BL作品と表現の自由活動について
どうも、最弱アンチジェンダークレームのNです。
最近、SNS上の表現の自由界隈において、BL作品のゾーニング等をめぐり、侃々諤々の論争が巻き起こっていますね。
私の意見としては、以下の通りです。
2010年5月の東京都の「非実在青少年」の青少年健全育成条例改正案に反対する集会で、BL作家さんが表現規制反対の声を上げられており、この時点ですでに表現規制がBL作品にも及ぶとの認識から、当事者として反対活動をされていたという事実があります。
BL作品も男性向け作品も女性向け作品も含めて、全ての作品の表現の自由が守られるべき、という大原則を踏まえた上で、
皆で力を合わせて、表現規制に対抗していきましょう。
「表現の自由」を標榜している皆さんにお聞きしてみたいのですが。
— N (@beech7245) May 21, 2022
「自分の嫌いな作品は、誰かの好きな作品」ということで、
BLも子育て漫画も、
男性向け作品も女性向け作品も含めて、
全ての作品の「表現の自由」が守られるべき。
というのが大原則だと思うのですが、違うのでしょうか。
以上です。
以下は補足になります。
1.2016年2月の国連女子差別撤廃委員会による「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」という表現規制の動きに対して、多くのBL作家さんたちが表現規制反対の声を上げられていた事実
2016年2月の国連女子差別撤廃委員会による「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」という表現規制の動きに対して、
竹宮惠子先生(漫画家・京都精華大学学長)、水戸泉先生(BL小説家)をはじめ、24名ものBL作家さんたちと、多数の女性クリエイターさんたちが表現規制反対を表明されていました。
女子現代メディア文化研究会により意見書として公開され、性的暴力の表現を含む作品に対する、女性の権利擁護を理由とした表現規制の動きに対して、真っ向から反論している、素晴らしい内容だと思われますね。
ぜひ周知を徹底したいところですね。
【意見趣旨】
私どもは「日本における女性の権利」の保障につきましては大いに賛同いたします。一方で、そうした保障をするための手段が妥当であるか否かは慎重に検証したいと考えます。「日本における女性の権利」の保障のための「性的暴力を描写したビデオや漫画の販売の禁止」という手段が妥当であるか否かを問われれば、それは否であると答えなければなりません。
【意見の理由】
[ 理由1 ]
漫画やビデオゲームといった創作物上の架空の性的暴力は、実際の人権侵害ではなく、女性の権利の保障としての意味がないからです。
[ 理由2 ]
日本において、特に漫画の創作分野は女性が自ら築いてきた女性が活躍する場です。「性的暴力を描写した漫画」を販売禁止すれば、その影響により、かえって日本の女性に対する差別的状況を生み出すからです。
なお、女子現代メディア文化研究会は、2022年4月に漫画『月曜日のたわわ』の広告に対して国連女性機関が抗議したことについて、疑義を呈する意見書を公開しています。
2.2010年5月の東京都の「非実在青少年」の青少年健全育成条例改正案に反対する集会で、BL作家さんが表現規制反対の声を上げられていた事実
2010年5月の東京都の「非実在青少年」の青少年健全育成条例改正案に反対する集会に、BL漫画家でもある竹宮惠子先生(京都精華大学マンガ学部長)、水戸泉先生(BL作家)らが参加されており、
この時点ですでに表現規制がBL作品にも及ぶとの認識から、BL作家さんが当事者として表現規制への反対活動をされていたという事実があります。
この事実を見れば、2010年の東京都の「非実在青少年」の青少年健全育成条例改正案の当時から、決して対岸の火事などではなく、BL作家さんたちが表現規制の当事者として表現規制への反対活動をされていた、ということが明らかですね。
この事実はぜひ周知を徹底したいところですね。
3.BL作品の表現に対する規制の強化を求めることについての私見
ここからは私見になります。
昨今、SNS上での表現の自由界隈の一部で、BL作品について「こんなに性的な表現を含む漫画が全年齢の書籍として売られていても良いのか?」といった疑義を呈する意見が散見されますが、
これは漫画における性的な表現に対する規制の強化を求めるものであり、端的に言って表現規制の強化を求めるものであるように思われます。
これについては、「男女平等」といって、「いわゆる男性向けの漫画における規制と同等の規制を、BL作品にも求めるものである」といった意見があるようですね。
それも一つの意見でしょうけれども、まず、全年齢の男性向けの青年漫画においても性行為が描かれている作品がありますので、そちらはどうするのか、という話にもなるであろうことと、
そのような属性での対立がエスカレートした結果、どうなるのかというのは、先日の海外でのゲームのレーティングをめぐって「通報合戦」があった、という話がまさに当てはまるのではないかと思われますね。
※この海外のニュースについての裏付けは現時点で確認できていません。
「あの作品のレーティングはおかしい」「その作品のレーティングはどうなのか」という応酬の果ては、これまで規制されていなかった作品までもが規制対象になってしまい、焼け野原になってしまうのではないでしょうか。
要するに、みんな仲良くしましょう、ということですね。
以上です。
お読み頂き、ありがとうございました。