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普段は水族館に行かない人に向けた神戸須磨シーワールド訪問レポート


はじめに このレポートの前提条件から

私は、まだオタクを名乗るには早いと思っていますが、2024年の前半に訪問した水族館を振り返ると、次のとおりです。

・鳥羽水族館
・伊勢シーパラダイス
・生きているミュージアム ニフレル
・アクアワールド茨城県大洗水族館
・サンピアザ水族館
・おたる水族館
・円山動物園
・京都水族館(2回訪問)
・名古屋港水族館
・名古屋市東山動植物園
・四国水族館
・海遊館

中村元さんの「全国水族館ガイド」に書かれているところ+四国水族館です

そういう人の訪問レポートです。
ちなみに、神戸須磨シーワールドは、まだ3回しか訪問していません。

この記事を3行で

・シャチの迫力は体験するべき、イルカショーも見応えたっぷり
・おすすめ度を100点でつけるなら95点は堅い
・でも水族館好きからすると100点中70点という水族館です


神戸須磨シーワールドの魅力

やはり、シャチが一番の魅力です。
シャチは白黒のパンダのような存在だと思っていませんか? 違います!
シャチはとても大きいのです。こちらの写真を見てください。

右端でヨシヨシしてるのが人間です。サイズ感おかしくない?
こちらのステラちゃんは、体長5メートル以上で、建物で言うと2階建ての天井くらいの高さです。こんなに大きな生き物が跳んだり跳ねたりするのは圧巻です。

そして、そのシャチの顔をよく見ると、とても可愛らしいのです。愛嬌のある見た目をしています。可愛い顔してアザラシやクジラを食べる肉食系女子なのですが、やっぱり可愛いです。ご飯をあげたくなります。

たくさん食べそう

シャチのショーでは、トレーナーさんの笑顔も素敵です。めっちゃ笑顔で、シャチを愛情深くヨシヨシしていて、その光景は見ているだけで癒やされます。
ちなみに、名古屋のシャチも同様にナデナデされていますが、シャチはそうしないと拗ねる生き物なのでしょうか……?
(映像は名古屋港水族館)

シャチのことばかり書きましたが、イルカのショーも素晴らしいです。トレーナーさんとイルカの息がピッタリで、ぜひご覧ください。
シャチとイルカのショーの満足度は非常に高く、何度でも見たくなります。このショーを見るために3000円払う価値は十分にあると思いました。


神戸須磨シーワールドへの不満点


まず、人が多すぎます。ショーに注力するのはいいのですが、水族館の敷地のうち体感7割ぐらいが、オルカスタジアムとイルカスタジアムになっています。そのくせ、6月下旬現在だと、ショーをしない時間はどちらのスタジアムに入ることもできません。
一方で、ショーが楽しすぎるのか、お客さんは誰も帰ろうとしません。なので、人が増え続けるばかりで、午後になると敷地内は地獄絵図になります。
さらに、敷地面積の体感7割がスタジアムなので、アクアライブ(水族館の水槽があるエリア)は、旧スマスイの半分もありません。人間を収納できるスペースが、どこにもありません。
敷地内には日陰となる場所も少ないですので、水族館のくせに涼むことができないという悲しみを背負いながら、人に揉まれてスタジアムに並び続けることになります。
夏場は日傘や帽子、それにハンディファンが必須装備になるでしょう。

逃げ場がないので秒で溶け出すシャチソフト(かわいい)

次に水槽。須磨水族園でいうところの魚が並ぶ水槽は、アクアライブという名前に変わりました。でも、まだまだ全体的に未完成です。未完成なのに、水槽の名前が「ロカールライフ」など横文字なので、何の水槽なのか伝わりにくくなっています。「新神戸駅の裏側」「波賀町あたり」「稲美町のため池」「千種川の河口」「坊勢島」としてくれたらイメージしやすいのに。

さらに、全体的に狭くて動線も悪いです。あちこち行き止まりになっています。行き止まりに人が滞留して、さらに混雑が悪化します。作ったあとに歩いて確認したんか??? と言いたくなるような構造です。歩くだけでも難儀します。

もちろん好きな展示もあります。たとえば、トロピカルライフ。上から見るとよく見えないのに、ぐるっと回り込んで水中を覗き込むと、サンゴ礁と熱帯魚が見えてきます。すごく好きなのですが、いかんせんここも観覧スペースが狭い。スマスイの敷地はどこに消えた。

あとは、飼育員さんの愛をもっとアピールしてほしい。現状、愛がないわけではなくて、それぞれの生き物の面白いポイントであったり、個体の名前であったり、成長記録であったり、そういった愛を感じられるようにしてほしいのです。
というのも、水族館によくある説明のパネルとか、ペンギンの家系図とか、このアシカはこんな名前だとか、そういった説明が何もないのです。さすがに寂しすぎる。愛をもっと感じたいと思うのは、水族館好きだけじゃないはずです。

海獣&ペンギンについて

こちらについては、個人的にはポイントが高めになっています。
アザラシとアシカのプールについて、陸上は面白みのないデザインになっていますが、プールの深さがあるのが好きポイントです。水中からアザラシさんを眺めていると、みなさん人間にそこそこ興味をお持ちのようなので、目の前までやってきて、軽くファンサをしてくれます。

個人的に推したいのが、アザラシの赤ちゃんとアシカの赤ちゃんです!
アザラシの中に1頭だけ小さな子がいますが、その子が今年の2月14日に生まれたアザラシです。小さくてキュートなので、ぜひ癒やされてみてください。

この子です


また、アシカも目を凝らしてみると赤ちゃんがいます。アシカのフィーディングタイムが中止になった理由が、この赤ちゃんです。お母さんと一緒にいると色が同化して分かりにくいのですが、カメラを向けるとたしかに2頭います。たしかにミルクを飲んでいます。こちらも小さくてキュートなので、かわいいヒレアシたちに癒やされてみてください。

この子です

ペンギンゾーンは、一般のお客さんからも受けが良さそうな仕上がりになっています。でも、ペンギンゾーンも室内から眺められる場所が欲しかったですね。
それはさておき、自分的お気に入りポイントは、明石海峡大橋が借景として見えるところです。どういうことかというと、こちらの写真です。

あの橋を渡りたい


全体的な評価

私としては、気軽に行ける範囲内に水族館が再オープンしてくれて嬉しい限りです。(年パスは値段が高かったけど)
ただ、新規開業の影響でどの時間帯でも人が多く、気軽に行ける雰囲気ではありません。この状態は少なくとも夏休みが終わるまで続くでしょう。

ですが、シャチは名古屋港水族館にもいます。しかも、名古屋港水族館のほうが敷地も大きければ、ショーをするスタジアムも、須磨の5倍ぐらい大きいです。
しかも、須磨は泳ぐシャチを見るためには、行列に並んでから4,000円払う必要があります。名古屋なら、水族館の入口右側で、水中で泳ぐシャチを見れます。しかも、ファンサービス付き。(シャチの機嫌によりますが)

話を須磨に戻すと、現段階では、時間が遅くなればなるほど混雑が悪化しています。したがって、午前中に入場し、早めにイルカとシャチのショーを見るのが得策です。これから暑い季節になるので、なおさら午前中の訪問をお勧めします。
ショーを見る場所には屋根がありますが、他のエリアにはほとんど屋根がないため、暑さ対策は忘れないようにしてください。
そして、シャチは最高です。見ましょう。


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