シナモンロールの真ん中

パンケーキのバターの染み込んだところ
フレンチトーストのシロップが染み込んだところ
ココアを飲んで、後少しのところで溜まった甘ったるいところをカップを回して飲む時

こんな些細な幸せが、儚くとも愛おしい瞬間だったりする。

好きなものを先に食べる派と後に取っておく派、どちらかにわかれるけど私は後に取っておく派だ。
楽しみなことは、後にとっておきたい。
初めに終わらせてしまうとその後つまらないじゃないか、という心持ち。

スタバにて、朝活中。
最後に取っておいたシナモンロールの真ん中をぱくりと口に入れながら思ったことは、
楽しみにしている、というその過程が1番幸せなんじゃないかと言うこと。

食べながらも、この一瞬の幸せの儚さを感じてしまう。
初めの一口から、この最後の一口まで、大袈裟に言えばこの真ん中の部分を食べる事にワクワクして、待ち遠しさすら覚えていた。
いざ食べてしまえば、幸せに満たされるのと同時にやってくる切なさがあるのだけど。
私はこの幸せと切なさがあることを知っていて、だからこそ、また同じ幸せを求めて今日もシナモンロールを頼んだのです。

どこかの感情をより引き出すためには、料理でいう少量の塩の役目が必要。
幸せを感じるために、少しの切なさや儚さはあった方がいい。

人生おいしく生きたいね。