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積読(つんどく)記事を消化したい!どの生成AIを使う??(前編)

このブログでは、私が日常で生成AIを使った事例を紹介しています。

いつもは、ChatGPTを使った事例を取り上げることが多いのですが、今回は比較のためにいろいろな生成AIに触れてみようと思います。

長くなったので前編・後編で分けました。前編の今回ご紹介するツールは以下の3つの生成AIです。

  • ChatGPT

  • Gemini

  • Perplexity


はじめに

今日のテーマは「積読(つんどく)記事の消化」です。

積読(つんどく)記事とは、私が勝手に読んでいる名称で正式名称ではありません。私のスマホブラウザに溜まっている「あとで読もうと思っているニュース記事、ブログ記事、SNSで紹介された情報、対談アーカイブ記事、などなど」です。

似たもので、「デジタル積読」という名称があるようですが、デジタル書籍やデジタル漫画も含むもののようなので、今回は「積読記事」として書いていこうと思います。

積読記事どうしてますか?

上にも記載した通り、私のスマホ上には様々な積読記事が溜まっています。

ちょっとした記事ならその場で読んで終わりですが、「今自分が勉強していること・興味があることに関係する記事」「今後役立ちそうな記事」など、中身が気になるものや、その場で読むには分量が多い記事だとついついブラウザ上で開いておく、ということをやってしまいます。

スマホブラウザの積読記事

この時の積読記事は34個。多いときだと、60個を軽く超えます。。。

その場で読まない記事はその程度の価値だ、という気持ちももちろんあります。そう頭ではわかっていても捨てきれない、そんな積読記事の消化に、生成AIを使ってチャレンジしてみたいと思います。

生成AIを使ってみた

それでは、「積読記事の消化」を目的に、いろいろな生成AIを使ってみました。

今回対象にした記事はこちらです。Paul Graham による「How to Start Google(https://paulgraham.com/google.html)」の日本語訳です。

Xで見かけて気になったのですが、文字数が7800文字超え…。すぐには読めずにずっとブラウザに入れたままでした。

こちらの記事を消化するにはどうするか、それぞれの生成AIで試してみたいと思います。

ChatGPT

まずはChatGPT。記事のURLを貼って要約してみます。使ったモデルはChatGPT4o(フォーオムニ)です。

私:
URLの記事を日本語で要約してください https://www.yamdas.org/column/technique/googlej.html

ChatGPT:
この記事は、Paul Grahamがスタートアップを始めるためのアドバイスを提供しており、特に技術に強い若者向けに書かれています。成功するスタートアップを立ち上げるために必要な要素として、テクノロジーの習得、アイデアの発見、そして共同創業者の見つけ方を強調しています。Grahamは、テクノロジーへの情熱を持ち、自分や友人が使いたいと思うものを作ることが成功の鍵であるとしています。

ChatGPT 4oとのやり取り

ぎゅっと7800文字超えの文章をぎゅっとまとめてくれました。ただ、ざっと読みたいだけであればこれはこれで良いですね。

Gemini

続けてGemini。同じように質問してみました。Geminiは無料版を使っています。

私:URLの記事を日本語で要約してください https://www.yamdas.org/column/technique/googlej.html

Gemini:
これは、Googleを始める方法に関する記事です。この技術と共同創業者を見つける方法について説明しています。この記事では、良い大学に入るために良い成績の重要性についても述べています。 重要な点は、技術を学ぶために独自のプロジェクトに取り組む必要があるということです。他の人のプロジェクトに取り組むことで、共同創業者やアイデアを見つけることができます。

Geminiとのやりとり

文字数はChatGPTとほぼ変わらずですね。

今回の要約は、ChatGPTの方が要点を押さえている印象はあり、私は好きです。ただ、課金/無課金の差や、たまたまこの結果ということもあるので、何回か(時間があれば両方使って)比較する方がよさそうです。

さらに補足として、今回URLを貼り付けて、生成AI側にWEB検索を求める形で質問しています。

URLを用いて質問すると、著作権への配慮からか、回答の出力が少なくなる傾向を(個人的に)感じます。

試しに、プロンプトはあまり変えずに記事の全文を貼り付けてみました。

私:以下の文章を要約してください 
(プロンプト上に全文貼り付け)

Gemini:
要約

ポール・グレアムによる「Googleの始め方」の要約

この文章は、若者に向けて、スタートアップを始める方法、特にGoogleのような大企業を創出する方法について解説しています。

スタートアップを始めるために必要な3つの要素テクノロジーへの熟練: 特定の技術分野を深く学ぶことが重要です。プログラミング、デザイン、製造など、自分が最も興味のある分野を選び、積極的にプロジェクトに取り組むことでスキルを向上させましょう。
優れたアイデア: 周りの人々が本当に必要としているもの、または改善できる問題を見つけ出すことが重要です。自分の経験や興味に基づいたアイデアから、革新的なサービスや製品を生み出すことができます。
優秀な共同創業者: 大学など、優秀な人材が集まる場所で、共通の目標を持つ仲間を見つけましょう。共同創業者との協力は、スタートアップの成功に不可欠です。


成功するスタートアップの秘訣興味のあることに取り組む: 好きなこと、得意なことを追求することで、長期間にわたってモチベーションを維持できます。
プロジェクトを通じて学ぶ: 実践を通して学ぶことが、最も効果的な学習方法です。
良い大学に進学する: 優秀な人材が集まる大学は、共同創業者やアイデアを見つける上で大きなメリットとなります。
友達や周囲の人々のために作る: 自分たちが本当に欲しいものを作ることで、ユーザーのニーズを的確に捉え、成功する可能性を高めます。


まとめ

この文章は、若者たちに、スタートアップを始めることへの挑戦を促しています。成功の鍵は、情熱、好奇心、そして行動力です。自分自身のアイデアを信じ、積極的に行動することで、誰もがGoogleのような偉大な企業を創出できる可能性を秘めていると、著者は主張しています。

ポイント実践重視: 知識だけでなく、実際に手を動かし、プロジェクトに取り組むことが重要です。
共同創業者との協力: 1人ではできないことを、仲間と協力することで実現できます。
良い大学進学のメリット: 優秀な人材との出会いや、起業家精神を育む環境が得られます。
ユーザー中心の考え方: ユーザーのニーズを満たす製品やサービスを提供することが重要です。


補足この文章は、あくまで一般的な指針であり、すべてのスタートアップに当てはまるわけではありません。
スタートアップを始めるには、多岐にわたる知識やスキルが必要となります。
失敗を恐れずに、常に学び、成長していく姿勢が大切です。
この要約が、あなたのスタートアップへの挑戦のきっかけになれば幸いです。

より詳しい情報が必要な場合は、元の文章を参照してください。
もし、この要約について何か質問があれば、お気軽にお尋ねください。

Geminiとのやり取り

さっきよりもぐっと文章量が増えました!内容の精度も上がっていますね。元々の文章を読む時間は無くても、これくらいの粒度であればさくっと読めそうです。全文貼り付けの方が文章量が増え、精度が上がるのはChatGPTも同様でした。

ただ…、元の目的が「積読記事の消化」であることを考えると、「全文貼り付け面倒くさいな」と思う自分もいます(ごめんなさい)。

他の生成AIも試してみます。

Perplexity

AI搭載の検索エンジンである「Perplexity」も試しました。Perplexityは、ソフトバンクユーザーなら有料版が一年間無料で使えるというニュースでも話題になりました。

私:URLの記事を日本語で要約してください https://www.yamdas.org/column/technique/googlej.html

Perplexity:
Paul Graham による "How to Start Google" の日本語訳を要約すると以下のようになります。

## スタートアップを始める方法[1]
- 自分の会社を始めることで、通常の仕事の厄介事から逃れられる
- 自分のプロジェクトに取り組むのは面白く、金持ちになれるかもしれない

## Google のようなスタートアップを始めるのに必要な3つのこと[1][2]
1. ある種のテクノロジーに長けること
- 自分のプロジェクトに取り組むことで習得できる
- プログラミングが特に有用
2. スタートアップのアイデア
- テクノロジーに長けていれば、世の中に必要なものが見えてくる
- 自分や友人のために作ったプロジェクトからアイデアが生まれる
3. 共同創業者
- 良い大学に行くと出会える
- 一緒にプロジェクトに取り組むことで見つかる

## 若い創業者へのアドバイス[2]
- 自分や友人が心から使いたいものを作れ
- 学校の成績を上げて良い大学に行け
- 最高の共同創業者や従業員に出会える

要するに、スタートアップ成功のカギは、自分のプロジェクトに没頭し、学業に励んで良い環境に身を置くことだと言えます。著者の経験から導き出された、若者への示唆に富んだアドバイスと言えるでしょう。

Citations:
[1] https://www.yamdas.org/column/technique/googlej.html
[2] https://www.yamdas.org/column/technique/googlej.html

Perplexityとのやり取り

URLを貼り付けて要約を依頼するだけで、ここまで文章量と精度の出力を出してくれました!全文貼り付けしなくてもここまで出してくれるのは楽ですね。

また、今回貼り付けたURLが参考として記載されています。これは、特にこちらがURLを指定しないときでも、参考情報としてリンク先に飛べるようになっています。生成AI特有のハルシネーション対策が取りやすいツールです。

さらに、Perplexityの特徴の一つとして、追加質問を提案してくれる機能があります(無料版でも使えます)。もちろん提示された質問だけじゃなく、自分で質問を記入することもできます。

Perplexityの追加質問画面

なお、追加質問の候補から「テクノロジーに長けるための他の方法はあるのか」を選択してみます。

Perplexityの回答

ここで使われている「Pro Search」は、雑な質問を投げても、より検索の精度が上がるような質問を追加してくれる高度な検索機能です。有料版の機能ですが、無料版でも1日5回の制限内で利用できます。

Perplexityは、URLだけで精度の高い要約を出してくれました。更に、追加質問が自動で出てくるので、他のサイトも参考にしながら深掘りしたいときには、かなり使えるツールだとわかりました。

ただし、何度か試してみてわかった注意点もあります。

  • 「ProSearch」を使わないと回答の精度が落ちる(有料版の機能なので仕方がないですが、結構差を感じました)

  • 必ずしも指定したURLを読み込んでくれるわけではない(URLと関係ない回答が返ってくることが、ごくたまにありました)

  • 追加質問の回答は他のサイトも参照して回答する場合が多い(これはメリットも大きいのですが、特定の記事の理解を深めたいときなどは適さない、と感じました)

ここまでのまとめ

「積読記事の消化」をテーマに、ChatGPT・Gemini・Perplexityを試してみました。

ここまでの記事を、今回本文中では使用しなかったClaude3.5を使って表形式にまとめてみました。

Claude3.5で出力

今回3ツールを使ってみて、URL入力+「要約して」のお手軽感と、出力内容の精度、さらに気軽に追加質問で深掘りできる点から、Perplexityが一歩リード、という印象でした。

OpenAIでも検索エンジン特化型の生成AIが出るようなので、これが使えるようになったら、また使い勝手が変わりそうですね。

ただ、実はあと2ツール(NotebookLM、NotionAI)を試しています。記事が長くなったので、別記事としてまとめようと思います。ご興味ある方は、次回も読んでいただければ嬉しいです。

本日のイラストプロンプト

本記事の見出し画像は、前回のブログ記事「ChatGPTの日常利用:「ちょい足しプロンプト」集めてみました」で使用したペンギンが描かれた世界観がかわいかったので、それを継承できるか試してみました。ChatGPT(DALL-E)を利用して作成しました。全く同じイラストは出てこないため、ご注意ください。

ChatGPT(DALL-E)とのやり取り

「え?なんか英語のプロンプト貼ってる?私には無理。。。」と思う方もいるかもしれません。この英語の部分は私が書いたわけではありません。

実は、ChatGPT(DALL-E)はイラスト作成をする際に、入力されたプロンプトを読み取って、よりその内容を実現するためにふさわしいプロンプトに書き換えてくれています。このプロンプトを利用することで、イラストのテイストなどを引き継ぐことができます。

以下が前回の見出し画像から、ChatGPT(DALL-E)が書いたプロンプトを見つける場所です。

本当のプロンプトはこちら

このプロンプトを作成しても、全く同じ画像を作成することはできませんが、雰囲気が近いものを作成することはできます。ぜひ試してみてください。

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