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弱っている時程沼りやすい話

人は弱っている時、新しい沼にハマりやすいという話を聞いたことがある。当時特に深い沼を持っていなかった私は友人と他人事のようにケタケタ笑ってその話をしていた。

その後、特大ブーメランが返ってきて本田康祐…そしてOWVという深い深い沼にハマるとは…その時の私は知らなかった。



出会いは突然

ある日、友人からLINEが届いた。

投票を手伝って欲しい。

それは「PRODUCE101JAPAN」というサバイバルオーディション番組で視聴者の投票によってデビューが決まるという話だった。当時の私は初めての子育て奮闘中。夜中は数時間おきに起こされる生活だったためなによりも睡眠優先。こういった話は断るつもりでいたのだが、今まで数多くの沼を共にしてきた友人の必死な姿に手伝うことにした。

(この時本田くんの画像と一緒に、好きそうな子もいるよ!と現OWVのメンバー中川勝就くんの画像が送られてきたのも運命だと思っている)

が。

送られてきた友達が推しているホンダクンの画像に首をかしげてしまった。

今まで知っている友人の好みとは少し違っていた。キリッとした目元にしっかりした体つき、そしてなにより目を惹く赤髪。イカツ!!!!!それが第一印象だった。



沼は突然現れた

せっかく投票する権利があるのだからと、彼らのパフォーマンスをみるため送られてきた動画のURLを押した私は混乱することになる。

同じ人????

先程送られてきたイカツめの彼が柔らかな笑みを浮かべ画面の向こうの"君"のために踊っていた。しっかりとした体から繰り出される軸のブレないしなやかなターン。前髪をおろしているからか、先程送られてきた画像より幼く感じる。そこがまさに本田康祐の沼の入り口だった。

そしてふと目にしたかの有名なピットダン〜事件。真っ黒なスーツに身を包んだ大人の色気をまとっためちゃくちゃ顔が整った集団がファンに優しくどこか縋るように、話しかけていたところで事件は起こった。

事件の発端は大澤駿也。

彼が急にリズムに合わせて!と佐野文哉にフリ、佐野からどんどんと感染し大人の色気をまとっていた彼らはワチャワチャととっ散らかり(褒めてる)こちらが先程までとのギャップに混乱している内に収束。あの事件は後世にまで語り継ぎたいと思う。

そこから時間の隙を見ては練習生のパフォーマンスを見ては感動し、本編を見ては泣き、投票し続けた。

不思議なことに、昼間は外で走り回り睡眠時間も体力も細切れに削られ疲れが取れなかった体は日々元気になり、何をしても泣き止まなかった我が子をあやし虚無を見上げる時間が少なくなった。



トラウマとなった12月

番組を見ていた方はわかるだろう。そう、ファイナルステージが披露された日。

毎日投票して、微力ながらでも力になれていただろうか。不安と期待で吐きそうになりながらテレビの前で小さな我が子を抱きしめながら見守っていた。(番組冒頭で後のOWVメンバーの1人、佐野文哉くんのナレーションがあり叫んだと同時に悔しさで泣いたのはまた別の話)


ファイナルステージの彼のパフォーマンスはそれはもう素晴らしかった。

ビジュアルは勿論なのだが、衣装が最高に似合っていた。目を奪う真っ赤な髪に深い蒼のスーツ。スラックからみえる黒の靴下からなにもかも、彼に合っていた。ダンスや歌のパフォーマンス、カメラへのアピールは息を呑んだ。歌詞の通りBlake downされたのは私だけではないはず。

そしてサビの鬼ステップ。これを嫌いな人はいないんじゃないかと思う。

本当に、最高だった。

けれど、結果は惜しくもデビューを逃してしまった。


なんで、どうして。

ただそれだけが私の頭の中にあった。



更新されたSNS

その後、更新されたSNSはファンに向けてのとても優しく温かいものだった。彼はいつもそうだった、人のことを何よりも想いやって全てを包み込んでしまうのではないかと思うぐらい大きな懐で周りを愛していたと思う。そして、その日から不定期に更新されていくSNSに私たちファンは何度喜んだかわからない。そんな彼から4月11日。それは、突然と発表される。

この日を私たちは一生忘れることはないと思う。

その日は丁度 彼、本田康祐くんの誕生日だった。



OWV誕生

本田康祐、中川勝就、浦野秀太、佐野文哉。4人の元練習生から結成されたグループが誕生し、OWVと名づけられた。そしてその日から目まぐるしい程の供給に溺れかけた。

特に8月からシングル発売月の9月までの供給は恐ろしく、1日一個でええんやで!!と何度叫んだかわからない。(怖いことにデビューして一年経った今でも叫んでいる)

結成特番生放送

ラジオ生配信

デビューシングル発売記念生放送

まだデビューしてまもない新人をとことん生放送に放り込む吉本の鞭と信頼している飴加減がたまらなく震える。


番組当時、まだ言葉もたどたどしかった我が子は今やOWVのMVを見ると一緒に踊り出し、歌が聴こえてくると歌い、OWVメンバーの1人、浦野秀太くんが大好きなんだとメンバーカラーの黄色いクレヨンを持ってニコニコ笑顔で教えてくれる(この齢にして推しを誕生させてることにオタクの血は怖いな、と思う)


あの時、本田くんに出会っていなかったら今の私はどうなっていただろうか。

新しい環境で頼れる友達も近くにいない、気軽に話せる友達もいない、うっすら明るくなってきた早朝に主人を起こさないよう泣き止まない我が子をベビーカーにのせ町内を歩き回り寝るのを待ったり、暗い夜中に抱きしめながらゆらゆら揺れ、一生続くんじゃないかと錯覚したあの感覚に呑まれていたんじゃないかと思う。

自分が好きだったものも忘れ、メイクもお洒落も忘れ、食べることも、大人と話すことも忘れ、日々何かに追われ余裕がなく弱っていた私にふっと力を抜く場所を教えてくれたのは紛れもない本田くん、推しの存在だった。

子どもは可愛い。けどたまに疲れる時もある。

怪我をしないように、危険がないようにと毎日毎分毎秒神経を研ぎ澄ませて、寝ている時ですら緊張していた毎日。そんなとき、気持ちを切り替えられる場所があると乗り越えてまた頑張れる。ある意味命の恩人だった。


なんだかまとまりない話になってしまったけれど、要はOWV最高。ということです。

思うようにいかない今の世の中でも笑顔で過ごせているのは彼らのおかげで、いつも助けてもらっている。きっとそーゆう人は多いんじゃないかと思う。

そして、願わくば、はやくこの状況が落ち着いてペンライトで埋め尽くされた客席をたくさんOWVに見せてあげたい。


それが、お母さんでも、誰かの奥さんでもない"私"を思い出させてくれた彼らへの恩返しの1つだと思っている。



OWVとは

グループ名「OWV」には “Our only Way to get Victory~勝利を掴む僕たちだけの道~ 誰にも真似することのできない唯一無二のグループとなり、この世界で勝利を掴む”というメンバーの強い想いが込められている。(公式サイトより引用)

オフィシャルサイトhttps://owv.jp/