表現規制反対運動の歴史におけるBL作家や女性の表現者の活躍について

こんにちは、Nと申します。

表題の通り、「表現規制反対運動でBL作家や女性の表現者たちが活躍されてきた」という事実を、広く共有したいと思っております。
ここは違う、ここは合っている、これも入れるべき等のご意見がありましたら、ご指摘を頂ければ幸いです。

【参考文献】
長岡義幸 (2010) 『マンガはなぜ規制されるのか』平凡社.
山田太郎・永山薫・坂井崇俊・荻野幸太郎 (2019) 『mangaの自由』表現規制史出版会.
永山薫・佐藤圭亮 (2013)『マンガ論争9』大洋図書.

1. 90年代の有害コミック騒動で、表現規制反対運動をした「「有害コミック」問題を考える会」は、やおい(BL)愛好者の女性が中心メンバーにいた事実


90年代当時のことを知る、『マンガはなぜ規制されるのか』の著者の長岡義幸氏が言及されていますので、ツイートを引用させて頂きます。

1989年、連続幼女誘拐殺人事件が発生し、世間を震撼させました。
その後、報道等による漫画等に対するバッシングが巻き起こり、後に「有害コミック騒動」と呼ばれることになります。
この騒動の結果、90年末に出版倫理協議会が「成年コミックマーク」の導入を決定したそうです。

東京都でも青少年条例の強化を求める請願が採択され、規制強化の動きがありました。
これに対し、「「有害」コミック問題を考える会」が91年9月に開いた規制反対の集会では、コミケ代表の米澤氏をはじめ、多くの編集者や漫画家、表現者たちが参加したそうです。
集会では、藤本由香里氏、高松久子氏、爆裂トシコ氏、日本女性の会、行動する女たちの会、フェミニスト議員連盟の方も参加したそうです。
『マンガ論争9』の長岡義幸氏の記事によれば、「有害」コミック問題を考える会の中心メンバーにはフェミニストや、やおい(BL)愛好者の女性がいたそうです。
「「有害」コミック問題を考える会」による表現規制反対の集会では、やおい愛好者の高松久子氏も登壇し、以下のように問題提起したそうです。

やおいとかレディースコミックのような表現は否定されるべきではない。見なければいいとかスポーツで昇華できるとかではない。そういう眼でみていけば、男が女に対して欲望するということも性の商品化だけで語られていいのか。

『マンガ論争9』

以上のことが事実であるとしますと、

・よく引き合いに出される、90年代の有害コミック騒動で激しいバッシングが吹き荒れていた、「一番苦しい時期」において、 表現規制反対運動の中心メンバーとして、BL愛好者の女性たちが表現規制反対の声を上げていた。

ということになるかと思われますね。

2. 2016年の国連女子差別撤廃委員会による表現規制の動きに対し、多くのBL作家や女性の表現者たちが表現規制反対の意見書を発表した事実


当時、表現規制反対の意見書を提出した、女子現代メディア文化研究会のツイートを引用させて頂きます。

2016年2月、国連女子差別撤廃委員会が、女性の権利保障を理由とする「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」等として表現規制の動きをしました。 これに対し、女子現代メディア文化研究会(山田久美子氏、水戸泉氏)が表現規制反対の意見書を発表し、多くの女性作家、表現者が賛同しました。

表現規制反対の意見書には、BL漫画家でもある竹宮惠子先生、水戸泉先生をはじめ多くのBL作家と、藤本由香里氏、志田陽子氏、柴田英里氏、ろくでなし子氏、堀あきこ氏をはじめ多くの女性作家、表現者たちが規制反対の意見書に賛同しました。

意見書では、以下のように指摘しています。

私どもは「日本における女性の権利」の保障につきましては大いに賛同いたします。一方で、そうした保障をするための手段が妥当であるか否かは慎重に検証したいと考えます。「日本における女性の権利」の保障のための「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」という手段が妥当であるか否かを問われれば、それは否であると答えなければなりません。

【意見の理由】
[ 理由1]
漫画やビデオゲームといった創作物上の架空の性的暴力は、実際の人権侵害ではなく、女性の権利の保障としての意味がないからです。
[ 理由2]
日本において、特に漫画の創作分野は女性が自ら築いてきた女性が活躍する場です。「性的暴力を描写した漫画」を販売禁止すれば、その影響により、かえって日本の女性に対する差別的状況を生み出すからです。

『~国連女子差別撤廃委員会、「日本における女性の権利」保障~議題「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」についての意見書』

以上の事実を見ますと、

・女性の権利等を理由とした表現規制に対して、多くのBL作家や女性の表現者たちが反対の声を上げていた。

ということは事実であると言えると思われますね。


3. 2010年の「非実在青少年」の都条例改正案問題で、BL作家や女性の表現者たちが表現規制反対の声を上げていた事実


2010年2月、「非実在青少年」の性描写を含む作品を規制する青少年条例改正案が都議会に提出されました。

これに対し、コンテンツ文化研究会がロビー活動を実施し、3月に藤本由香里氏がSNS上で問題提起して情報が広まったそうです。
3月15日の記者会見で、ちばてつや、里中満智子、竹宮惠子、永井豪、藤本由香里、宮台真司、山口貴士、呉智英(敬称略)たちが条例案反対を表明。
その後の都議会で、条例案は継続審議となったそうです。

継続審議中の5月、藤本由香里氏と山口貴士氏が共同代表の「東京都青少年健全育成条例改正を考える会」が表現規制反対の集会を開催し、
BL漫画家でもある竹宮惠子先生、宮台真司氏、山本直樹先生、BL作家の水戸泉先生、うめ先生、有馬啓太郎先生たちが参加されたそうです。

また、日弁連も、
「家庭教育への公権力の介入や表現の自由に対する公権力の規制を強めるという方向は、決して正しいあり方とはいえない。」
「実在の被害者がいない図画(いわゆる「児童ポルノコミック等」)をも規制の対象としようとするものであり、表現の自由に対する重大な危険をはらんでいる。」等と指摘して、条例案に反対を表明しました。
6月の都議会で、野党の反対多数で条例案は否決されました。

その後、12月の都議会に、条文を修正した条例案が再提出され、これに対しても表現規制反対運動が展開されましたが、慎重な運用を求める附帯決議付きで、可決されたということです。

以上の事実を見ますと、

・2010年の「非実在青少年」の都条例改正案問題に対して、 表現規制反対運動でBL作家や女性の表現者たちが表現規制反対の声を上げていた。

ということになるかと思われますね。

4. 悪書追放運動と青少年健全育成条例


1950年代、「悪書追放運動」が起こり、手塚治作品も掲載し子供に人気だった「赤本マンガ」等の雑誌での性的・暴力的表現等について、母の会連合会やPTA等から子供への悪影響を懸念する声が上がり、多数の本を燃やす行動にも発展したそうです。
例として、『冒険王』『少女』『マンガ王』『少年クラブ』『少年ケニア』『少女クラブ』『なかよし』等の雑誌が批判を受け、少年漫画も少女漫画も槍玉に上げられたようです。
当時の新聞等での批判について、こちらの記事が詳しいですね。

上記の55年4月の日本読書新聞では、少女雑誌の表現について、以下のように批判しているようです。

これらはすべて、少女歌手が本来の歌をのけものにして、珍妙な、娘義太夫、巡礼、舞妓などになったり、はめを外した馬鹿さわぎの様を表わしたものである。
 娘義太夫、巡礼、舞妓などを美化している----『なかよし』の「なつかしの舞扇」----こと自体、問題であるが、これにおどらされる少女歌手自身、もしこれで得々としているなら、彼女らは、すでに心の健康を失った人間のいたましい形骸であり、これを敢てする出版社および成人の、人間侮じょくと搾取はにくみてもあまりある。

『日本読書新聞』1955年4月4日

政府は54年7月、「青少年に有害な出版物映画対策専門委員会」を設置し、翌年5月の答申で、
「言論、出版その他表現の自由に名をかりて青少年に有害な出版物、映画等が社会に氾濫し、心身ともに未発達な青少年の人格形成に悪影響を与えていることは看過できない事実である」と指摘したそうです。
50年代から各自治体で青少年条例が制定され、「有害図書」の店頭からの撤去が進行したそうです。

東京都では、63年10月のPTAからの条例制定を求める請願を受けて、請願を採択。翌年4月に青少年問題協議会が「有害出版物等の排除の措置」を答申したそうです。
請願では、
「少年の目に映る、誇張された性的、犯罪的社会悪を助長するような映画、その他娯楽施設の悪どい宣伝文、等が公然と社会の中に、ほうり出されている現在、どうしても行政面の措置をまたざるを得ない。」と指摘したそうです。

これに対し、63年11月に書籍協会が「出版の自由と責任に関する委員会」を開催、12月に出版倫理協議会が発足したそうです。
64年1月、「子供を守る文化会議実行委員会」が条例反対の陳情を行い、また、悪書追放運動では推進派だった日本子どもを守る会や女性団体等も規制反対の声を上げたそうです。
陳情では、
「青少年の保護のための条例は、言論、出版、思想の自由を侵し、憲法違反につながるもので、子どもの人権をふみにじるものであるからこれを制定しないように」としたそうです。
7月の聴聞会では、後の「とらわれの聴衆」判例で著名な伊藤正己氏も反対を表明したそうですが、条例は可決されたということです。

5. 1984年に国会で少女向け雑誌が批判され、翌日に2誌が廃刊を決定した事実


1984年2月、衆院予算委員会で、『ポップティーン』『ギャルズライフ』『キャロットギャルズ』『キッス』『エルティーン』の5誌の少女向け雑誌が名指しされ、その性表現が槍玉に上げられたそうです。

国会質問では、
「体位から始まり、それからどうやったらそれが成功するかということから、さらに中絶、愛撫術、同性愛のやり方、それからオナニー学、体位学、浮気学、イラストで全部入っております。それで十三、十四歳の子供がボーイフレンドとのそういうことについての体験談、これが克明に記されておるのであります」
「こういうものが堂堂と売られておるという状況は、まさに私は政治家の一人として放置できません」等という指摘があり、
これに答えた当時の首相は、
「出版や言論については十分配慮をするけれども、青少年たちをこの俗悪な、あるいは犯罪行為を誘発するような環境から守ることについては、必要あらば立法も辞すべきでない」等と言及したそうです。

この国会質問の翌日、『キッス』『キャロットギャルズ』は廃刊を決定したそうです。

以上の事実を見ますと、

・70年近く前の「悪書追放運動」の頃から、男性向け雑誌のみならず、女性向け雑誌(少女雑誌)の表現も批判を受けており、廃刊を余儀なくされた事例もある。

ということになるかと思われますね。


6. 2008年にBL小説が市立図書館から排除される騒動が発生した事実


2008年にBL小説が堺市立図書館から排除される騒動があり、それに対する表現規制反対運動がありました。
当時を振り返る、うぐいすリボン理事のツイートを引用させて頂きます。

2008年7月、大阪府堺市のサイトの「市民の声」で、以下のような意見が掲載されたそうです。
「堺市の4つの大きな図書館において、一般に「BL(ボーイズラブ)」と称される少女向け男性同性愛の本が大量に開架されています。男性同士の性愛行為の描写まであり、しかも、そのような内容が一般に少女向けの本であることには驚きを隠せません」
「子どもに対する影響を心配する親のことをまったく考えていない」
「こんな本を大量に収納しているのは「堺市の恥」です」

これに対し、堺市は図書館に所蔵のBL本が5499冊、366万8883円になると報告した上で、
「青少年の健全な育成を図る観点から、中央図書館では閲覧室に展示せず書庫入れとし、特に請求があった場合に閲覧可能としておりました。しかしながら館によっては、ご指摘のとおり閲覧室に展示していた状況がありましたので、すみやかに書庫入れにいたしました」
「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わないことといたします」等として、図書の廃棄を示唆したそうです。

これに対し、東大教授の上野千鶴子氏、福井「ジェンダー図書排除」究明原告団の寺町みどり氏らが、BL図書の廃棄の差し止めを求める住民監査請求を提出したそうです。
新聞や大阪の番組等も、図書館の自由や表現の自由の尊重を求める主張を紹介したそうです。

その後、「市民の声」には、
「図書館が特定図書の価値判断を下すのは間違っている」
「利用者が個々に判断を下すために、多様な価値観に基づいた多様な資料を提供することこそが図書館の使命である」といった意見が届き、
堺市は、
「所蔵図書のうち、表紙、挿絵、イラスト等で特に過激な性的描写のある図書については、自由な読書活動を尊重しつつ青少年に配慮するため、開架せずに書庫に収蔵し、請求があった場合には、閲覧、貸出に対応しています」として、方針転換したということです。

規制反対運動の中心だった上野千鶴子氏は、『創』09年5月号「堺市立図書館、BL本排除騒動の顛末」で、
「以前にコミックを巡る「表現の自由」論争がありましたが、そこでも「子どもの教育によくない」という理由が錦の御旗として使われていました。それが今回、BLにもとうとう及んだか、という印象です。
「表現の自由」論争の時には、ライターや編集者、知識人ら、コミック界の男性たちが、コミック規制に危機感を感じて、コミック擁護のために動きましたね。その彼らが今回、静観を決め込んでいるのは、なぜでしょうね」と言及したそうです。

これについて、長岡義幸氏は次のように指摘しています。

九〇年代のコミック規制のときにも、「有害」コミック問題を考える会などのやおい好きのフェミニストらが規制反対に立ち上がっていた。 BL規制問題では、日本図書館協会のほか、図書館問題研究会や図書館員を中心にする「ヤングアダルトサービス研究会」、利用者団体の「堺市の図書館を考える会」なども堺市図書館の対応を批判した。性表現の自由を求める運動は、「男の専売特許」というわけではない

『マンガはなぜ規制されるのか』

なお、上野千鶴子氏は上記の講演会で、表現の自由について、次のように言及したそうです。
「本日うぐいすリボン主催『堺市立図書館BL小説廃棄要求事件をふりかえる』。図書館関係者、BLファン、「表現の自由」派が一堂に。上野は一貫して「表現の自由」擁護の立場。「想像力は取り締まれない」と壇上で発言したら拍手を受けた。」


7. 列伝

・里中満智子先生

里中満智子先生(大阪芸術大学教授)は日本漫画家協会理事長を務められ、表現規制反対運動にも参加されています。
90年代の有害コミック騒動では、92年3月に多くの漫画家、編集者たちが集まり、表現規制反対の声を上げた、「コミック表現の自由を守る会」に参加されています。
同会は、石ノ森章太郎、里中満智子、さいとう・たかを、ちばてつや、永井豪、牧野圭一、山本直樹、柴門ふみ、石坂啓(敬称略)たちが参加し、40誌超の雑誌に意見広告を掲載したそうです。

また、2010年の「非実在青少年」の都条例改正案問題では、表現規制反対の記者会見で、ちばてつや先生、永井豪先生、竹宮惠子先生たちとともに出席し、規制反対の声を上げられました。

・竹宮惠子先生

竹宮惠子先生(京都精華大学元学長)の、BL漫画のパイオニアとも言われる『風と木の詩』(1976年から週刊『少女コミック』等で連載)は、2010年の都条例改正での規制対象となる恐れがあり、竹宮先生も表現規制反対の集会で声を上げられていたそうです。

70年代、永井豪先生の『ハレンチ学園』が悪書として批判された時、竹宮先生は同書を読んでみようと思ったそうです。女性の身体の露出は良くないとされる社会の風潮に対し、女性の立場で、「どこがいけないの? 女性の身体そのものがよくないと言っているような気もする」と思ったということです。

『風と木の詩』を読んだ人が嫌いと言うか好きと言うかはその人に任されている、とのことで、暴力的な漫画を描く学生については、それも良いとして、普段は口にしてはいけないことでも漫画は語らせてくれる。「ひどい」とされるような漫画もそれに慰められている人もいるのだ、と言及されています。


・藤本由香里氏

藤本由香里氏(明治大学教授)は90年代の有害コミック騒動当時から規制反対運動に参加され、2010年の「非実在青少年」の都条例改正案問題では「東京都青少年健全育成条例改正を考える会」の共同代表として活躍されました。
児童ポルノ禁止法改正案への反対、松文館事件での弁護側証人として出廷、有害図書指定の範囲拡大への反対等、活躍は多岐に渡ります。

藤本氏は「性の商品化」等とも指摘されるポルノグラフィティやセックスワーク等は必ずしも悪ではなく、関係者の人権を守りつつ、自由な表現を擁護する立場とのことです。
2010年の都条例改正案問題では、コンテンツ文化研究会、山口貴士氏とともにロビー活動を行い、漫画家の先生方とともに記者会見を開催し、表現規制反対運動の中心で活躍されました。

・水戸泉先生

BL作家の水戸泉先生は、2010年5月の「非実在青少年」の都条例改正案への反対集会に参加されていました。
なお、09年頃、BL作品に学園モノやショタを出さないように編集者から言われたそうです。これは都条例改正を見越した自主規制の動きだったということです。

2016年2月の国連女子差別撤廃委員会の表現規制の動きに対して、表現規制に反対する意見書を女子現代メディア文化研究会として提出されました。
また、コミケットカタログに、表現規制は男性向けだけでなく、女性向け作品も対象になる、といった内容の寄稿もされたそうです。


・山田久美子氏

山田久美子氏は2010年の都条例改正案問題を受けて勉強会を始め、13年3月に女子現代メディア文化研究会を設立されました。
その趣旨で、以下のように表明しています。

女子現代メディア文化研究会は、小説、漫画、アニメーション、ゲーム、デザイン、絵画、彫刻、美術品、その他すべての『表現』に平等な『表現の自由』を求めます。表現者、鑑賞者の性別による差別に反対し、表現の指向が男性向であるか、女性向であるかの垣根は設けません。各条例、法律が、実際の人権侵害による『実在する被害者』を救済するためのものになるよう求めます。

13年の会田誠展作品撤去問題では、抗議声明を公開。
14年10月の、ろくでなしこ裁判を議題とした、狩野愛氏主催のシンポジウムでは、ろくでなしこ氏、柴田英里氏、山口貴士氏、山田久美子氏が登壇されたそうです。
13年9月の児童ポルノ禁止法改正の修正を求める意見書
16年2月の国連女子差別撤廃委員会の表現規制の動きに反対する意見書
19年4月の子どもの権利条約の履行ガイドライン案に反対する意見書
22年4月の国連女性機関の「月曜日のたわわ」への抗議に疑義を呈する意見書
等を公開されています。

また、表現やジェンダー等について考えるシンポジウム等を多く開催されています。
2021年11月に開催された、オンラインシンポジウム「女性と性表現 ー表現者・ファンの視点からー」では、女性表現者の自由研究会が主催し、AFEE(エンターテインメント表現の自由の会)女性支部、女子現代メディア文化研究会、千住コンテンツ会が共催・後援し、コンテンツ文化研究会が協賛し、
登壇者は、神田つばき氏、藤本由香里氏、笠原美智子氏、よーへん氏、山田久美子氏、柴田英里氏が参加されたそうです。
シンポジウムに参加された柴田英里氏のツイートを引用させて頂きます。

シンポジウムの趣旨では、以下のように指摘しています。

昨今は、インターネット上では女性表象が炎上する事例が多くあります。その際には、ジェンダーやフェミニズム、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)の観点から表現を批判する声が多く寄せられることがあります。

よくジェンダーやフェミニズムは一枚岩ではないとは言われますが、性表現を肯定し称揚する言説は、ジェンダーやフェミニズム運動の中にも、たしかに存在してきました。さらに、性表現の領域で活躍する女性の表現者や受容者の存在を無視することも出来ません。性表現の否定は、女性の自由や欲望を考える上でも、大きな損失となりえるのです。

本オンラインシンポジウムでは、「女性表現者の性表現」「性表現の女性ファン」を2つの主軸として、様々な分野で活躍している登壇者の発表と参加者を交えたディスカッションを行い、性表現の領域に女性表現者・女性鑑賞者が実在し活躍してきたこと、またそうした活動の歴史や意義を提示し、インターネット上の活動として記録に残していくことを目的としています。

結び


先般、都議会において、漫画家の星崎レオ先生、栗下善行元都議、森川ジョージ先生が中心となり、「不健全図書」の名称変更の陳情が出され、ちばてつや、里中満智子、諫山創、つくしあきひと、福本伸行、真島ヒロ、皆川亮二、渡辺航、村田雄介、永野のりこ(敬称略)をはじめ多くの先生方が賛同されました。

この陳情は、2月9日の都議会文教委員会で、立憲、共産、ミライ会議が賛成。自民、公明、都民ファーストの反対で不採択となりましたが、(なお、賛成議員は女性でした)
名称変更には前向きな発言が多かったようですので、都条例改正へと向けた機運が盛り上がりつつありますね。
ぜひ超党派で取り組んで頂ければと思っております。

・都議会文教委員会の録画(1:08頃)


「イラストレーター白書 2019」「漫画家実態調査アンケート 2021」では、漫画家やイラストレーターの約7割が女性、という調査結果もありますように、男性も女性もともにコンテンツ文化を支えている、ということは事実だと思われますね。

「BL作品も男性向け作品も女性向け作品も含めて、全ての作品の表現の自由が守られるべき」

という原則を再確認して、
老若男女、力を合わせて、表現規制に反対していきましょう。

以上です。

ご意見ご感想、お待ちしております。