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「あたたかな欠片8〜will〜」

いつだったか小学校の頃

あの人と買い物に行った。
いつもゴージャスな服装で外に出ていた。

「好きなのなんでもいいから選びなさい。」
と百貨店のブランド店の前で言われて
すごく困った記憶がある。

わたしが欲しいものはここにはない。
でも、それが言えなかった。

一番小さくて、使いやすいポシェットのような鞄を選んだ。
会計をしたらすごく高いバックで
びっくりした横顔をみた。

もっと安いのを選ぶと思っていた、、、?
のだろうか。今でもわからない。

でも、わたしが大人になって、
おそらく高いカバンだったのだとわかって
40代までほんとにボロボロになるまで
使い切った。

あの人と2人きりで買い物は
あれが最初で最後。

ふといま、思い出した、夜。

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