春のおにぎり
ようやく春休みが終わり、静かな生活が戻ってきました。
春休みを前後して、マンボウでフリーズしていた子どもたちの予定が一気に動き出し、長男の部活、遊び、遊び、次男のサッカー、サッカー、サッカー、とめまぐるしい日々を過ごしていました。
バラバラで出たり入ったりする子どもたちの予定とお腹具合に合わせてせっせとごはんを作り、送迎をして風呂を沸かし洗濯をする。寮母のようだった。
上ふたりの予定が詰まりすぎていて、娘に合わせて動いてあげられず。実家家族の助けを借りて旅行に連れていってもらったりして春休みを凌いできたけど、最後の2日はようやく予定が空いて娘とふたりでお出かけ。
お出かけとはいえ、いつもの場所だけど。それも、娘のリクエストで連続して2日間。よほど気に入ったらしい。
舞い散る桜を落ちる前に3枚キャッチしたら、願いごとがひとつ叶うんだよ、と桜吹雪を追う娘。
わたしのカメラを首からかけて、満開の桜をせっせと撮影をする姿がたまらなく愛おしくて
綺麗だね、楽しいね、美味しいね、来て良かったね、ママありがとね、また来たいね。って、たくさんのポジティブな言葉を発しながらケラケラ笑う姿がとても生き生きしてた。
出かける前に、家にあるもので簡単なお弁当を作った。
ほかの家事をしながらだったので、娘におにぎりを任せたのだけど
それが食べてびっくり、娘がにぎってくれたおにぎりは、ふわっと柔らかくてひと口かじると崩れないのに優しく解けていく。
おにぎり、とても美味しい。握り方が上手だね、と食べながら娘に言ったら
すこし得意げな顔になって、
おにぎりはな、優しく握るねん。ママが作ったおにぎりは美味しいで、美味しいねんけどな、ぎゅっぎゅっと詰まってんねん。だけどな、握るときお米を優しくきゅっきゅっと包んであげんねん、そしたら食べたとき優しいやろ。
と、握り方のコツを教えてくれた。
そうかー。いつもどんなときも、ついつい力んじゃう癖のあるわたし。それをまるで日々食べてるおにぎりからも娘に見透かされてるようで。
形が崩れないように、とぎゅうぎゅう握らなくたって、お米どうしがお互い想いあって寄り合う手伝いくらいの優しさで握ったらいいんだね。
おにぎりの握り方を娘に教えてもらいながら、それはまるで我が子や家族への寄り添い方をレクチャーされてるような気持ちになった。
素直で純粋な感覚を持ち合わせてる子どもたちに、日々気付かされてばかり。
おにぎりも家族も、つかず離れずふんわり包み込むように。が、きっといちばん上手くいく。
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