空き家を民泊に! 狙い目は〇〇県
民泊を始めてみようかな?追加で物件を探してみようかな?とお考えのみなさん。全国の空き家の分布はご存じですか。
空き家はすなわち将来の民泊物件。
掘り出し物がねむっている可能性が高いのはズバリ、和歌山県・山梨県・鹿児島県です!
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民泊数、1位は東京・47位は鳥取県
総務省の最新のデータ(2024年4月発表)によると、2023年現在、日本全国に空き家は900万戸あります。総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は13.8%。いずれの数値も過去最高を記録しています。
都道府県別に、空き家数をみてみましょう。
1位はダントツで東京都。898,000戸もの空き家があります。さらに大阪府が2位で703,000戸、3位・神奈川県466,000戸、4位・北海道451,000戸、5位・愛知県433,000戸と続きます。上位5都道府県で、全国の空き家の約1/3を占めていることになります。
一方、数が少ない県はというと、最下位は鳥取県で41,000戸。 45位は福井県&佐賀県で53,000戸、44位・島根県54,000戸、43位・ 山形県62,000戸と続いています。
空き家数 VS. 実際の宿泊人数
このデータをどう民泊に活かせばいいのか。今回は、実際の宿泊人数と比較して、そのヒントを探ってみたいと思います。
全国の空き家数と空き家率、述べ宿泊人数をまとめたリストがこちらです。
国土交通省が発行する最新の2023年度版『観光白書』によると、2022年の全国延べ宿泊人数は45,046万人泊でした。
都道府県別にみてみると、1位はこれまた東京都で5,904万人泊。2位は大阪府で3,052万人泊、3位・北海道2,917万人泊、4位・千葉県2,280万人泊、5位・神奈川県2,209万人泊となっています。
これを空き家数トップ5と比較すると、千葉県と愛知県を除く、4/5が同じ顔ぶれであることがわかります。つまり宿泊ニーズ最上位層は、「空き家が多い+観光客も多い」地域であるといえます。
これらの地域では、民泊チャンス大です。
例えば賃貸で借り手がつかないアパートや住宅利用前提で買い手がつかない一軒家など。空き家を民泊に回すことができれば、すでに多い観光客のニーズをどんどん取り込める可能性あります。まだまだ使える空き家を、不動産ビジネスから観光ビジネスへとスライドさせることで、需要と供給のマッチングを生む、その成功チャンスが高い地域といえるでしょう。
続いて、最下位群のラインナップも確認してみます。
述べ宿泊人数の最も少ない都道府県は下から順に、徳島県184万人泊、鳥取県 188万人泊、佐賀県199万人泊、奈良県207万人泊、高知県256万人泊となりました。
空き家数が少ない下位5県と比べると、鳥取県と佐賀県が共にランクインしています。これらの県はいってみれば「空き家が少ない+観光客も少ない」地域。相対的に見ると、空き家を民泊として活用するうえでは、苦戦が強いられそうな地域といえそうです。
商機は空き家率トップ層にあり!?
最後に空き家率をみてみましょう。
空き家数1位の東京都は、空き家率としては11%で44位と最下位群に位置します。これは母数となるそもそもの住宅数が多いためです。つまり数だけみれば空き家は多いものの、いざ良い物件を見つけるとなると、競争率が高くなることは覚悟せねばなりません。
11%ということは、ざっくり10戸に1戸が空き家の状態。これでもかなり多いように思えますが、空き家率トップ層は、なんと20%超え。つまり5戸に1戸が空き家状態。この中から探す方が、たとえ空き家数自体は少なくとも、掘り出し物に出合える可能性が高く、また競争率も低そうです。
では実際のランキングはというと、上記のリストにあるように、1位は和歌山県・徳島県 21.2%。3位山梨県20.5%、4位鹿児島県20.4%、5位高知県20.3%となっています。
この5県のうち、述べ宿泊人数で下位5位に入っていないのは、和歌山県・山梨県・鹿児島県。この3県は「空き家率は超高い+観光客はそこそこ来ている」地域といえます。山梨県にいたっては、述べ宿泊人数ランク20位と、「そこそこ」どころか半分より上です。
これらの地域では、観光に適した条件の空き家を見つけることができれば、民泊がうまくいく可能性が高いです。つまり、空き家を活用した民泊マーケットとしては、かなり狙い目だと考えられます。
最後に
今回は、全国の空き家の分布から、今後の民泊開業にあたってチャンスが見込める地域を考えてみました。
ポイントは、
全国の都道府県別の空き家の数、上位は東京都、大阪府、神奈川県、北海道、愛知県
述べ宿泊者数のデータと比較すると上位の顔ぶれはほぼ同じで、空き家を民泊に回せるポテンシャル大
空き家の割合が高いが、宿泊人数も少なくない、和歌山県・山梨県・鹿児島県も狙い目
以上3点です。
潜在物件の分布・宿泊の需要をしっかり把握し、効果的に民泊を営んでいきましょう!
文=町田紗季子
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