社会システム論|家族機能:潜在的家機能2

最低限生命維持家機能について

つまり、他者との関係性において、家は他者との関係性のうち重要な道具でしかないことがわかる。例えばの話であるが、火星に移住した場合、思考実験をしてほしい。コロニーと呼ばれるモジュール施設では生命維持するための必要最低限な機能が備わっている。空気循環装置、排泄物ろ過装置、体温ホメオタシス装置、アミノ酸連結栄養素食物、等。だ。ソレ以外に、火星に一人で住むと仮定して、何か他に必要だろうか考えて見てほしい。このコロニーモジュールでは生命が生きるための全ての機能が備わっている。これ以上何も必要が無い。火星に一人ぼっちで生きているだけだ。それ以外、生命という「存在」の意味や目的は「種の保存」以外は無いだろう。洗濯機や、テレビ、など必要が無い。ましてや出社するための身支度をする道具すら必要が無い。火星に住むことにおいては、家機能としてのファンクションが変わってくるとかんがえられる。もちろん、780万円手元にあったとしても、なんの価値もない。火星には商店も、セブンイレブン的なものもなんもない。780万円は、紙でできた780枚のものでしかない。マインクラフトで考えても、かまどやベッドやチェスト、クラフト台、以外は、正直なんの意味もない。実際のリアルな家のような作りに近づけても、風呂や便所はマインクラフトでは必要が無い。あっても意味が無い。マインクラフトというゲームにおいて家は、夜間モンスターに襲われないのと、発掘した資源リソースを保管&クラフトするためのだけの家でしか無いのだ。この生命維持するために最低限の家機能を、生命維持最低限家機能としよう。こんな感じで、生きる上で何を目的として生きている「存在」としての意味は、おおよそ地球上では、他者との関係性が先ほどの生命維持最低限家機能以外のものだと考えられる。つまり、コロニーのモジュール施設以外のものが、地球上において他者との関係性を占める意味のある家機能のもつ道具であるということだと考えよう。

すでに社会には最低限な生命維持家機能は潜在的にある

それでは、生命維持最低限機能は、生きる上で必要なもので、ない場合は、それは生命の死に直結するわけであり、それはたとえ生きることができていれば生命維持最低限家機能は、たとえ家がなくとも潜在的に世界に存在している。でなければ、家ののないホームレスが場合によるが長生きしていたりすることもできない。ただホームレスは火星のモジュール施設と同様に、生命維持だけの家機能しか必要が無いわけであって、社会での労働力への生産にはもっと他の家機能が必要になってくるはずだ。

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