうしても欲しい!」とイントロセールで買った。元々フリーのサチュレーションプラグインをよく使っていたんだけど、NLSを購入してから使わないトラックがないというほど愛用していた。SONARからStudio Oneに移行しても好みの音に調整できたのはNLSのおかげだったし、挿すとテンションが保てる精神安定剤的なポジションだった。
代替案:NoiseAsh NEED Preamps他
WAVES H-Delay
大きなUIが使いやすかったディレイ。基本、ディレイタイムとドライ/ウェット、フィードバックしかいじらないので便利だった。
代替案:NI Replika XT
WAVES L1 Ultramaximizer
GOLDバンドルに入っており制作仕事の初期にブリックウォールとしてマスターに挿していた。あんまり音圧を稼ぐために使わなくて、せいぜい0.5dbくらい押す程度。だんだんマスターには使わなくなって、SEっぽい音をデフォルメするために破壊的な使い方をするようになった。ぐしゃーってなるのが良かった。
代替案:OXFORD Inflator
WAVES Renaissance Compressor & EQ
これもGOLDバンドルを買いたい理由の一つだった。昔はまだアナログテイストのEQやコンプは少なかったし、このシリーズの良さはひっそりブリックウォールリミッターが入っていてアウトプットに変なピークが出ないのが便利だった。これも10年選手でよく働いてくれた。ありがとう。
代替案:PULSER Mu
:Sonnox Claro
WAVES IR-L Convolution Reverb
ショートリバーブをほんのちょっとだけ追加するのはミックスの隠し味として良く使うテクニックだけど、これがシンプルで扱いやすかった。ホールとスタジオのプリセットはほとんど使わなくて、ずっとルームで使ってた。だいたい5%くらい足す感じだった。
代替案:SSL Flex Verb
WAVES Center Stereo
仕事でいわゆる”迫力”だとか”音圧”が求められるときに重宝した。これが登場した頃、「WAVESの考えるいい音」という単語が飛び交っていたのが懐かしい。結構歪むし使い方にコツが必要だったけど、それなりに素人さんでも迫力を感じてもらえたから役にたった。
代替案:iZotope OZONE 10
WAVES MaxxBass
超低音を足さなきゃいけない場面はそれほどなかったけど、仕事柄40Hzとか平気で必要になっていたのでセンドFXに置いてちょい足しするような使い方をしていた。段々使わなくなったけど、今にして思えば一種の丸いサチュレーションとして使いがいがあったかもしれない。
代替案:BRAINWORX bx_subsynth
その他
以下もよく使っていたもの。代替案を考えなきゃってほどでもないし、あると便利だったけどなくてもそれほど困らない方々。
WAVES OneKnob Pumper
まだ使えるみたいだから使うけど、Pumingのプラグインは他にもある。
WAVES VU Meter
VUメーター。他にも沢山ある。
WAVES MaxxVolume
操作が楽で生音の処理に重宝した。要するにリミッターなので他のやり方でOKだったりする。
WAVES Vocal Rider
今回一番、替えが効かないなぁと思ってるプラグイン。まだ使えるみたいだし、便利だったけど、いうてショートカットツールみたいなものなので自分でオートメーションを書けばいいという話でもある。
WAVESのサブスク型販売について。さっきWAVES Centralをアプデしたら「皆さんの利用情報をフィードバックさせてください」に同意するかの設問があった。おそらく売りにしたい新機能AIのためのビッグデータが欲しいのだろうし、そのためにはサブスクリプションでユーザーを繋ぎ止めるべきだという手法なんだろう。
それはそれで結構なんだけど、「EQはこっち」「コンプはこれ」みたいなメーカーによるカラーの使い分けがミュージシャンの個性になっていると考えているので、あんまり一つのメーカーに肩入れしたくないと思ってる。故にどのプラグインのサブスクにも登録する気はない。
これはどういう活動をしている音楽家であるかって話でもある。僕の専門は作編曲でありミックス・マスタリングはその補助的なものだから、使い心地でFXプラグインを選ぶくらいの軽率さだ。元のアレンジからいじれるから、音域が足りない部分を補うようなFXを使うことも少ない、足りてないならアレンジで足すことができるので。
ミックス業をしている方にしてみればFXそれぞれのカラーを絵具のように使い分けるのだろうから、WAVESのような大きなパッケージは”必要”な部類になるのだろう。
WAVESの今後の更なる発展と、ご多幸をお祈りして。
サポートなんて恐れ多い!ありがたき幸せ!!